『実践版GRIT(グリット)やり抜く力を手に入れる』から学ぶ家庭教育①~子どもの「やり抜く力」を育てるほめ方

 これからの社会を生き抜くうえで,長期的な目標を掲げ,情熱を持って物事を「やり抜く」ことはとても大切です。『実践版GRIT(グリット)やり抜く力を手に入れる』(キャロライン・アダムス・ミラー著/すばる舎)をもとに,子どもの「やり抜く力」を高める家庭教育について考察を深めます。

実践版GRIT(グリット) やり抜く力を手に入れる

実践版GRIT(グリット) やり抜く力を手に入れる

  • 作者: キャロライン・アダムス・ミラー,宇野カオリ,藤原弘美
  • 出版社/メーカー: すばる舎
  • 発売日: 2018/02/21
  • メディア: 単行本
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 「やり抜く力(グリット)」は幸せな人生を歩むために必要なもの

満足感のある質の高い人生を送るには,困難なことは避けて通れないため,「やり抜く力(グリット)」は幸せな人生を送る上で重要であると著者は述べています。

[……]私たちは、簡単で無理なくできる活動や行動からは、心の底から湧き上がるような自尊心を抱くことは決してない。難しく、やりがいがあり、ときには苦痛を伴うような何かを成し遂げたときに初めて、私たちは誇らしい気持ちで気分が昂揚するのを感じ、自分の能力や将来に対する自信と希望を高めることができるのだ。

子どもの「やり抜く力(グリット)」を高める声かけ方法

では子どもの「やり抜く力(グリット)」を高めるためには,どのような声かけや接し方をすればいいのでしょうか。本ブログでこれまで紹介してきた内容と重複する部分もありますが,もう一度まとめてみたいと思います。

1.何でもほめるのはNG

何でもほめて育てると頑張れない大人になる」ということは,過去の記事でも述べた通りですが,本書でもアメリカの事例をもとに同内容について説明されています。

(できる限り子どもに優しく褒め育ててきた場合、)評価や批判に打ちのめされやすく、別段自尊心や責任感が大きいわけでもなく、むしろひどく脆弱で、自己陶酔的である場合が多いという。[……]難しい課題や仕事を苦労せずにこなすための近道を見つけようとし、挫折に弱くすぐにへこたれてしまう。

2.能力をほめない

「賢いわね!」「才能があるわね!」と能力をほめられた子どもは,うまくできそうにないことを避けるため,物事をやり抜くことが難しくなります。

能力をほめられて育って子どもは,才能は先天的なものであって伸ばすことはできないと考えるようになります。上手くいかないことに直面して,自分が「特別」「価値のある人間」でなくなることを恐れるため,難しい課題やもう一段高い目標に挑戦できなくなります。

3.努力をほめる

結果に関係なく努力そのものをほめられて育った子どもは,物事を「やり抜く力」が身に付きます

努力そのものを褒められることで、たとえ何かできないことがあっても、たくさんの努力をして粘り強く頑張ることができれば、最初はうまくできなかったことでも時間をかけて習得することができるということを学ぶのだ。

[……]落胆や失敗が見え隠れしてもへこたれることなく、どんな結果になるかはほとんど自分の努力と粘り強さにかかっていると考えているのだ。

子どもの「やり抜く力」を引き出すために,「よくがんばったね!」と努力をほめるようにしましょう。

 

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