「最高の子育てベスト55」より学ぶ家庭教育⑤~読み聞かせで子どもの言語力を高める方法

『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる 最高の子育てベスト55――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法』(トレーシー・カチロ―著/ダイヤモンド社)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。

いまの科学で「絶対にいい! 」と断言できる 最高の子育てベスト55―――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法

いまの科学で「絶対にいい! 」と断言できる 最高の子育てベスト55―――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法

 

「読み聞かせの時間を毎日取っているのに,あまり効果がない気がします」「幼いころから読み聞かせをしてきたのに,子どもの語彙力や読解力が低く困っています」――このような相談が私のもとに多く寄せられます。読み聞かせで子どもの言語力を高めるには,どうすればいいのでしょうか。

読むことより「会話」が重要

『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる 最高の子育てベスト55――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法』によると,本を読むこと自体よりも,読んでいる間の親子の会話の方が重要であることを示唆するデータがあるそうです。

確かに,親に本を読んでもらうだけでは,受動的に話を聞くだけで終わってしまうこともあるでしょう。親子間の会話がなければ,たとえ内容が理解できていなくても,読み聞かせはどんどん進んでいってしまいます。「読み聞かせの効果が見えない」とお悩みの保護者様の話を聞いてみると,子どもの反応や理解度を確認せずに,読み聞かせをしていたようです。

子どもに能動的に読み聞かせに参加してもらうために,本書では以下のような方法が紹介されています。

子どもに朗読させる 

間違えたらきちんと正してやり、率直な評価を与えるようにすると、「単語の認識力」「言葉の流暢さ」「理解力」が格段にアップします。

物語の出来事を現実と結びつける

「昨日、こんなお船を見たよね。覚えてるかな?」「○○ちゃんも、こんなふうにイライラしたことがあったよね?」

読み聞かせながら、物語について質問する

子どもがあまり理解しなかった箇所は、もう一度読み直して。再読する前後に、話の流れについて質問します。「フランクリンは、犬を飼いたかったのかな?そのときお父さんとお母さんは、どうしたかな?」

読み聞かせにもう一工夫加えて,ぜひ効果の最大化を図りましょう。

 

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「最高の子育てベスト55」より学ぶ家庭教育④~子どもの自制心や独立心を伸ばす方法

『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる 最高の子育てベスト55――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法』(トレーシー・カチロ―著/ダイヤモンド社)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。

いまの科学で「絶対にいい! 」と断言できる 最高の子育てベスト55―――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法

いまの科学で「絶対にいい! 」と断言できる 最高の子育てベスト55―――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法

 

親が「もう寝る時間よ!」「早くしないと遅刻するよ!」と急かしてばかりで,子どもが自ら行動しないという場合,どうすればよいのでしょうか。

チェックリストをつくる

「やることリスト」をつくり,それに沿って子どもに行動してもらうことを,本書は推奨しています。毎日のルーティーンは,子どもの自制心や独立心を育てるという研究結果があります。

研究データからも、このやり方が正しいことがわかります。ルーティーンは子どもを助けるのです。

  • 未来の計画をし、予測を立てることが、「実行機能」の発育をうながす。
  • 繰り返し練習した後にタスクができることで、「独立心」が芽生える。
  • 「自制心」を鍛える練習になる。

著書『子どものちゃんと「やり抜く力」は6歳までに決まる!』(多田淑恵著/PHP研究所)でも,計画を立てることやToDoを見える化することの重要性について述べました。

www.php.co.jp

「歯磨き」「朝食」「着替え」「トイレ」など,やるべきことを子どもと一緒に話し合いながら,チェックリストをつくりましょう。そうすれば,「早くしなさい!」「歯磨きをしなさい!」とガミガミ言わなくても,「今は何をする時間かな?」「次は何をするんだっけ?リストを見てみよう」と声かけするだけでよくなります。お母さん,お父さんもラクになりますので,ぜひ一度試してみてください。

 

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「最高の子育てベスト55」より学ぶ家庭教育③~悪いことを子どもがしてしまったときの対処法

『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる 最高の子育てベスト55――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法』(トレーシー・カチロ―著/ダイヤモンド社)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。

いまの科学で「絶対にいい! 」と断言できる 最高の子育てベスト55―――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法

いまの科学で「絶対にいい! 」と断言できる 最高の子育てベスト55―――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法

 

子どもが悪いことをしたとき,罰を与えるという親は少なくありません。親が大声を出したり,説教したり,叩いたり,命令したり,脅したりしていないでしょうか。このような「罰を与える」教育法は効果が薄いと本書では述べられています。

子どもが悪いことをしたとき,どのように対処するのがよいのでしょうか。本書では以下のような対処法が紹介されています。

1.「論理的なしつけ」をする

悪い行動に直接関連したしつけをすることが大切です。

【悪い行動】子どもがおもちゃを投げた

→×遊びの約束をキャンセルさせる(非論理的なしつけ,罰)

→○15分間おもちゃを取り上げる(論理的なしつけ)

悪い行動と直接関係していない「罰」を与えるではなく,因果関係のある「しつけ」を行うのが有効です。

2.「自然の成り行き」に学ばせる

親が関与せず,子ども自身で行動の結果を受け取ってもらいましょう

【悪い行動】お友だちを叩いた

→×親が謝罪してお友だちに遊んでくれるよう頼む

→○お友だちが遊んでくれなくても親は関与しない

 

【悪い行動】お弁当箱を忘れた

→×親が持って行ってあげる

→○あえて親が届けず,先生に怒られたり恥ずかしい思いをさせたりする

子どもは「痛い目」に遭うことで,罰せられなくても自ら学んでいきます。

3.「罰する」のではなく「教える」

正しい行動,やってよいことが分からず,問題行動を繰り返してしまう子どももいるので,良い行動について話し合うことも大切です。

「叩かれたお友だちはいま、どんな気持ちかな?」

「[……]他の方法を使って怒っている気持ちを伝えるのは、どうすればいいかな?一緒に考えようね」

「次からこうすればいいんだ!」と分かると,子どもの問題行動も収まってくるかもしれません。

罰を与えたり,説教したりするのではなく,次から子ども自身で悪い行動を止められるように,効果的なしつけを行うよう心がけましょう。

 

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あなたは大丈夫!?子どもにご褒美をあげるとき注意してほしいこと

目標に向かって頑張らせたい気持ちから,「~ができたらゲームをやっていいよ」「~を買ってあげるよ」と子どもにご褒美をあげるお母さん,お父さんは多いでしょう。

そもそも,ご褒美作戦自体は良い教育法なのかという議論については,以下の記事をご覧ください。

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今回は,子どもにご褒美をあげるときに注意した方がよい点についてご紹介します。

ご褒美を先に与えてしまう

ご褒美がほしい一心で,「次は絶対がんばるから!」「早くしないとこのゲーム機売り切れちゃうよ……」と子どもが感情的に訴えかけてくる場合があるかもしれません

「先に買ってあげるから,その代わり必ず頑張るんだよ」とご褒美を先に与えると,そこで子どもは満足してしまい,目標に向かって努力することが難しくなります。

子どもがお願いしてきても,「目標をきちんと達成したらね」とご褒美を先に与えないようにしましょう。

基準が明確でない

ご褒美をあげる基準が明確でないと,効果は期待できないでしょう。例えば,「テストに向けて頑張る」という目標を立てた場合,親から見て遊んでばかりだったとしても,子どもが「頑張ったよ!」と言い張れば,ご褒美をもらえることになります。

ご褒美作戦をおこなう際は,「定期テストで~点取ったら」「次の小テストが満点だったら」「ドリルを1か月でここまで進めたら」など,○×で判別できる明確な基準を設けましょう。

何のために頑張るのかを思い出させる

ご褒美がなければ頑張れなかったり,「~を頑張るから代わりに~ちょうだい!」と駆け引きがエスカレートしてきたら要注意です。そもそも誰のために,何のために努力しているのかを子どもに考えてもらうことが大切です。「お母さんのために習い事をやってるの?」「勉強は将来の自分のためにやってるんだよ」「将来どうなりたいの?そのためにはこの目標に向かって努力した方がいいね」など,大きな目的を子どもに思い描かせるような声掛けをぜひ行いましょう。

 

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著書『子どものちゃんと「やり抜く力」は6歳までに決まる!』が発売されました

2018年1月11日に著書『子どものちゃんと「やり抜く力」は6歳までに決まる!』(多田淑恵著/PHP研究所)が発売されました。

www.php.co.jp

上記PHPファミリーさんのリンクより,「目次」「見本ページ」をご覧いただくことができます。上記リンクに加え,2月ごろより順次,生協さんチラシでも書籍情報が掲載され,そちらよりお買い求めいただくことも可能です。

叱り方やほめ方,習い事の選び方,子どもとの信頼関係の築き方などについて詳しく述べており,どのような年齢のお子様をお持ちの保護者様にも,参考にしていただける内容となっています。子育てが本格化する前に,効果的な家庭教育について知っておきたいというプレママ,プレパパにもおすすめです。一人でも多くの方にお手に取っていただければ,こんなに嬉しいことはありません。

最後になりましたが,今回書籍を執筆・出版できることになったのは,いつも支えてくださっている皆様のおかげです。心よりお礼申し上げます。

「最高の子育てベスト55」より学ぶ家庭教育②~テレビを長時間見てしまう子どもへの対処法

『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる 最高の子育てベスト55――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法』(トレーシー・カチロ―著/ダイヤモンド社)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。

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いまの科学で「絶対にいい! 」と断言できる 最高の子育てベスト55―――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法

 

テレビを長時間見てはいけない理由

本書によると,米国小児科学会(AAP)は,2歳以上の子どもがテレビやその他の画面を見ることについて,1日2時間までに抑えることを推奨しているそうです。それはなぜでしょうか。

  • 「読書の時間」を奪う
  • 「遊び」を妨げる
  • 「集中」できる時間が短くなる

1日2時間以上テレビを観ている子どもは、集中力の持続時間が短いというデータがあります。

 テレビの視聴時間を減らすには?

「子どもがテレビばかりを見て,なかなか止められない」というお悩みは,私のもとにも多く寄せられます。どうすれば,テレビの視聴時間を減らすことができるのでしょうか。

本書では以下のような方法が紹介されています。これらの方法は,テレビだけでなく、アプリやゲームに熱中しすぎてしまう子どもにも有効です。

「チケット制」にする

週末に、「〇分」と細切れの時間を書いたチケットを渡します。子どもは、親が価値を置く行動(手伝い、よく遊ぶ、行儀よくする、など)ができたら「換金」できます。1枚ずつ使うか、まとめて使うかは、子どもに選ばせます。

「テレビを観る,ゲームをする以外でしたいこと」リストをつくる

1日の生活の優先順位をつけて、スクリーンを見る時間を決めます。「運動」「遊び」「睡眠」は子どもの脳の発達のためにはるかに重要なので、最優先にすべきです。

一日の最初に,やりたいことリストを親子で話し合いながらつくり,その日のタイムスケジュールや時間配分を決めるのも有効でしょう。

「親の視聴時間」を減らす

親自身が長時間テレビを見たり,ゲームをしたりしていないでしょうか。

子どもがどれほどの時間をスクリーン視聴に使うかを決める最も大きな要因は、親が決めたルールや、家族で一緒に見る時間ではなく、「親の視聴時間」です。親と同じだけ子どもにスクリーンを見せることに抵抗があるなら、あなた自身の習慣を変える努力をしましょう。

親が長時間テレビを観たり,ゲームをしたりする状況下で,子どもにいくら注意しても「お母さん,お父さんもやってるのに,不公平だ!」と反発を招いてしまいます。親自身もテレビを観たりゲームをしたりする時間を減らし,読書や勉強の時間を増やすなど,ぜひお手本となる行動を示すようにしましょう。

 

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「最高の子育てベスト55」より学ぶ家庭教育①~子どもを叱る前に親が頭を冷やす

『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる 最高の子育てベスト55――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法』(トレーシー・カチロ―著/ダイヤモンド社)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。

いまの科学で「絶対にいい! 」と断言できる 最高の子育てベスト55―――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法

いまの科学で「絶対にいい! 」と断言できる 最高の子育てベスト55―――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法

 

親が頭にきている状態では教育効果はゼロ 

子どもを叱るとき,以下の記事で紹介している通り,確かにタイミングや声掛け方法も大切です。

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 しかし子どもを叱る前に、まずは親が冷静になることが最も重要です。親がカッカした状態では、どうしても頭ごなしに子どもを叱りつけてしまうからです。

『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる 最高の子育てベスト55――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法』でも,ームダウン(頭を冷やすこと)は,勢いにまかせた破壊的な行動を止めるポジティブな方法であるとして,その重要性が述べられています。

どうすれば「カームダウン」することができるのでしょうか。本書では様々な方法が紹介されていますが,最も取り組みやすく,私が保護者様にもおすすめしているのは以下の2つです。

1.無言になる

感情的に子どもを脅したりけなしたりせず,無言になりましょう。

子どもに「グズグズ言ったら無視するよ」と伝えてあるなら、グズグズを一切無視する。「後部座席でケンカを始めたら車を止める」と伝えてあるなら、無言で車を止める。

悪い行動がおさまったらすぐに(30秒待って本当におさまったのを確認してから)、コミュニケーションを再開しましょう。

2.場所を移動する

親が子どもを頭ごなしに叱りたくなってしまうのは,大量に「目をかけている」からであり,子どもの悪い行動に対して一時的に「注目するのをやめる」ことが効果的であると本書では述べられています。

親のほうからこう切り出しましょう。

「ママは、ちょっと頭を冷やしたいの。部屋に行って本を読んでくるわ」

「ちょっと頭を冷やそうか。ママは深呼吸するね」

「この話は、2人とも頭を冷やして落ち着いてからにしましょう」

子どもに対して腹が立ってしまったとき,ぜひ一度試してみてください。

【キッズプログラミング体験】イベントを開催します

2018年1月6日(土),7日(日)浜松こども館にて「キッズプログラミング体験 パソコンでゲームを作ってみよう!!」イベントを開催します。

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www.hcf.or.jp

大きな反響をいただき,予約開始日に満席となり,キャンセル待ちの状態となっています。たくさんのお申し込みをどうもありがとうございます。当日,皆様にお会いできますことを楽しみにしております。