『Learn Better』から学ぶ効果的な学習法⑭~学習量・時間よりも質が大切

『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』(アーリック・ボーザー著/英治出版)をもとに,効果的な学習法について探ります。

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

 

長時間勉強するのが良いとは限らない

「長時間勉強しているのに成績が伸びない」「問題もたくさん解いているのに,なかなかできるようにならない」というお悩みをよく耳にします。

長時間子どもが勉強していると,最初は「よく頑張っているなぁ」と安心するかもしれません。しかし,成績が伴わないと「なぜだろう?」「このままではいけない……」と焦りが出てくるでしょう。

また,そもそも長時間勉強することが良いとは限りません。短時間の学習で成果を上げることができれば,子どもの好きなことに取り組んだり,リラックスしたりする時間を確保できます。勉強時間が短くて済めば,それほど理想的なことはありません。

「的を絞った学習」が大切

短時間の学習で,成果を出すにはどうすればよいのでしょうか?成果を上げるためには,時間をかけてやみくもに学習するのではなく,「的を絞った学習」を行うことが大切です。

[……]多くの人が練習と呼ぶものは実は練習ではない。学習メソッドを何も使わず、能力向上に特化した取り組みをしていないのだ。これについては多数の研究がされているが、練習に費やされた時間の長さは実際の学習量とはあまり関係がないことが多い。

 「的を絞った学習」を行うためには,フィードバックが重要です。

スキルを伸ばすためには評価も重要だ。目標を絞り込んだフィードバックが必要となる。[……]スキルを試したり伸ばしたりする際、「何を向上させるべきか明確にわかっていないために、時間を無駄にしているだけ」の人がほとんどである[……]

学習効果を高めるために,私も生徒さんや保護者の方にフィードバックを行うようにしています。例えば次のような声かけを行っています。

  • 先生のヒントに沿ってよく頑張ったね!次回はヒント無しでできるように復習してきてね
  • ひらがなはすらすら書けるようになったね!次回はカタカナも書けるようにしようね
  • 前回より10点も得点が上がったね!テスト時間が足りなかったようだから、次回はあと5分早く解けるようにしよう
  • 文章を読んで自分で式を立てられた点はいいね!計算式の解き方が間違えていたから,次は解けるようにしておこう

このようにフィードバックでは,「良くなった点」と「さらにできるようになってほしいこと」「次回の目標」をセットで伝えましょう。ご自宅でも「的を絞った学習」ができるように,ぜひこのようなお声かけを心がけてみてください。

 

☆保護者様向けオンラインサロンはこちら

reserva.be

 

 

【関連記事】

blog.terak.jp

blog.terak.jp