『カエルを食べてしまえ!』×教育④「重要なこと以外は後回しにしよう」

子供に「読書をしなさい」「休憩している暇があったら,保健体育の教科書でも読みなさい」など,あれもこれも要求する親をよく見かけます。重要なことで成果を上げるためには,後回しにすることも大切であると『カエルを食べてしまえ!』では述べられています。

後回しにすることは成果を上げるために必要なこと

いい意味で後回しにすることも,成果をあげるためには非常に効果的である。そうすることで生活を変えることができる。

実際,すべてをこなすことはできない。どれかを後回しにしなければならない。

何かを後回しにしなければ何も達成できない

上記の例で言うと,英語・数学の学習改善を目標にしているのに,「読書をしなさい」「保健体育の勉強をしなさい」と親が強制した場合,目標の達成確率は下がってしまいます。あれもこれも着手すると,エネルギーが分散してしまい,本当に重要なことに注力できなくなるためです。

目標を達成するためには,適度な休息も必要です。例えば,会社で新しい仕事が覚えられないからと言って,休憩を無くし,がむしゃらに働くのはどうでしょうか。作業効率がどんどん下がっていくので,効果的なやり方とは言えません。学習もこれと同じです。

子供が休憩していると不安に思うのか,「そんな時間があったら~しなさい」と言う親が多いですが,自身の感情に打ち勝ち,休憩も必要なことを思い出してほしいです。

意味も無く後回しにしている場合は要注意

ただ子供が「面倒くさいから」「辛いから」という理由で物事を先延ばしにしている場合には,親が介入した方が良いです。

いい意味での後回しとは,慎重によく考えて,いますぐにしなくていいことを見きわめて,それを後回しにするということである。

たいていの人は,「ただ何となく」物事を後回しにする。たいして考えてはいないのだ。そのため,大きく,価値のある,重要な仕事になかなかとりかかれない。そうした仕事は人生やキャリアに長期にわたり重要な影響をおよぼすのに。何となく後回しにするようなことは絶対にやめなければならない

目標から逆算して計画を立て,日々の学習内容が予め決まっているとします。それなのに,友達と遊びに行くから学習量を減らす,プリントを失くしてしまったからその学習は無しにする等,何となく後回しにする・無しにするという選択は,確実に目標達成確度を下げます。子供がこのような選択をしたときは,親が声掛けをして,考え直してもらいましょう。子供の行動が未来のどのような結果に繋がっているか,きちんと学習するとどのような目標が達成できるか,逆に後回しにするとどんな未来が待っているか,子供に考えてもらうことが大切です。

日々の小さな選択が未来をつくる

一つ一つの選択は小さいもので,効果的ではない選択を一つしたからと言って,大した影響はないと思われるかもしれません。しかし,小さな選択が積み重なると,未来は大きく変わってきます。また子供の思考についても,後回しにする癖がついてしまうと,変えるのに長い時間を要します。できるだけ早い段階に,重要なことを見極め,重要なこと以外をいい意味で後回しにする習慣を付けることが大切です。小さな選択が未来をつくることを意識し,日々の教育や学習を行いましょう。

 

 

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