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『「学力」の経済学』から学ぶ教育⑧「将来子供が成功するために本当に必要な力」

書評 教育者育成 教育理論 家庭教育

「忍耐力がある」「社会性がある」「意欲的である」といった人間の気質や性格的な特徴を非認知能力と呼び,非認知能力が,将来の年収,学歴や就業形態にも大きく影響することは,前回記事で述べた通りです。

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『「学力」の経済学』では,非認知能力の中で,とくに人生の成功のために必要な力について紹介されています。今回は,とくに重要な非認知能力は何か,またその鍛え方について,お伝えしていきます。

人生の成功のために必要な能力とは

『「学力」の経済学』では,自制心」と「やり抜く力(=非常に遠い先にあるゴールに向けて,興味を失わず,努力し続けることができる気質)」が非認知能力の中で特に重要であると述べられています。自制心の強さと成績の良さには相関関係があること,才能があっても,やり抜く力がないために成功に至らない人が存在することが,実験により明らかになっているそうです。加えて,やり抜く力と才能との間に相関関係はなく,やり抜く力が高い人はどのような状況下でも成功する確率が高いため,「成功を予測できる性質」「GRIT(グリット)」と呼ばれ,注目を集めているとのことです。

非認知能力を鍛える方法

自制心については,「細かく計画を立て,記録し,達成度を自分で管理する」ことが有効な訓練方法として紹介されています。つまり,PDCAサイクルを自身で回せるようになることが重要であると言えます。学習PDCAサイクル改善については,テラックの事業活動においても,ITの力を借りながら注力している分野です。

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計画の立て方,ご自宅での取り組み方については,以下の記事を参考にしてみてください。

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 やり抜く力を伸ばすためには,「心の持ちよう」が大切であると言われています。「自分のもともとの能力は生まれつきのものではなくて,努力によって後天的に伸ばすことができる」ということを信じる子供は,やり抜く力が強いことが実験により示されているとのことです。

この部分に関しては,授業中に講師が子供に声掛けするだけでは不十分で,ご家庭で効果的な接し方・声掛けを実践いただき,子供の思考法・性格を変えていく必要があります。やり抜く力を高める接し方・声掛け方法については,以下の記事が参考になるかと思います。

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 親が子供の非認知能力を奪っていないか

著者は次のように述べています。

私がこの章でもっとも強調したいのは,非認知能力の重要性です。

子どもを持つご両親の多くは,お子さんの学力テストの結果に一喜一憂しがちです。〔......〕

もちろん,学力は重要ではないというつもりは毛頭ありません。しかし,これまでの心理学の貢献によって非認知能力は数値化され,そして経済学の貢献によって,非認知能力への投資は,子どもの成功にとって非常に重要であることが多くの研究で示されています。〔......〕

 目の前の定期試験で数点を上げるために,部活や生徒会,社会貢献をやめさせたりすることには慎重であるべきかもしれません。学力をわずかに挙げるために,長い目でみて子どもを助けてくれるであろう「非認知能力」を培う貴重な機会を奪ってしまうことになりかねないからです。

教育方針を決定するのは親であり,また子供は親と長い時間を共にするので,親から大きな影響を受けます。親が非認知能力の重要性を理解し,子供に対して効果的な接し方・声掛けができるかどうかが,子供の将来の成功を左右すると言えます。

 

 

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