『実践版GRIT(グリット)やり抜く力を手に入れる』から学ぶ家庭教育④~子どもの自己効力感を高める

 これからの社会を生き抜くうえで,長期的な目標を掲げ,情熱を持って物事を「やり抜く」ことはとても大切です。『実践版GRIT(グリット)やり抜く力を手に入れる』(キャロライン・アダムス・ミラー著/すばる舎)をもとに,子どもの「やり抜く力」を高める家庭教育について考察を深めます。

実践版GRIT(グリット) やり抜く力を手に入れる

実践版GRIT(グリット) やり抜く力を手に入れる

  • 作者: キャロライン・アダムス・ミラー,宇野カオリ,藤原弘美
  • 出版社/メーカー: すばる舎
  • 発売日: 2018/02/21
  • メディア: 単行本
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 自己効力感の重要性

物事をやり抜くためには,目標を設定して,達成に向けて努力することが大切ですが,目標に向かって努力できる人と途中で投げ出してしまう人がいます。両者はどこが違うのでしょうか。

それは「きっと何とかなる」「目の前にある目標を達成するために必要なものが自分にはあるはずだという確信」,すなわち「自己効力感」の有無であると本書では述べられています。

[……]自己効力感が高い人は、低い人と比べて目標に対してよりたくさん努力し、高い目標を掲げて、その目標を成し遂げたあとはそれよりもさらに高い目標に向かって進んでいく人が多い。

 

自己効力感を高める方法

本書では,バンドューラーが発見した自己効力感を持つための4つの戦略について紹介されています。

ストレスに対する良い手段を持つ。[……]

達成したいと思う目標を実際に実現している人の近くに身を置くか、ロールモデルを持つ。[……]

あなたの能力を本気で信じてくれる、あなたにとって大きな存在となる人を持つ。[……]

大きな最終目標につながる小さな目標を達成することで、何かを習得する経験を積んでいく。[……]

上記①~④について,親が子どもの自己効力感を育てるためにできることを具体的に考えてみましょう。

①ストレス解消方法(瞑想や運動,娯楽など)について話し合う。親子間で話し合い,辛いことや嫌なことについて別の角度から捉え直す。

②将来の夢や目標について子どもと話し合う。身近にいる尊敬できる人について話し合う。偉人や有名人の伝記を読み,教訓を得る。

③まずは親が子どものことを信じる。たとえできないことがあったとしても「必ずできるようになる」と信じて応援する。いつでも子どもの話を聞き,一番の理解者でいる。

④「将来そうなりたいなら,何をすればいいかな?」と大きな目標から逆算して,小さな目標を設定する。目標が達成できたらほめたり,達成状況を記録して見える化したりする。目の前の課題が,大きな目標とつながっていることを子どもに意識させる。

 まだ実施していない取り組みがあれば,まずは一つ家庭教育に取り入れてみてください。子どもの自己効力感を高めることで,やり抜く力を育てましょう。

 

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