『子どもの学力は12歳までの「母親の言葉」で決まる』から学ぶ家庭教育③~ご褒美作戦を見直そう

『子どもの学力は12歳までの「母親の言葉」で決まる。』(河村京子 著/大和出版)をもとに,将来活躍できる子どもに育てるための効果的な声かけや接し方を学びます。

わが子が東大・京大に現役合格!  子どもの学力は12歳までの「母親の言葉」で決まる。

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子どもをご褒美で釣るには限度がある

子どもに勉強や習い事をしてほしい一心で,「これをしてくれたらゲームを買ってあげるよ」「おやつをあげるよ」とご褒美で釣る親は少なくありません。

しかし,次第に子どもから,「勉強頑張ったでしょ!だからテレビ見させてよ!」「もっと頑張ったから,今日はゲームをたくさんやってもいいでしょ!」「塾の回数を増やしてもいいから,ゲーム機買ってよ!」と要求してきたり,駆け引きのようになってしまう...…といった相談が私のもとによく持ち込まれます。

『子どもの学力は12歳までの「母親の言葉」で決まる』では,「ニンジンをぶらさげる方法」の効果について,次のように述べられています。

「テストで100点とったら、お小遣いアップ」などと約束すると、そのときはがんばりますが、次にはさらなるご褒美アップを要求されるでしょう。

または、子どもがムリだと思ったら、振り向きもしなくなるでしょう。

以上からわかるように、「ご褒美=モノを与える」で結果を求めることは、そのときには効果があっても、長い目で見るとマイナスになります。

[……]目先の効果だけで「ご褒美と罰」を親が使い続けると、子どもは反発するかやる気をなくすかのどちらかになってしまうことでしょう。

「モノ」ではなく「心のご褒美」を与える

子どもをモノで釣る方法には限界がありますが,「お母さんの笑顔」というご褒美はいくら使っても効果が薄れることはないと本書では述べられています。

直接的なニンジンをぶらさげなくても、お母さんが、

「がんばったね、お母さん嬉しいよ」

と笑顔で言ってあげるだけで、

「次もがんばろう!」

と子どもはやる気がわいてくるのです。

[……]もし、あなたがすでに子どもをご褒美でがんばらせる習慣をつけてしまっていたとしたら、今日からご褒美を変えましょう。

あなたの笑顔と言葉をご褒美にするのです。

最初は、子どもも「モノ」のご褒美を要求するかもしれません。

でも、すぐにお母さんの笑顔が最高のご褒美だということに気づくでしょう。

「将来のためになること=ご褒美」だと理解してもらう

子どもが何かを嫌がる場合,その目的が分かっていなかったり,納得していなかったりすることが多いです。なぜ勉強が大切なのか,どのような目的でその習い事に取り組んでいるのか,お母さんのためではなく子ども自身のための取り組みであることを理解してもらいましょう。親が子どもの将来のために投資して,幸せな人生を歩めることこそが,子どもにとって最大のご褒美ではないでしょうか。何かで子どもを釣るのではなく,その取り組みの意味や目的そのものについて,ぜひ伝えるようにしましょう。

 

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