日記を付けても書く力は高まらない!?

子どもが書くことが苦手な場合,保護者の方が良かれと思って日記を付けさせることがあるようです。しかし,日記を付けさせても書く力は高まらないかもしれません。

① 何を書いて良いか分からないから

通常の課題ではテーマが与えられており,そのテーマに沿って文章を書くことになりますが,日記は何を書いても構いません。子どもが「日記を書きたい!」と希望している場合は良いですが,あまり乗り気でない場合,「何を書いて良いか分からない」と困ってしまいます。苦手意識がますます大きくなってしまう可能性があります。

② 添削・指導が難しいから

より良い文章にするためには,添削を受け,伝わりづらい部分を修正したり,新しい語彙・表現を学んだりする必要があります。

通常の課題であれば,問題で問われていることにきちんと答えられているか,テーマに沿った意見・経験を述べられているかなど,明確な採点基準があります。しかし,日記は基本的に何を書いても良いので,添削や指導が難しくなります。

「今日は遊園地に行って楽しかったです。また行きたいです。」と子どもが書いても,決して間違いではなく,文章表現も正しいので,指摘してこれ以上良くすることは難しいでしょう。

これが「『働く』とは社会に出て仕事をすることだけではなく,部活動や家での手伝いも含まれます。あなたにとって『働く』とはどういう意味か。自身の経験を挙げながら書きなさい。」という問いならどうでしょうか。

「働く」という意味の自分なりの定義,そう考える理由,そう考えるに至った自身の経験を答案に含められていない場合,基準を満たせていないので,やり直しが発生します。添削・指導を受けて,もう一度考え直す→文章をブラッシュアップしていくことができるのです。

日記の場合はこれが難しく,書きっぱなしになりやすいので,書く力が向上しにくいです。

③ 作文・小論文とは書き方が異なるから

学校や社会で一般的に求められる「書く力」は,「主張・結論→その理由→具体的なエピソード(自身の経験など)」というように筋道立てて文章を作成できる力のことです。

一方,日記や感想文では,このような論理性は求められず,感性の赴くままに文章を書いて構いません。

したがって,日記をたくさん書いても,学校のレポートや入試の作文・小論文は上達しない可能性が高いです。

 

以上のような理由から,子どもの書く力を高めるためには,日記を付けさせるよりも,国語問題集に取り組んでもらうことをおすすめします。

★おすすめの国語問題集は以下の記事でご紹介しています。

blog.terak.jp

 

「自由に文章を作成する力を高めてほしい」「楽しみながら取り組んでほしい」という場合は,日記よりもブログやSNSがおすすめです。子どもが好きなテーマで発信することができ,読者やフォロワーが増えていくのも励みになります。「どうやったらもっと伝わりやすい文章になるかな?」「どんな内容にしたら読者の方がもっと喜ぶかな?」と子ども自身で考え発信するため,書く力も高まりやすいです。

水泳が好きな生徒さんがブログを始め,どうしたら速く泳げるようになるかという記事を書いたり,大会の結果を共有したり,とても楽しんで取り組まれています。ゲーム好きな子はゲームの攻略法などについて発信したりするのも良いと思います。

ぜひお子様に合った学習法や媒体を選びましょう!

 

★インスタグラム始めました!自ら考え行動し人生を切り拓ける子を育てるための家庭教育のノウハウをお伝えしています。

 東大卒業生が教える!効果的な家庭教育(@tada.yoshie) • Instagram写真と動画 

 

★勉強のやり方,成果が出る学習法について,セミナーを開催しています。

f:id:terakinc:20211006133025p:plain

https://reserva.be/terakinc/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=93eJwzNjewtDAHAARdAUM

 

 

stand.fm(音声ラジオ)

stand.fm

YouTube

www.youtube.com

Twitter

twitter.com

イベント情報

https://reserva.be/terakinc

f:id:terakinc:20210923102154p:plain

 

 

【関連放送】

stand.fm

stand.fm

 

【関連記事】

blog.terak.jp

blog.terak.jp

勉強は辛いもの?楽しいもの?

「勉強は辛い」「全然楽しくない」と思っている方もいると思います。確かに,勉強ができるようになるためには,地道な努力が欠かせません
  • 九九を覚える
  • 算数・数学の定理や公式を覚える
  • 英単語を覚える
  • 英文法の規則を覚える
  • 社会や理科の用語を覚える
  • 基本的な問題をできるようになるまで反復学習する

このような地道な努力をせずに,先生から教わるだけ,授業動画を見るだけ,音声を聴き流すだけなど,楽しいと思えることだけやっても内容が身に付きません。そう考えると確かに勉強は辛いものかもしれません。

成長が目に見えて分かるタイミングが来る

地道な努力を続けていると,ある日突然急成長する(したかのように見える)タイミングが来ます。それまで全然分からなかった問題が解けるようになった,解き方の意味が分かるようになったなど,著しい変化が現れます。

コツコツ努力している間,気が付かないうちに実は少しずつ知識や考え方が頭の中で蓄積しています。点と点だったそれらが線でつながるとき,視界が開けたように急に物事が分かるようになります。「分かった!」「面白い!」と思える瞬間です。

しかし自分のレベルが上がり,問題の難易度が上がると,また地道な努力が必要になります。努力を続けていると,もう一段難しい問題も分かるようになる瞬間が来ます。勉強はこれの繰り返しです。

勉強は山登りのようだなと思います。登っている最中は苦しくても,一定期間登り続け,ふと辺りを見渡してみると「前より高いところから下が見渡せる!景色が綺麗」「こんなに登ったんだ!」と気づきます

一人でも多くの方に「分かった!」「勉強って面白いかも!」と感じる瞬間を体験してほしいなと思います。

 

★インスタグラム始めました!自ら考え行動し人生を切り拓ける子を育てるための家庭教育のノウハウをお伝えしています。

 東大卒業生が教える!効果的な家庭教育(@tada.yoshie) • Instagram写真と動画 

 

★勉強のやり方,成果が出る学習法について,セミナーを開催しています。

f:id:terakinc:20211006133025p:plain

https://reserva.be/terakinc/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=93eJwzNjewtDAHAARdAUM

 

 

stand.fm(音声ラジオ)

stand.fm

YouTube

www.youtube.com

Twitter

twitter.com

イベント情報

https://reserva.be/terakinc

f:id:terakinc:20210923102154p:plain

 

 

【関連放送】

stand.fm

stand.fm

 

【関連記事】

blog.terak.jp

blog.terak.jp

作文が書けない3大原因と対策

作文が書けないと言っても,原因は様々です。今回は作文が書けない3大原因と対策についてご紹介します。

①問題文を読み解けていない(読解力不足)

問題文を正確に読み解けていなければ,答案の内容が的外れになってしまいます。

長文読解とともに出題される作文の場合は,筆者の主張をきちんと読み取り,それを踏まえて自身の意見や経験を述べることが大切です。作文のみ出題される場合でも,設問で聞かれていること・条件を理解し,それに沿って作文を書く必要があります。

読解力不足が原因で,的外れな作文を書いてしまう場合,作文に取り組むよりも先に読解力を身に付けましょう

基礎的な読解ドリルから取り組み,それができるようになったら,問題集のレベルを上げていくのがおすすめです。中学受験なら,Z会グレードアップ問題集国語が解けるようになることを目指しましょう。

 

②文章表現や言い回しに問題がある(記述力不足)

答案の内容自体は良いのに,文章表現がおかしかったり,言い回しが適切でなかったりする場合があります。このような場合は,アウトプットをたくさんして,不自然な部分を修正し,最適な表現を学んでいくことが大切です。子ども自身ではなかなか気づくことが難しいため,第三者が添削・指摘するようにしましょう。
記述力を付けるには「本当の国語力」問題集がおすすめです。
普段の会話でお子様が間違えて使っている言い回しがあれば指摘したり,分からない言葉があれば一緒に調べたりすることも効果的です。
 

③書きたい内容が思い付かない(アイデア不足)

自身の経験・意見が思い付かない,作文に書けるエピソードが無いと言う子もいます。
最初は「こういう経験はある?」「学校や家でこんなことは無かった?」など一緒に話し合いながら,子どものアイデアを引き出していく必要があります。
とても時間がかかる作業ですが,回数を重ねていくうちに「この前考えたあの経験・意見が今回の作文でも使えそう!」と書ける作文テーマが増えてきます
この段階まで来たら,子ども一人でどんどん答案を作成していけるようになります。
 
ぜひ原因に合わせた対策を実行してみてください。
 

★インスタグラム始めました!自ら考え行動し人生を切り拓ける子を育てるための家庭教育のノウハウをお伝えしています。

 東大卒業生が教える!効果的な家庭教育(@tada.yoshie) • Instagram写真と動画 

 

★勉強のやり方,成果が出る学習法について,セミナーを開催しています。

f:id:terakinc:20211006133025p:plain

https://reserva.be/terakinc/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=93eJwzNjewtDAHAARdAUM

 

 

stand.fm(音声ラジオ)

stand.fm

YouTube

www.youtube.com

Twitter

twitter.com

イベント情報

https://reserva.be/terakinc

f:id:terakinc:20210923102154p:plain

 

 

【関連放送】

stand.fm

stand.fm

 

【関連記事】

blog.terak.jp

blog.terak.jp

成績が上がらない......塾を変えるべき?

「塾を変えたら成績が上がるかもしれない」と考えて,塾を変える方がいますが,塾を変えて成績が上がるかどうかは場合によります

【塾を変えたほうが良い場合】

理不尽な理由で先生が怒る

理解が遅いことが原因で「何で分からないの!?」と怒られたり,スケジュール的にどうしても宿題ができない場合,宿題が難しすぎて出来ない場合に怒られたりする場合は,塾を変えたほうが良いです。

子どもにとって授業が難しすぎる

子どもにとって宿題が難しすぎる・多すぎる

授業が難しくて付いていけない,宿題をやるのにものすごく時間がかかるという場合は,その塾がその子に合っていないと言えます。他の子が問題なく授業を理解し,宿題をやるのにそこまで時間がかからなくても,もしお子様が悩みながら宿題に取り組み,夜遅くまでかかってしまう場合は,塾を変えることを検討しましょう。

授業内容・宿題を変更してもらえるようであれば,塾の先生に相談してみるのも手です。集中して取り組めば,塾の宿題をある程度の時間で終えられる,生活リズムを圧迫しないことは重要です。

【塾を変えても意味が無い場合】

宿題に最後まで取り組んでいない

丸付け・やり直しをせずにやりっ放しになっている

塾の小テストのための勉強をしない

塾の先生のアドバイスを聞かない

難しすぎるからできないわけではなく,ただ宿題をサボっている,いい加減に取り組んでいる場合,成果が出るはずがありません。塾でこまめに小テストを実施しているのに,そのための勉強をせず,毎回不合格だと,学校のテストでも当然結果が付いてきません。

また塾の先生が,「宿題は丸付け・やり直しまできちんとやろう」「暗記できないなら量を分けて,1日5個ずつ覚えよう」などせっかくアドバイスをしても,子どもが実行しなければ意味がありません

このようなことができていないのに,塾を変えても成績は上がりません。他の塾でも同じことを繰り返すからです。

自宅学習・勉強のやり方を見直そう

自宅学習・勉強のやり方が原因で学習が上手く行っていない場合,塾を変えても意味がありません。

「塾が変わればやる気が出るかも」「良い先生と出会って勉強が面白くなるかも」というような上手い話もまずありません。なぜなら自宅学習は,やる気云々で行うものではないからです。

自宅学習は習慣です。やる気の有無に関係なく,勉強は基本的に毎日行うものです。やる気が出ない日は,もちろん誰にでもあります。私もありました。しかし,やる気に左右されず,毎日コンスタントに学習することが,成績アップのカギです。

宿題は最後までやる,丸付け・やり直しまでやる,小テストの勉強をきちん行い毎回合格点を取る,毎日この時間は必ず勉強するなど,子どもが小さいうちから学習習慣・正しい勉強のやり方を身に付けておくことが大切です。最初は保護者の方のサポートが必要ですが,子ども自身でできるようになってきたら少しずつ手を離していきましょう。

 

★インスタグラム始めました!自ら考え行動し人生を切り拓ける子を育てるための家庭教育のノウハウをお伝えしています。

 東大卒業生が教える!効果的な家庭教育(@tada.yoshie) • Instagram写真と動画 

 

★勉強のやり方,成果が出る学習法について,セミナーを開催しています。

f:id:terakinc:20211006133025p:plain

https://reserva.be/terakinc/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=93eJwzNjewtDAHAARdAUM

 

 

stand.fm(音声ラジオ)

stand.fm

YouTube

www.youtube.com

Twitter

twitter.com

イベント情報

https://reserva.be/terakinc

f:id:terakinc:20210923102154p:plain

 

 

【関連放送】

stand.fm

stand.fm

 

【関連記事】

blog.terak.jp

blog.terak.jp

質問する子は本当に伸びるのか?

「自分で質問できる子は伸びる!」と信じて,「先生にたくさん質問しなさい」と言う保護者の方がいらっしゃいますが,質問をたくさんしたからと言って伸びるとは限りません

自分で考えずに質問する子は伸びない

間違えた問題の解説も読まずに「先生,分かりません!」と言う子,学校から出された課題文を読みもせずに「教えてください!」とそのまま持ってくる子がいます。

このような子たちと話してみると,「先生に答えをすぐに教えてもらった方が効率的」「自分で考える時間がもったいない」「教えてもらわないと損!」と考えていることが分かります。

しかし,自分で調べたり考えたりしていないのに,とりあえず質問して解説を聞いても,内容が頭の中に残りません。だから「これ教えてください!」と何回も同じ内容を先生に質問することになり,いつまで経っても自分でできないままです。

しかも子ども本人は同じ内容を質問していることに気づいていないのです。私が「先週も似たような内容をやったよね」「解説したけど覚えてない?」と言っても,「そうだっけ?」「忘れちゃった」という具合です。何も考えずに質問する→解説を受ける→内容を忘れて,また同じことを質問する→もう一度解説を受ける......。これを繰り返していては,子どもは成長できません。

まず自分で考えみて,それでも分からなければ質問しよう

「ここまでは分かるけど,ここからは分かりません」

「調べてみたんですけど,この部分が理解できないから教えてほしいんです」

このような質問の仕方をする子は伸びます。

  • 解答集の解説をまずは読んでみる。
  • 自分で手を動かして図形を描いてみる。長さや角度など分かる情報を書き入れ,とことん考えてみる。
  • 分からない言葉は辞書を引いてみる。
  • 問われているテーマについて事前知識がない場合は,教科書や参考書,webなどで調べてみる。

このように自分なりに調べたり考えたりしてみて,それでも分からない場合は質問しましょう。「どこが分からないのか」が自分の中で明確になっているため,先生の解説が記憶に残りやすくなります

自分で調べたり考えたりするのは時間がかかり,時には苦しいと感じるかもしれませんが,決して無駄にはなりません。むしろ,このような努力をせずに勉強ができるようになることはあり得ません

「先生に質問する前に,まず自分で考えてみることが大切だよ」「それでも分からない場合は質問しよう」とぜひ子どもに声掛けしましょう。

 

★インスタグラム始めました!自ら考え行動し人生を切り拓ける子を育てるための家庭教育のノウハウをお伝えしています。

 東大卒業生が教える!効果的な家庭教育(@tada.yoshie) • Instagram写真と動画 

 

★勉強のやり方,成果が出る学習法について,セミナーを開催しています。

f:id:terakinc:20211006133025p:plain

https://reserva.be/terakinc/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=93eJwzNjewtDAHAARdAUM

 

 

stand.fm(音声ラジオ)

stand.fm

YouTube

www.youtube.com

Twitter

twitter.com

イベント情報

https://reserva.be/terakinc

f:id:terakinc:20210923102154p:plain

 

 

【関連放送】

stand.fm

stand.fm

 

【関連記事】

blog.terak.jp

blog.terak.jp

子どもの「できる!」「分かった!」それ本当?

指導していると,「それはもうできる!」「もう分かった!」と子どもが言う場面に遭遇します。その子自身は「分かった!」と思い込んでいても,実は分かっていないことが少なくありません。

「できる」「分かった」=自力で問題が解ける状態

「その問題はもうできる!」「もう分かった!」と子どもが言う場合,問題を解かせてみましょう。すらすらと自力で解けるようであれば,本当に分かっているということです。答えを見ないと分からなかったり,先生のヒントが必要だったりする場合は,分かっていない状態です。

「できる!」「分かった!」とは,ヒントが無くても自力で問題が解けることを指します。テストでは答えを見たり,先生にヒントを出してもらったりすることはできません。だから,自分一人で問題を解けるようにしておくことが大事です。

「できる」「分かった」という思い込みを取り払う

「できる」「分かった」と思い込んでいて復習をせず,テストで悪い点数を取ってしまう……という子は少なくありません。

このような事態を防ぐためにも,問題を試しに解いてもらい,「あれ?できないかも」「分かったと思っていたけど,実は分かっていないかも」と気づかせることが大切です。

  • 分かったと思っていたけれども,実際は問題を解くことができなかった
  • 繰り返し学習したら問題が解けるようになった

このような経験を繰り返して,「『分かった!』ってこういう感覚なんだ!」と子どもは「できる」「分かった」という感覚を体得していきます。「問題を解いて,理解度を確認してみよう!」と子ども自身で学習法を工夫できるようにもなります。

「試しに問題を解いてみようよ」「何も見ずにできたら,分かっているってことだよ」「テストでは調べたり,ヒントをもらったりできないから,自分一人でできるようにしておくことが大切だよ」とぜひ子どもに声掛けしましょう。

 

★インスタグラム始めました!自ら考え行動し人生を切り拓ける子を育てるための家庭教育のノウハウをお伝えしています。

 東大卒業生が教える!効果的な家庭教育(@tada.yoshie) • Instagram写真と動画 

 

★勉強のやり方,成果が出る学習法について,セミナーを開催しています。

f:id:terakinc:20211006133025p:plain

https://reserva.be/terakinc/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=93eJwzNjewtDAHAARdAUM

 

 

stand.fm(音声ラジオ)

stand.fm

YouTube

www.youtube.com

Twitter

twitter.com

イベント情報

https://reserva.be/terakinc

f:id:terakinc:20210923102154p:plain

 

 

【関連放送】

stand.fm

stand.fm

 

【関連記事】

blog.terak.jp

blog.terak.jp

受験勉強が間に合うか不安になったら確認してほしいこと

「今から受験勉強をして間に合うでしょうか」という質問をよくいただきます。このような不安を感じたときには,次のことを確認してください。

①過去問の難易度・出題傾向

ゴールが分からなければ,ゴールに到達できるか分からず不安になってしまいます。まずは過去問をよく分析することが大事です。

  • どれくらい難しい問題が出題されているのか
  • 文章を読み解いて答える問題はどれくらい出されているのか
  • 記述問題が多いのか,選択問題が多いのか

このようなことをチェックしましょう。

記述問題や作文が多く出題される場合は,答案のまとめ方のコツ等を掴むまで,時間がかかることがあります。添削→やり直しを繰り返す必要があるため,受験直前の詰め込み学習では対応しづらいでしょう。(もともと国語が得意な子であれば,そこまで時間がかからないかもしれません。)

偏差値がそれほど高くない学校でも,難しい問題を多く出題するところもあります。学校の基礎学習だけでは太刀打ちできないこともあるので,そのような場合は応用問題にも取り組んでおく必要があります。

②合格最低点

入試で難しい問題が出題される場合,合格最低点が5~6割の学校もあります。難しい過去問を見て「うちの子には無理だ」と絶望してしまう保護者の方もいますが,合格最低点を聞くと「それくらいなら何とかなりそう」と安心されることが多いです。少々ミスをしても,分からない問題があっても,苦手な教科があっても,5~6割なら目指していけるでしょう。

逆に基礎的な問題が多く出題され,7~8割取らないと合格できないという場合,ミスをしたり,苦手な教科があったりすると難しいかもしれません。

※どうしても公立の学校に行きたくない,しかも子どもが勉強嫌いで受験勉強がなかなか進みそうにない場合,志望校の選択肢を広げてみるのも手です。プログラミングやプレゼンテーションの試験のみで選抜を行う学校もあります。自宅から通えない距離の学校でも,寮があるところもあります。

③子どもの本気度

たとえ理解がゆっくりでも「この学校に行きたい!」と子どもが本気で思えば,懸命に努力することができます。最後まで粘り強く勉強し,合格できることも少なくありません。

逆に子どもの理解が速くても,親から言われて嫌々受験する場合,勉強に身が入らず,伸び悩んでしまいます。受験直前期もエンジンがかからなかったり,途中で投げ出してしまったりすることが多いです。

子どもがその学校にどれくらい本気で入りたいと思っているのかはとても大切です。

受験は通過点でしかない

受験勉強が間に合うかどうか,受験に合格できるかを気にされる保護者の方は多いですが,受験に合格したとしても,その後の学校生活が充実するかどうかはまた別の問題です。

志望校に合格し入学した後に,燃え尽き症候群になってしまったり,不登校になってしまったりする子も見ていましたが,このような場合,親が子どもに無理に勉強させていた,子どもは実はそこまでその学校に入りたくなかったということが多いです。

「こういう理由でこの学校に行きたい!」と子ども自身が強く願えば,受験勉強も,結果が合格でも不合格でも,入学後に上手く行かないことがあったとしても「自分が選んだ道だから」と踏ん張ることができます

子ども自身が納得した人生を歩めるよう,「自分で決めさせる」ということをぜひ大切にしましょう。

 

★インスタグラム始めました!自ら考え行動し人生を切り拓ける子を育てるための家庭教育のノウハウをお伝えしています。

 東大卒業生が教える!効果的な家庭教育(@tada.yoshie) • Instagram写真と動画 

 

★勉強のやり方,成果が出る学習法について,セミナーを開催しています。

f:id:terakinc:20211006133025p:plain

https://reserva.be/terakinc/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=93eJwzNjewtDAHAARdAUM

 

 

stand.fm(音声ラジオ)

stand.fm

YouTube

www.youtube.com

Twitter

twitter.com

イベント情報

https://reserva.be/terakinc

f:id:terakinc:20210923102154p:plain

 

 

【関連放送】

stand.fm

stand.fm

 

【関連記事】

blog.terak.jp

blog.terak.jp

飲み込みが早いのは本当に良いこと?

「うちの子は理解がゆっくりで困っています」「あの子は飲み込みが早くて羨ましい」というご相談を保護者の方からいただくことがあります。

飲み込みが早いのは,確かにアドバンテージではありますが,ご家庭での声掛けや接し方によってはマイナスに働いてしまうこともあります。

  • すぐにできるのが当たり前なので努力しない
  • 難しいことにぶつかるとすぐに諦める
  • 何でもそこそこのところまで行くが,やり遂げることができない
  • 最初は良くても,どんどん失速して最後は周りの子に追い抜かれる

飲み込みが早い子は,このような状況に陥ることが少なくありません。

反対に飲み込みが遅い子は,次のような傾向があります。

  • なかなかできるようにならないので,努力するのが当たり前
  • 壁にぶつかることに慣れているので打たれ強い
  • 何でも諦めずに最後までやり抜くことができる
  • 飲み込みが早い子が脱落していく中,継続して取り組むことで最終的に追い越せる

子どもの個性を生かすも殺すも家庭教育次第

「飲み込みが早い」「飲み込みが遅い」という子どもの特性自体は変えることができませんが,その特性を生かすも殺すも家庭教育次第なのです。

飲み込みが早い子の場合,どうしても努力する姿勢や粘り強さが身に付きにくいので,家庭教育で補う必要があります。例えば,次のようなことに気を付けましょう。

①親がやらせたいことではなく,子どもがやりたいことをやらせる

何でも器用にこなせるからと言って,親がやらせたいことばかりに取り組ませるのは良くありません。モチベーションが伴いにくく,「もういいや」と途中で嫌になりやすいからです。子ども自身がやりたいことであれば,「できるようになりたい!」という気持ちから,上手く行かないときも粘り強く取り組むことができます

②できないときに責めたり叱ったりしない

飲み込みが早い子の場合,何かできないことがあると,親としては「何でできなかったの!?」と言いたくなるかもしれません。

いつもできることが当たり前で「できない状態」に慣れていない上に,親からこのような声掛けをされると,子どもは大きなショックを受けます。難しいことを避け,自分ができることにしか取り組まなくなり,成長が止まってしまいます

「できる・できない」で子どもを評価するのではなく,「物事に継続的に取り組む中で,できないことが出てくるのは当たり前」「できないことをできるようにする過程を楽しもう!」と声掛けするようにしましょう。

③能力ではなく努力を褒める

「もうこんなにできるなんて才能があるね!」「すごく頭が良いね!」など,子どもの能力を褒めるのはやめましょう。

飲み込みが早い子に対して,このような声掛けをしたくなる気持ちは分かります。しかし,このような声掛けをしていると,子どもは何かできないことがあったとき,その原因が「努力不足」ではなく「自分の能力不足」にあると考えてしまいます。

実際にこのような声掛けをしてしまっている保護者の方を多く見てきましたが,子どもは「才能がないと思われたくない」「頭が悪いと思われたくない」と考え,苦手なことや難しいことにチャレンジできなくなってしまっていました

「よく頑張ったね!」と子どもの努力を褒め,何かできないことがあったときも,「やり方を変えてみるのはどう?」「今度はこうしてみたら上手く行くんじゃない?」と努力の仕方を変えるように促しましょう

上記①~③は,飲み込みが早い子に対して保護者の方が行ってしまいがちな声掛け・接し方ですが,子どもの飲み込みのスピードに関係なく,家庭教育で気を付けていただきたいことです。子どもの個性を伸ばす家庭教育をぜひ心がけましょう。

 

★インスタグラム始めました!自ら考え行動し人生を切り拓ける子を育てるための家庭教育のノウハウをお伝えしています。

 東大卒業生が教える!効果的な家庭教育(@tada.yoshie) • Instagram写真と動画 

 

★勉強のやり方,成果が出る学習法について,セミナーを開催しています。

f:id:terakinc:20211006133025p:plain

https://reserva.be/terakinc/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=93eJwzNjewtDAHAARdAUM

 

 

stand.fm(音声ラジオ)

stand.fm

YouTube

www.youtube.com

Twitter

twitter.com

イベント情報

https://reserva.be/terakinc

f:id:terakinc:20210923102154p:plain

 

 

【関連放送】

stand.fm

stand.fm

 

【関連記事】

blog.terak.jp

blog.terak.jp

勉強は量より質が大事?

先日,学校の先生とお話ししていて「最近の子ども・親はとにかく早く成果を求める」という話になりました。私自身,「勉強のコツを教えてください」「どうやったら勉強ができるようになりますか」「早く覚えるにはどうすればいいですか」など,お子様や保護者様から質問を受けることが多くあります。

量をこなさないと質は上がらない

このような質問をしてくる子の多く(体感的には9割以上)が,量をこなしていません

  • テスト前だけ勉強する
  • 暗記は一夜漬け
  • 普段は宿題しかしない
  • 週に数回しか勉強しない
  • 成果が出ないと数週間で勉強をやめてしまう
  • 新しい問題集を買うだけで最後までやり切らない

このような子が本当に多いです。

勉強量をこなしているうちに,質は自然と上がってきます。自分にあった学習法が分かってきたり,点と点の知識が線でつながってきたりするからです。これは,他人から「こうしなさい」「ここはこうだよ」と言われて身に付くものではありません。量をこなす中で,自分で試行錯誤して体得していくものです。

  • テスト前だけでなく毎日勉強する
  • 基本的な問題も面倒くさがらずにやる
  • 間違えた問題は5回でも10回でもできるようになるまで解き直す
  • 一日5分でも10分でも隙間時間を活用して,漢字,英単語,理科や社会の用語を暗記する
  • 数か月で諦めずに,年単位で継続的に学習に取り組む

このような努力をせずに,効率の良い学習法を周りに質問しても無意味です。

「こういう覚え方はどう?」「朝と夜に分けて勉強したほうがいいんじゃない?」など周りがアドバイスすることはできますが,本人が量をこなし実際に色々と試して自分に合った方法を見つけていかなければ,アドバイスをしただけで終わってしまいます

上手く行かない期間は無駄ではない

試行錯誤している期間を無駄だと捉え,「早く勉強ができるようになりたい」「子どもに早く成果を出してほしい」と考えるのだと思いますが,試行錯誤している期間にこそ価値があります。「こうやればいいんだ!」「分かってきたかも!」と自分に合った学習法を見つけ,学習内容に対する理解を深めていく過程・体感こそ,勉強の醍醐味なのです。

なかなか上手く行かないかもしれませんが,「これは上手く行かないんだ」と分かることも,大きな発見です。このような経験を通して,子ども自ら考え行動する姿勢が養われ,成長していきます。(これはビジネスや大人の自分にも当てはまると思います。)

「これは無駄じゃないのか」「もっと良い方法があるはず」と考えるだけで行動しなければ,何も見えてきません。量をこなして色々な方法をどんどん試し,そこから自分に合った方法を見つけることで,質を高めていきましょう!

 

★インスタグラム始めました!自ら考え行動し人生を切り拓ける子を育てるための家庭教育のノウハウをお伝えしています。

 東大卒業生が教える!効果的な家庭教育(@tada.yoshie) • Instagram写真と動画 

 

★勉強のやり方,成果が出る学習法について,セミナーを開催しています。

f:id:terakinc:20211006133025p:plain

https://reserva.be/terakinc/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=93eJwzNjewtDAHAARdAUM

 

 

stand.fm(音声ラジオ)

stand.fm

YouTube

www.youtube.com

Twitter

twitter.com

イベント情報

https://reserva.be/terakinc

f:id:terakinc:20210923102154p:plain

 

 

【関連放送】

stand.fm

stand.fm

 

【関連記事】

blog.terak.jp

blog.terak.jp

学生時代に勉強しておいて良かったと感じること

受験知識は社会で役に立ちませんが,懸命に勉強した経験自体はとても価値があったと私は思っています。今回は「学生時代に頑張って勉強しておいて良かった!」と感じることについて書きたいと思います。

① 自分で何とかする力が身に付いた

分からないことは調べたり,人に聞いたりした上で,自分で考え何とかする姿勢が身に付きました。勉強をあまりやってこなかったら,すぐに人に頼ったり,教えてくれるのを待っていたり,途中で諦めてしまったり......「自分でできないかな?」「こうしてみるのはどうだろう?」と考える姿勢があまり育たなかったのでは?と思っています(もちろんそうでない人もいると思います)。

例えば起業する上で,会社のHPやチラシ作り,税金関係のことなど,自分でできなければ外注する必要がありますが,自分で何とかできる場合は最小限の費用で済みます。もちろん時間が掛かってしまったり,外注したほうがクオリティが高かったりしますが,費用を抑えられると事業の継続がラクになるので,しみじみとその恩恵を感じています。

② 目標を達成する力が身に付いた

学生時代に自分なりの学習の仕方を身に付けているので,大人になってから何か新しいことを学ぶ場合も習得しやすいです。例えば,新しい資格を取りたいという場合,資格試験合格というゴールに向けて,どのように勉強を進めていけばよいか,何をどのようなペースで取り組むか,全て自分で考えて取り組むことができます。

私は大人になってから学芸員の資格を取りましたが,仕事をしながらレポートやテスト勉強にも取り組み,最短期間で資格を取得することができました。執筆活動も重なり,スケジュールがかなりタイトでしたが,1日当たりにやるべきこと・量を決め,隙間時間を活用したり,モチベーションをコントロールしたりしながら,効率的に仕事と資格勉強を進めることができました。

③ メンタルが鍛えられた

学生時代の勉強・受験を通して,かなりメンタルが鍛えられました。東大に合格するまで「この成績で本当に受かるのかな?」「次の模試でもっと成績を上げないと!」と無意識に自分に負荷をかけたり,「落ちたらどうしよう……浪人したくない」「本番で実力を発揮できるかな」というプレッシャーに苛まれたりすることが,年単位で続きました。大学受験から15年以上経った今も,「入試本番で全く問題が解けなかった」「不合格だった……」という夢を見るほどです。しかしこのような経験があったからこそ,「受験のときに比べたら何でも無い!」「まだまだ頑張れる!」とその後の人生で上手く行かないことがあっても踏ん張れるようになりました。

受験知識自体は社会で役に立たなくても,学生時代に勉強に励むことで,生きる力,目標達成力,精神的な強さが身に付いたと感じています。勉強でなくても,何か一つのことに打ち込むことでこのような力・強さは身に付けられると思います。子ども時代にぜひ夢中になれることを見つけ,とことん打ち込みましょう。

 

★インスタグラム始めました!自ら考え行動し人生を切り拓ける子を育てるための家庭教育のノウハウをお伝えしています。

 東大卒業生が教える!効果的な家庭教育(@tada.yoshie) • Instagram写真と動画 

 

★勉強のやり方,成果が出る学習法について,セミナーを開催しています。

f:id:terakinc:20211006133025p:plain

https://reserva.be/terakinc/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=93eJwzNjewtDAHAARdAUM

 

 

stand.fm(音声ラジオ)

stand.fm

YouTube

www.youtube.com

Twitter

twitter.com

イベント情報

https://reserva.be/terakinc

f:id:terakinc:20210923102154p:plain

 

 

【関連放送】

stand.fm

stand.fm

 

【関連記事】

blog.terak.jp

blog.terak.jp