『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』から学ぶ効果的な家庭教育⑧~ゲーム感覚で競う

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』(伊藤敏雄著/主婦の友社)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

  • 作者:伊藤 敏雄
  • 発売日: 2018/02/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 継続するために楽しく学ぶ

勉強は続けてこそ効果が出ます。勉強を楽しく続けるための仕掛けの一つとして,本書ではゲーム感覚で競うことが紹介されています。
  • トランプでゲームをしながら,たし算やかけ算を学ぶ
  • 漢字部首かるたで遊ぶ
  • 都道府県かるたで遊ぶ
このような方法だと,ドリルをやらなくても,ゲーム感覚で楽しく学ぶことができます。

ライバル同士で競う

学習教室を運営していて感じるのは,子どもたちは皆,バトルが大好きだということです。「バトルしようぜ!」「次こそ負けない!」「絶対に勝つ!」と競うことで,やはりゲーム感覚で楽しく取り組めるようです。
  • プログラミングで一番楽しいゲームを作れた人が勝ち
  • 一番強い対戦ロボットを作れた人が勝ち
  • 小テストの点数やタイムを競ってみる

 このような取り組みを行うと,やる気がなかった子どもも,目をキラキラと輝かせて「勝ちたい!」「どうすれば勝てるだろう?」と真剣に考え始めます。自分で考えることで,学習内容もどんどん身に付きます

ゲーム感覚で取り組める教材を使用したり,家族・兄弟間で競ったり,ぜひ子どもが楽しく学習を続けられる方法を見つけてもらえればと思います。

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』から学ぶ効果的な家庭教育⑦~間違いをツッコミで笑い飛ばす

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』(伊藤敏雄著/主婦の友社)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

  • 作者:伊藤 敏雄
  • 発売日: 2018/02/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
 

間違いに罪悪感を抱かないことが大切

勉強は続けてこそ効果が出ます。勉強を楽しく続けるためには,間違いに罪悪感を抱かないことが大切です。間違えることが怖くなると,勉強を楽しめないだけでなく,答えを写したり,原因を探って次に生かすことができなくなってしまいます。

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間違いをツッコミで笑い飛ばす

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』は,間違いをツッコミで笑い飛ばすことをおすすめしています。

まじめで完璧主義傾向が強い子どもほど、ミスや間違いを指摘すると少なからずショックを受けます。たとえ、諭すようにやんわりと言ったとしても、です。

逆に、そういう子はミスやまちがいを笑いのネタにして、とことんいじくりまくるほうがいろいろな意味で上手くいきます。

 (例)「渡来人」と書くところを誤って「飛来人」と書いてしまった

×「渡来人が飛来人なわけないでしょ?ちゃんとやりなさい。」

〇「う~ん、これはなんだろう?飛んでくるのかな?この時代に飛行機はなかったはずだけど……。まさかUFOとか?」

 

【間違いをツッコミで笑い飛ばすことの効果】

本書では次の2つの効果が書かれています。

①教えるほうも教えられるほうも楽しく過ごせる→勉強が楽しくなる

②リラックスした状態で勉強できるので記憶に残りやすい

どのような環境,気持ちで勉強するかは,習得度合いに大きな影響を与えると私も思います。「飛来人」の例のように,間違えたときも笑えるようなエピソードを作ってしまえば,同じ間違いを繰り返しにくくなります。子どもが間違いを深刻に捉えすぎて勉強が苦痛にならないためにも,心が軽くなるようなツッコミの声かけをぜひ保護者の方にお願いできればと思います。

 

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』から学ぶ効果的な家庭教育⑥~答えを写しても勉強にならない

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』(伊藤敏雄著/主婦の友社)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

  • 作者:伊藤 敏雄
  • 発売日: 2018/02/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
 

答えを写しても学習効果はない

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』では,宿題や問題集の答えを写すことは意味がないと書かれています。答えを写してしまう子どもは多いですが,次のような理由から学習効果は期待できないと私も思います。
  • 自分がどこまで分かっていて,どこから分からないかが曖昧なままになる
  • 重点的に復習すべきポイントが分からない
  • テスト勉強のとき,間違えた問題のみ解き直しするなど,効果的な学習ができない
  • 弱点が克服できず,同じ問題を繰り返し間違えてしまう

なぜ答えを写してしまうのか

本書では,子どもが答えを写してしまう理由について触れています。

  • 答えを写すことが悪いことだと思っていないから
  • ○がそろっていると勉強ができた感じがして,見栄えがいいから
  • 間違い=恥ずかしいこと,不愉快なことだから

 私の経験上,次のようなことが要因になっていることも多いです。

  • その子にとっては宿題や問題集が難しすぎて,やる気が起きない
  • 学習量が多すぎて「とりあえずこなさないと」と焦っている
  • 間違えると親に怒られると思っている
  • 劣等感があり「できない自分」を認めたくない

 学習内容・レベル,親の言動等によって,答えを写さないといけない状況に追い込まれている子どもも多いと感じます。

「答えを写すのは意味がないよ」「間違えた問題をできるようにしていくことが大事だからね」「テストじゃなくて,今間違いが見つかって良かったじゃない!」とお子様の意識を変える声かけを実施いただくと同時に,「なぜうちの子は答えを写してしまうんだろう?」とぜひ原因も探っていただければと思います。


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『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』から学ぶ効果的な家庭教育⑤~子どもを伸ばす親の心構え

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』(伊藤敏雄著/主婦の友社)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

  • 作者:伊藤 敏雄
  • 発売日: 2018/02/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
 
『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』では,子どもを伸ばす心構えと,子どもをダメにする親の言動が紹介されています。次のうち,あなたに当てはまるものはあるでしょうか。

子どもを伸ばす親の心構え

①がんばったことをほめる

  • わざとらしくほめない
  • 賞賛の言葉を探すのではなく,「やればできる」とわが子を信じる

②やればできるを見守る

  • 子どもの能力は持って生まれたもので決まってしまうのではなく,努力やくふうでいくらでも伸ばせると信じる
  • 子どもに対してポジティブな意識をもつ

③ほめる=子どもの変化を認める

  • 子どもの行動を日々観察し,成長や変化に気づく
  • 変化があったときにだけ,「以前は文句を言ってやらなかったのに,今日は最後までできたね」とありのままを言葉にする

 子どもをダメにする親の言動

①すぐにできるを求める

  • すぐに結果を求めて,できるを期待すると,平凡な点数でがっかりしてしまう→親がネガティブになってしまう
  • 親のネガティブな姿勢によって,子どものやる気や自信がなくなってしまう
  • まずは勉強に取り組めたということにすなおに喜ぶ
  • すぐに芽は出なくても確実に変化が起こっている

②もっと(量)やもう少し(質)を求める

  • 1ページという約束だったのに,すぐに終わってしまったから,もう1ページかってに追加するのはルール違反
  • 子どもの勉強への心理的抵抗感が出てくるため,すべてが台無しになってしまう
  • 1ページと決めたのであれば,それ以上欲ばらない

無意識に,子どもをダメにする言動をしてしまっていませんか。

「もう少し見守ってもらえれば成果が出そうなのに」「せっかく量を減らして上手く行き始めていたのに」「あとちょっとで子どもから動き出しそうなのに」という局面で,我慢できなくなってしまう保護者の方が少なくないので,とてももったいないなと感じます。子どもを信じて最後まで見守りましょう。

 

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『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』から学ぶ効果的な家庭教育④~子どもに勉強を「やらせる」のをやめる

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』(伊藤敏雄著/主婦の友社)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

  • 作者:伊藤 敏雄
  • 発売日: 2018/02/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 子どものやる気が出ないのは「やらされている」から

「子どもが自分から勉強しない」「親がうるさく声かけしてようやく勉強する」「自分で勉強ができるようになってほしい」という相談を受けることがあります。
なぜ,子どものやる気が出ないのでしょうか。色々な要因があると思いますが,もしかすると勉強を「やらされている」ことが原因かもしれません。
『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』では,次のように書かれています。
[……]なんとかしなければという思いで、学習塾に通わせたり通信教育を始めたりします。しかし、意外にもそこが落とし穴なのです。子どもにとっては、主体が親から学習塾や通信教育に変わっただけで、勉強を「やらされる」ということ自体は変わりないのです。

 

勉強を始められないのは,効果が実感できないから

そもそも,なぜ子どもは自分から勉強を始められないのでしょうか。本書では次のように書かれています。

子どもができれば勉強をやりたくないと思うのは、勉強が好きとか嫌いという前に、「勉強した実感がわかない」からです。

確かに勉強しても効果が感じられなければ,「勉強したくない」と思うのも当然です。逆に効果が感じられれば,「勉強しようかな」と進んで取り組めるでしょう。

つまり,「①勉強する→②効果を感じられる→③やる気が出る」という順に進み,最後に自分から勉強を始められるようになるのです。

親が子どものためにできること

勉強せずに③にいきなり進むことは不可能なので,ぜひ周囲が①→②のステップをサポートしましょう。

このとき,「ドリルを2ページやりなさい」「今日の分の通信教育をやってね」と強を「やらせる」のではなく,「1日1個漢字を覚えてみよう」「3問だけ計算問題をやってみよう」とハードルを下げて,「これならできる」「前にできなかった問題ができるようになった」と,子どもに効果を感じてもらうことが大切です。 子どもが行き詰まったら,「どうやったらできるようになるか,一緒に考えよう」と,効果が出る勉強のやり方を探すのも有効です。

子どもが学習の効果を感じれば,自然とやる気になり,自ら勉強を始められるようになるでしょう。


 

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『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』から学ぶ効果的な家庭教育③~「勉強=ゲーム」と考えてみよう

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』(伊藤敏雄著/主婦の友社)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

  • 作者:伊藤 敏雄
  • 発売日: 2018/02/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 勉強はゲームと同じ

本書は,勉強をゲームに例えて説明しています。
漢字がわからないということは、国語というゲームの最初のモンスターにスら勝てないということです。ならば、その最初のモンスターである漢字を、少しずつやっつけるところから始めればいいわけです。

私自身,子供時代に「勉強ってゲームみたいだな」と思っていたので,筆者の考え方にとても共感できます。

簡単な問題からスタートし,できるようになると,問題(=敵)も強くなります。それは自分もレベルアップしたという証拠です。レベルアップするにつれ,問題は難しくなります。問題が自分で解ける,テストで高得点が取れれば,「やった!ゲームクリア!」と子供時代の私は考えていました。

勉強のやり方を考えること=ゲームの攻略法を考えること

効果的な勉強の方法を考えることは,ゲームの攻略法を考えることと似ています。本書では次のように書かれています。

そのときに大切なことは、漢字というモンスターをそうやったら倒せるのかという攻略法を身につけることです。つまり、どうやったら漢字を楽しく、そして、確実に覚えられるのかという勉強のやり方を身につけることです。

「やったつもり」では意味がない

たくさん書いて,勉強したつもりになっている子どもが少なくありませんが,いかに効率的に学習するかがポイントです。たくさん書いても,中身を覚えられておらず、ただの作業になっている場合は意味がありません。これではゲームが攻略できない=勉強ができるようにならないからです。

私は子供時代,暗記シートを作ってこまめに見たり,単語カードを活用して自分にクイズを出したりしていました。自分に合った学習法を見つけることが大事です。

攻略法を考えることに意味がある

勉強をすることの価値は,勉強のやり方=ゲームの攻略法を自分で見つけ出すことにあります。「どうやったら効率的に覚えられるかな?」「どうやったら問題を解けるようになるかな?」と知恵を絞り,試行錯誤することに価値があるのです。

算数・数学なら、計算というモンスターの倒し方を、英語なら、英単語というモンスターの倒し方を、子どもが身につける。そうすることで、学年が上がっても、中学、高校に進学しても、大学に進学しても、果ては、社会人になっても通用する強さを身につけることができるのです。

親や先生が攻略法をすべて教えてあげるのではなく,一緒に考えたり,子どもに考えてもらったりすることが大切です。勉強を通して培ったこのような「考える力」は,社会に出てもきっと役立つでしょう。

 

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『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』から学ぶ効果的な家庭教育②~できる学習をコツコツ続けよう

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』(伊藤敏雄著/主婦の友社)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

  • 作者:伊藤 敏雄
  • 発売日: 2018/02/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 伸びる子に共通している3つのステップ

本書では,伸びる子に共通している3つのステップについて書かれています。

ステップ1:できることから「始める」

       ↓

ステップ2:楽しみながら「つづける」

       ↓

ステップ3:振り返ることで「伸びる」

小さなことをコツコツ続けることが大切

「ステップ1:できることから『始める』」について,子どもの学習状況に合わせて,無理のない範囲からスタートしましょう。いきなり学習量を多く設定してしまうと,「ステップ2:楽しみながら『つづける』」に進む前に,子どもが勉強をやりたがらなくなってしまうからです。

これまで学習習慣がない子どもの場合は,1日1問,1日1ページからスタートしましょう。「分かってきた!」「できるようになった!」と子どもが学習の効果を感じれば,楽しみながら勉強を続けることができます

子どもが変わるまで待つことが大切

ステップ1からステップ2に進むまで,さらにはステップ3に進むまでの期間には,個人差があります。すぐに変化が表れ始める子もいれば,2年,3年とかかる子もいます。私の教室でも,3ヵ月で成果が見え始める子もいれば,2年,3年経ってから一気に成長する子もいました。本書でも次のように書かれています。

大切なのは、やり方を教えたうえで、少しずつ子どもが変わるのを待つことです。最初に紹介したA君も、劇的に変わるには1年かかりました。なかには、2年、3年かかる子もいます。

数ヵ月~1年経った時点で焦ってしまい,「子どもが変わらない」「いくらやったって無駄だ」と悲観してしまう保護者の方が少なくありませんが,成長のタイミングに個人差があること,これまでの習慣や考え方を変えるには時間がかかることをお伝えしています。特に小学校高学年以上の子どもは,これまでの十数年の習慣や考え方を変える必要があるので,骨が折れることもあるでしょう。対策をきちんと取っている場合は,子どもが変わり始めるまで,根気強く見守ることが大切です。


 

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『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』から学ぶ効果的な家庭教育①~子どものやる気の引き出し方

『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』(伊藤敏雄著/主婦の友社)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた

  • 作者:伊藤 敏雄
  • 発売日: 2018/02/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 子どもが勉強をやりたがらない原因

子どもが勉強をやりたがらない原因として,勉強を正しいやり方でやっていないからだと本書では書かれています。

人はやっても効果が実感できないことを、楽しいとは思いません

人は楽しいと思えないことを、つづけたいとは思いません

大量の書き取りやドリルを子どもが嫌がるのも,やってもできるようになる感覚がないからかもしれません。あるいは逆に「やらなくてもすでに出来る」「やる意味を見いだせない」という場合もあるでしょう。

学習の効果を感じてもらうことが大切

子どものやる気を引き出すには,「勉強したらできるようになった」という効果を感じてもらうことが重要です。

  • 前はできない問題ができるようになった
  • 小テストで得点が上がった
  • 宿題の正答率が上がってきた

このような小さな成功体験を経験させ,「よく頑張ったね!」とほめましょう。

子どもによって効果的な学習法はちがう

学習の効果を出すために,大量の書き取りや問題演習は必要ないかもしれません。書かなければ覚えられない子もいますが,赤シート等を使って,視覚的に暗記する子もいます。「こんな学習法はどうかな?」「こっちの方が覚えやすいかな?」と,子どもと話し合いながら,その子に合った学習法を見つけましょう

 

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気を付けて!ノートに丸ばかり付いていることの落とし穴

丸ばかり付いているのは良いこととは限らない

ノートや問題集には丸ばかり付いているのに,テストでは点数が取れない子がいます。この場合,答えを見ながらやっているか,答え合わせが間違えていることが多いです。次の理由から,このような取り組み方では,成績を上げることは難しいでしょう。

  • 答えがないと分からない。自分一人で解けない。
  • 間違いから学ぶことができない。間違えたまま暗記してしまっている。
  • 自分がどこまで理解できていて,どこから理解できていないか分からない。
  • 苦手な部分を重点的に復習することができない。

なぜ丸ばかり付けてしまうのか?

そもそも学習に興味がなく,いい加減に取り組んでいる場合もあるかもしれませんが,間違えることへの罪悪感が根底にある場合もあります。

  • 間違えるのは悪いことだ
  • 間違えたらお母さんやお父さんに怒られる

このように考えている子も少なくありません。

×がたくさん付いているノートを見ても,「こんなに間違えたの!?」と怒るのではなく,「間違えることは悪いことじゃないよ」「日々の学習で間違えても,それを出来るようにすることで,テストで点数が取れるんだよ」「テストで同じ間違いをしないことが大事だよ」とぜひ子どもに伝えましょう。

 

 

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『本物の家庭学習』から学ぶ家庭教育⑪~間違いを指摘すると怒る子どもへの対処法

『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)をもとに,効果的な家庭教育について探ります。

小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習

小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習

 

間違いを指摘すると怒りだす子どもについて,『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)では,次のように書かれています。

できないことを指摘されると、それ以上親の言うことを聞かなくなる子がいます。[……]間違えた直後は親に反抗して、「やらない!」と言っても、あとでこっそり間違えた問題をやり直す子もいます。こういう子はむしろ見込みがあります。「間違って悔しい」という思いや、「正解したい」というこだわりがあるからです。

子どもをほめることが大切

では,間違いを指摘すると怒る子ども,間違えそうな問題はやらない子どもには,どのように接すればいいのでしょうか。

本書では1日100回でもほめようと書かれています。正解することにこだわりがある子どもは,たくさんほめると自分からやるようになるそうです。

確かに私の教室でも,このような生徒さんには厳しい声掛けよりも,ほめ言葉の方が効果があります。

子どもの頑張りを認める

正解にこだわる姿勢は,行き過ぎると少し心配です。そこで私は,「正解することがゴールではない」「コツコツ努力すること自体が素晴らしい」ということも,伝えるようにしています。

学年が上がるにつれ,難しい問題,一筋縄ではいかない問題も増えてきます。その際,正解にあまりにこだわってしまうと,学習そのものが苦しくなってしまいます。「この問題,面白いな」「どうやって解くんだろう」「そういう考え方もあるんだな」と,楽しみながら取り組めるのが理想です。そのためには,ぜひ子どものじっくり考える姿勢をほめてあげましょう。

「毎日コツコツ頑張っているね」「一人でよくここまで考えたね」「できないことをできるようにするのが勉強だよ」「だから最初は間違えるものなんだよ」と繰り返し子どもに伝えていきましょう。

 

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