人生において成功できるかどうかは,「才能」ではなく,「やり抜く力」の有無に左右されると言われています。『やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』(アンジェラ・ダックワース著/ダイヤモンド社)を読み解きながら,「やり抜く力」について考察を深めます。
やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
- 作者: アンジェラ・ダックワース,神崎朗子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/09/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「やり抜く力」は高められる
「やり抜く力」は遺伝子のみで決まらず,経験など後天的な要素による影響も受けます。環境や習慣次第で,「やり抜く力」は高められるのです。
ほかの心理的特徴と同じように、「やり抜く力」は私たちが思っている以上に変化するものなのだ。
個人的には,のみこみが早い子供ほど,「やり抜く力」が身に付きにくいと感じます。しかし,それでも周囲が環境を与えると,「やり抜く力」が高まるという実例をこれまで目の当たりにしてきました。
「やり抜く力」を強くする4ステップ
具体的にどのようなステップで「やり抜く力」は高まっていくのでしょうか。本書では,成熟した「やり抜く力」の鉄人たちに共通する4つの特徴として,以下が挙げられています。
1.<興味>心からその仕事を楽しんでいる。
2.<練習>「もっとうまくなりたい!」と熱望し練習に励む。
3.<目的>自分の仕事の重要性を認識している。(「興味」「練習」のステップを経てから目的意識を感じることもある。)
4.<希望>挫折を経験しても立ち上がる。
親として子供に何ができるか
上記のようなステップを踏んで,子供が「やり抜く力」を高められるよう,家庭で何ができるのでしょうか。例えば,以下のような取り組みが挙げられます。
1.<興味>
・子供が心から楽しめるような対象を見つける。習い事やイベントなど何でも経験させる。
・親が良いと思ったことを無理やりやらせない。勉強でなくても,音楽・スポーツなどで良いので,子供が本当に打ち込めるものを探す。
2.<練習>
・子供が練習に励めるよう,日々の目標や練習量を明確にする。
・日々,目標が達成できたかどうか,○×を付けたり,視える化してモチベーションに繋げる。
・目標が達成できたときには褒める。
・怠けているときは厳しく声を掛け,決して甘やかさない。
3.<目的>
・何のために取り組んでいるのか,声掛けして思い出させる。
4.<希望>
・子供が諦めてしまいそうなときは励ます。
・努力を褒めて,さらに努力できるよう導く。
ご家庭で取り組めそうなものがあれば,ぜひ実施してみてください。
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