教育効果を左右する「理想の明確化」――あなたは本当にできていますか?

親が理想を明確にすることが大切

家庭教育を改善するためには,問題解決の考え方を適用していくことが有効です。現状を理想に近づけるための対策を立て,実行していくことになりますが,理想が曖昧であったり,思い描いている「本当の理想」でなければ,効果は期待できません。したがって,親が「子供にどうなってほしい」という理想を明確にすることは非常に重要です。

現状,子供に対する理想を明確にできている親は少ないようです。「勉強ができるようになってほしい」「テストで良い点数を取ってほしい」「志望校に合格してほしい」――子供に対してこのような願望を持っているので,理想を明確にできているとお考えの保護者様がいらっしゃるかもしれません。そのような保護者様も,「本当に理想を明確にできているか」,今一度,振り返っていただきたいと思います。

「宿題を提出すること」「テストで良い点数を取ること」は本当に理想なのか?

具体例を挙げましょう。

  • 夏休みの宿題を期限内に提出してほしいから,親が代わりにやってあげた
  • テストで良い点数を取ってほしいから,親が山を張り付きっきりで指導した

「宿題を期限内に提出すること」「テストで良い点数を取ること」を理想とするならば,上記のような教育は効果があるかもしれません。しかし,このような教育に違和感があるならば,「本当の理想」を明確にできていない可能性があります

理想が異なると取るべき対策も変わる

例えば「子供自身で宿題を終えること」「子供自身で学習できるようになること」を理想とすると,どうなるでしょうか。

  • 子供自身で宿題を終えられるようになってほしいから,親はあえて手を出さず見守った。結局,期限内に提出できなかったが,何が悪かったかを話し合い,次からは計画的に夏休みの宿題に取り組むという対策を立てた。
  • 子供自身で学習できるようになってほしいから,親はあえて口出ししなかった。テストは悪い点数だったが,学習法を振り返り,子供なりに試行錯誤しているようだ。

このように理想が異なると,取るべき対策・教育法も変わってきます。したがって,対策・教育法を考える前に,自身の理想を明確にすることが,とても大切なのです。

ご注意いただきたいのは,理想に「良い・悪い」「正解・不正解」はないということです。「テストで良い点数を取ってほしい」から,親が付きっきりで指導する,詰め込み式の学習塾にいれるという教育は,あっても良いと思います。

自律した人は育たず,テラックのビジョンとは合致しませんが,このような教育法を否定するつもりはありません。

親が自身の気持ちに正直になることが大切

家庭教育を行っていて,「何か違うな」「効果が出ていない気がする」と感じた場合は,理想を明確にできていない可能性があります。思いついた対策や他人から聞いた教育法を試す前に,「子供にどうなってほしいか」を今一度考え直し,言語化してみましょう

 

 

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