子どもの好きなことで食べていくのが難しいとき,親が考えたいこと

『「非認知能力」の育て方 心の強い幸せな子になる0~10歳の家庭教育』(ボーク重子/小学館)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

 子どもに幸せな人生を歩んでもらうために,好きなこと,夢中になれるものを見つけることが大事だということは,以前の記事で述べた通りです。

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好きなことでは食べていけない!?

子どもが「サッカー選手になりたい」「作曲家になりたい」と言うような場合,親は「スポーツや音楽で食べていくのは難しい」「もっと堅実な仕事を選んだ方がいい」と思うかもしれません。

著者も娘がバレリーナを目指しており,「パッション(好きなこと,夢中になれること)を取るか?堅実な仕事を選ぶか?」という問題に直面していたと言います。しかし,「バレエをやめなさい」とは言わなかったそうです。

〔……〕バレリーナという職業だけで食べていくのは非常に困難なことです。ですが我が家では一切、「パッションでは食べていけないのだからやめなさい」とは言いませんでした。その代わり「どうやったらバレエを続けていけるか」を考えることにしたのです。

好きなことを続けるために,教育や勉強が大切

パッションだけで食べていくのが難しいのであれば,そのパッションを支えていける副業があればいいと著者は述べています。副業の選択肢を広げるために,経済的に困窮しないように,高校や大学にむしろきちんと行った方がいいのです。

〔……〕娘も今年大学2年生になりますが、バレエというキャリアを卒業することに決めました。そして高校3年生から温めてきた、政治やファイナンス分野の勉強に本格的に打ち込むことになりました。このパッションの方向転換が可能だったのも、教育というアンカーがあったからだと思います。

好きなことだけで食べていくことを考えるのではなく,好きなことを続けていけるような経済的基盤をどうやって作るかに目を向けることが大切です。

親がマインドチェンジしよう

 子どもの好きなことを「そんなものでは食べていけない」と否定するのではなく,親が考え方を切り替えるようにしましょう。

〔……〕大切なことはパッションを持つということ。生きがいのある人生を生きるということです。

別にそれで食べていくことを考えなくてもいいのです。〔……〕そこで経済的基盤ができないなら、それを可能にする有償の仕事を見つければいい。そんな親側のマインドチェンジはお子さんのパッションをサポートするときに大いに役立つことでしょう。反対にこのマインドチェンジができなければ「いい大学、いい会社」と、いつかどこかでお子さんに押し付けてしまうのではないでしょうか。

子どもが好きなことを続け,生きがいのある人生を歩めるよう,ぜひ親がマインドチェンジしましょう。

 

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