『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』から学ぶ効果的な家庭教育②~できる学習をコツコツ続けよう

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』(伊藤敏雄著/主婦の友社)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

  • 作者:伊藤 敏雄
  • 発売日: 2018/02/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 伸びる子に共通している3つのステップ

本書では,伸びる子に共通している3つのステップについて書かれています。

ステップ1:できることから「始める」

       ↓

ステップ2:楽しみながら「つづける」

       ↓

ステップ3:振り返ることで「伸びる」

小さなことをコツコツ続けることが大切

「ステップ1:できることから『始める』」について,子どもの学習状況に合わせて,無理のない範囲からスタートしましょう。いきなり学習量を多く設定してしまうと,「ステップ2:楽しみながら『つづける』」に進む前に,子どもが勉強をやりたがらなくなってしまうからです。

これまで学習習慣がない子どもの場合は,1日1問,1日1ページからスタートしましょう。「分かってきた!」「できるようになった!」と子どもが学習の効果を感じれば,楽しみながら勉強を続けることができます

子どもが変わるまで待つことが大切

ステップ1からステップ2に進むまで,さらにはステップ3に進むまでの期間には,個人差があります。すぐに変化が表れ始める子もいれば,2年,3年とかかる子もいます。私の教室でも,3ヵ月で成果が見え始める子もいれば,2年,3年経ってから一気に成長する子もいました。本書でも次のように書かれています。

大切なのは、やり方を教えたうえで、少しずつ子どもが変わるのを待つことです。最初に紹介したA君も、劇的に変わるには1年かかりました。なかには、2年、3年かかる子もいます。

数ヵ月~1年経った時点で焦ってしまい,「子どもが変わらない」「いくらやったって無駄だ」と悲観してしまう保護者の方が少なくありませんが,成長のタイミングに個人差があること,これまでの習慣や考え方を変えるには時間がかかることをお伝えしています。特に小学校高学年以上の子どもは,これまでの十数年の習慣や考え方を変える必要があるので,骨が折れることもあるでしょう。対策をきちんと取っている場合は,子どもが変わり始めるまで,根気強く見守ることが大切です。


 

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『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』から学ぶ効果的な家庭教育①~子どものやる気の引き出し方

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』(伊藤敏雄著/主婦の友社)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

  • 作者:伊藤 敏雄
  • 発売日: 2018/02/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 子どもが勉強をやりたがらない原因

子どもが勉強をやりたがらない原因として,勉強を正しいやり方でやっていないからだと本書では書かれています。

人はやっても効果が実感できないことを、楽しいとは思いません

人は楽しいと思えないことを、つづけたいとは思いません

大量の書き取りやドリルを子どもが嫌がるのも,やってもできるようになる感覚がないからかもしれません。あるいは逆に「やらなくてもすでに出来る」「やる意味を見いだせない」という場合もあるでしょう。

学習の効果を感じてもらうことが大切

子どものやる気を引き出すには,「勉強したらできるようになった」という効果を感じてもらうことが重要です。

  • 前はできない問題ができるようになった
  • 小テストで得点が上がった
  • 宿題の正答率が上がってきた

このような小さな成功体験を経験させ,「よく頑張ったね!」とほめましょう。

子どもによって効果的な学習法はちがう

学習の効果を出すために,大量の書き取りや問題演習は必要ないかもしれません。書かなければ覚えられない子もいますが,赤シート等を使って,視覚的に暗記する子もいます。「こんな学習法はどうかな?」「こっちの方が覚えやすいかな?」と,子どもと話し合いながら,その子に合った学習法を見つけましょう

 

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気を付けて!ノートに丸ばかり付いていることの落とし穴

丸ばかり付いているのは良いこととは限らない

ノートや問題集には丸ばかり付いているのに,テストでは点数が取れない子がいます。この場合,答えを見ながらやっているか,答え合わせが間違えていることが多いです。次の理由から,このような取り組み方では,成績を上げることは難しいでしょう。

  • 答えがないと分からない。自分一人で解けない。
  • 間違いから学ぶことができない。間違えたまま暗記してしまっている。
  • 自分がどこまで理解できていて,どこから理解できていないか分からない。
  • 苦手な部分を重点的に復習することができない。

なぜ丸ばかり付けてしまうのか?

そもそも学習に興味がなく,いい加減に取り組んでいる場合もあるかもしれませんが,間違えることへの罪悪感が根底にある場合もあります。

  • 間違えるのは悪いことだ
  • 間違えたらお母さんやお父さんに怒られる

このように考えている子も少なくありません。

×がたくさん付いているノートを見ても,「こんなに間違えたの!?」と怒るのではなく,「間違えることは悪いことじゃないよ」「日々の学習で間違えても,それを出来るようにすることで,テストで点数が取れるんだよ」「テストで同じ間違いをしないことが大事だよ」とぜひ子どもに伝えましょう。

 

 

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『本物の家庭学習』から学ぶ家庭教育⑪~間違いを指摘すると怒る子どもへの対処法

『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)をもとに,効果的な家庭教育について探ります。

小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習

小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習

 

間違いを指摘すると怒りだす子どもについて,『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)では,次のように書かれています。

できないことを指摘されると、それ以上親の言うことを聞かなくなる子がいます。[……]間違えた直後は親に反抗して、「やらない!」と言っても、あとでこっそり間違えた問題をやり直す子もいます。こういう子はむしろ見込みがあります。「間違って悔しい」という思いや、「正解したい」というこだわりがあるからです。

子どもをほめることが大切

では,間違いを指摘すると怒る子ども,間違えそうな問題はやらない子どもには,どのように接すればいいのでしょうか。

本書では1日100回でもほめようと書かれています。正解することにこだわりがある子どもは,たくさんほめると自分からやるようになるそうです。

確かに私の教室でも,このような生徒さんには厳しい声掛けよりも,ほめ言葉の方が効果があります。

子どもの頑張りを認める

正解にこだわる姿勢は,行き過ぎると少し心配です。そこで私は,「正解することがゴールではない」「コツコツ努力すること自体が素晴らしい」ということも,伝えるようにしています。

学年が上がるにつれ,難しい問題,一筋縄ではいかない問題も増えてきます。その際,正解にあまりにこだわってしまうと,学習そのものが苦しくなってしまいます。「この問題,面白いな」「どうやって解くんだろう」「そういう考え方もあるんだな」と,楽しみながら取り組めるのが理想です。そのためには,ぜひ子どものじっくり考える姿勢をほめてあげましょう。

「毎日コツコツ頑張っているね」「一人でよくここまで考えたね」「できないことをできるようにするのが勉強だよ」「だから最初は間違えるものなんだよ」と繰り返し子どもに伝えていきましょう。

 

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『本物の家庭学習』から学ぶ家庭教育⑩~親が手をかけると子どもは頑張る

『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)をもとに,効果的な家庭教育について探ります。

小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習

小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習

 

親が手をかけて子どもの勉強を見る

『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)では,親が子どもの学習に関わることの重要性について書かれています。

「もう小学生だから」ではなく、「まだ小学生だから」手がかかるのです。そうやって関わってあげると、人間は不思議なもので、いつまでも親に頼りっぱなしではなく、自分から動きたくなるのです。

親が関わることで子どもの自律を促す

私の教室でも,保護者の方にご協力をお願いして,学習に関わっていただく場合がありますが,良い結果が得られることが多いです。

「お父さん,お母さんと一緒にやった問題は間違えたくない」「私の勉強にここまで付き合ってくれているんだから,がっかりさせたくない」という思いが,子どもに芽生え,学習への取り組み方が良くなることがほとんどです。保護者の方に依存するどころか,自分で工夫して学習を進めようという姿勢が生まれます。

注意した方がよいポイント

とはいえ,関わり方によっては,子どものやる気を削いだり,勉強嫌いを加速させてしまったりすることがあります。次のようなことに注意しましょう。

  • 良いところを見つけたらほめる。「今日は昨日より集中できたね!」「この問題,できるようになったね!」「計算が速くなったね!」など,どんなに小さなことでも構いません。
  • できないからと言って怒らない。難易度を下げたり,量を調整したりしながら,半年~年単位で改善していく心づもりでいる。
  • 子ども自身でできるようになってきたら,親が手を放していく。「自分でできるようになってきたね」「漢字は自分でやってみようか」「今日から,お母さんは丸付けだけするね」というように,子どもに任せる範囲を少しずつ増やしていく

最初は保護者の方のサポートがあった方が,学習が軌道に乗りやすいです。上記ポイントに気を付け,子どもに上手く関わりながら,一人で学習できるように導きましょう

 

 

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子どもに学習習慣が付かない!そんなときに確認したい3つのこと

「子どもに学習習慣を付けようとしても,三日坊主でなかなか続かない」とお悩みの保護者様は多いと思います。そのような方は,ぜひ次のことを確認してみてください。

1.内容が難しすぎないか

「もうすぐ中学生だから,今のうちに小6の内容をやっておかないと」「学年が上がる前に何とかしないと」と親が焦ってしまい,日々の学習内容が,子どもにとって難しすぎるものになっていませんか。内容が難しすぎるとやる気が出にくく,不正解が多いとますます勉強嫌いになってしまいます

目安としては,7~8割正解できるレベルの学習内容がおすすめです。小6の子どもであっても,子どもの理解度に応じて,小3・小4の復習から取り組むようにしましょう。

2.量が多すぎないか

「遅れている分を何とか早く取り戻してほしい」と子どものためを思って決めた学習量が多すぎる場合もあります。確かに,目標から逆算して学習量を決めることは,とても大切です。しかし,これまで学習の習慣がない子どもにとって,1日に数種類のドリルを何ページも進めることは大変です。「1日にドリルは1~2種類,分量は1~2ページ」を目安に学習をスタートしましょう。

3.子どもが学習内容・量に納得しているか

「なぜこの学習に取り組むか」「このドリルはいつ終わるのか」「学年が上がるまでに何の学習に取り組むか」など,学習の目的や計画について,子どもが納得していることも重要です。一時的に子どもが反発したとしても,また,すぐには理解し切れなくても,目標や計画,学習内容・量について話しておきましょう。学習への取り組み方が変わってくるはずです。

これまでにない習慣を身に付けることは,子どもに限らず,誰でも大変です。「今日はやりたくないな」「気分が乗らないな」というときもあるでしょう。そんなときに親が子どもを励ますことも大切です。コツコツ学習することが習慣になるまで,親が焦らずじっくりと子どもを見守りましょう。

 

 

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子どもの読解力を高める方法

「読書好き=読解力が高い」とは限らない

「本が好きでたくさん読んでいるのに,国語の得点が低いんです」「読書している割に,読解力が無いんです」という相談をよく受けます。一方で,本をたくさん読まなくても,読解力が高く,国語の点数が高い子もいます。その差はどこから生まれるのでしょうか。

要点を把握し理解する力こそ重要

本をたくさん読んでも,的確に内容を把握できているとは限りません。自分の好きなように内容を解釈し,勘違いしていれば,読書の時間を増やしても,読解力はなかなか高まりません。一方,本をたくさん読まなくても,要点を把握し理解する力があれば,読解で苦労することはないでしょう。読んだ本の数よりも,どのように読むか,読解の仕方が大切なのです。

親子の会話で読解力を高める

「この本にはどんなことが書いてあった?」「あらすじを教えてくれる?」と子どもに質問し,答えてもらいましょう。内容をきちんと理解できていれば,すらすらと答えてられるはずです。もし答えられないようであれば,親子で一緒に本を読み進めるのも効果的です。可能であれば,紙に内容を要約してみるのも良いでしょう。

重要な箇所を把握し,理解する力が高まれば,学習全般において効率が上がります。授業内容の吸収率が高まり,教科書を読んだり,文章題を解いたりする際もラクになるでしょう。ぜひ幼少期から,読解力が高まるような取り組みを心がけてみてください。

 

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『本物の家庭学習』から学ぶ家庭教育⑨~日常生活の中で楽しみながら学習する

『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)をもとに,効果的な家庭教育について探ります。

小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習

小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習

 

日常生活のあらゆることが楽しい教材になる

『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)では,ドリルやプリント以外の学習のタネがたくさん紹介されています。例えば,トランプ,読書,カルタ,お菓子作り,お金を支払う体験などです。

体験しながら楽しく学ぶ

私の教室で,こんなことがありました。小学3年生の男の子が授業に来てくれましたが,その日はあまり学習したくない気分のようでした。算数のドリルでちょうどサイコロの問題が出てきたところだったので,サイコロを一緒に作ってみることにしました。

  • 立方体の展開図を紙に書いて切り取る
  • サイコロの裏表を足すと7になるように数字を書き入れる
  • 組み立てる際に何本のセロハンテープが必要かを考える

最初に行った作業は上の3つでしたが,これだけでもかなり頭を使いました。生徒さんにとっては,とても刺激的で楽しかったようで,あっという間にサイコロを作ることができました。

すっかりやる気になった生徒さんは,出来上がったサイコロで遊びながら,色々なことを質問してきてくれました。

  • なぜスゴロクって言うんだろう?
  • 2回連続で同じ目が出るのはめずらしいことなの?3回連続は?

そこで,一緒にスゴロクの由来について調べたり,確率の話をしたりしました。1/6×1/6を解き,それをパーセントに直しました。小学3年生の子どもにはとても難しかったと思いますが,興味津々で話を聞き,計算まで手伝ってくれました。

サイコロ作りを通して,展開図や立体,辺や面,分数や少数の計算,確率,百分率,言葉の由来にまで話が発展しましたが,「そんな考え方があるんだ!」「そういうことなんだ!」と,生徒さんは最後まで目を輝かせて話を聞いてくれました。しばらくサイコロで実験をした後は,「よし,じゃあ今日の計算プリントやるか!」と学習にも前向きに取り組めるようになりました。

このようにドリルやプリント以外にも,楽しく学べるタネは身近にあるので,ぜひ時間に余裕があるときに子どもと一緒に取り組んでみてください。

 

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『本物の家庭学習』から学ぶ家庭教育⑧~1日1分の学習から始める

『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)をもとに,効果的な家庭教育について探ります。

小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習

小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習

 

欲張って多くの学習に取り組ませない

親が焦って子どもに色々な学習をさせてしまうと,勉強嫌いの子どもはますます勉強が嫌になってしまいます。「周りの子と比べて遅れているから」「次の学年に上がるまでに何とかできるようになってほしい」という理由で,子どものためを思って取り組ませている学習が,逆効果になりかねません。「たくさんプリントがあってやる気が起こらない」「また間違えた……もうやりたくない」と,子どものやる気が失われてしまいます。

『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)では次のように書かれています。

1日にプリント1枚でいいのです。1枚でも大変なら、5問だけでもかまいません。極端な場合、1問だけでもいいのです。毎日くり返せば、1ヵ月後には大きな成果になります。家庭学習が習慣になったら、だんだん増やしていけばいいだけです。

成果をすぐに求めない

子どもに学習習慣を付け,テストの得点を上げるなど,目に見えた成果を出すには,多くの時間がかかります。小学校高学年や中学生の子どもなら,これまでの学習内容の取りこぼしを補うのにも,時間がかかってしまいます。

これまであまり勉強した経験がない子どもは,勉強の仕方が分からなかったり,ストレスを感じたりして,上手くいかないことも出てくるでしょう。そんなとき,親が「やっぱりうちの子はダメなんだ」と諦めないことが大切です。半年,1年,2年と家庭学習を続けていくうちに,(一時的に状況が悪化するようなことがあっても)全体的に見て良い兆しが見え始めているはずです。

「12歳までの習慣を変えるには,やっぱり時間がかかるんだな」「半年で一人で勉強できるようになるはずないよね」「でも前はプリント1枚しかできなかったのが,最近はドリルを4種類も進められているな」と子どもの成長した点に目を向けながら,ぜひ諦めずにサポートを続けていただきたいです。

 

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『本物の家庭学習』から学ぶ家庭教育⑦~できるようになるまで繰り返し同じ問題を解こう

『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)をもとに,効果的な家庭教育について探ります。

小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習

小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習

 

できるようになるまで繰り返し同じ問題を解く

「漢字がなかなか覚えられなくて困っています」「数学の問題が解けるようになりません」「他の子より習得が遅くて悩んでいます」という相談をよく受けます。

このような場合,繰り返しの学習が不足していることが多いです。すらすら解けるようになるまで,何回も,何十回も繰り返し同じ問題を解くことが大切です。習得するスピードは人によって違うので,できるようになるまで反復演習をしましょう。

『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)でも,同じページを何枚もコピーし,繰り返し学習することを推奨しています。

反復演習は達成感や自信に繋がる

プリントをコピーして繰り返し学習すると,解いたプリントがどんどん溜まってくるので,子どもの達成感にも繋がると本書では述べられています。私の教室では,次のような表を作成し,得点の記録も付けています。

f:id:terakinc:20200109135208j:plainこのような表を作ると,学習の回数を重ねるごとに,得点が上がっていく様子が目に見えて分かります。満点になったら,よくできましたシールを貼ります。「だんだん得点が上がってきた」「次こそは満点を取りたい」と,子どものやる気を引き出すことができます。

同じ問題を繰り返し解くのは,地道な作業なので,「つまらない」「本当に意味があるの?」と感じるかもしれませんが,ぜひ工夫して楽しみながら取り組んでみてください。内容が定着してくると,すらすら問題を解けるようになり,「分かってきた!」「できるようになってきた!」と手ごたえを感じられるはずです。

 

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