「子どもが言うことを聞いてくれない」とお悩みの親は多いことでしょう。
親がガミガミ言わなくても,子ども自身で考えて行動できるようにすることは,「やり抜く力」を高める上でとても大切です。ぜひ次のポイントをチェックしてみてください。
(1)頭ごなしに叱っていないか?
「何で言うことを聞けないの!」と頭ごなしに子どもを叱っていないでしょうか。過去記事で述べた通り,子どもの問題行動の裏には,何らかの原因があるはずです。
ぐずぐず用意ができないのは,スケジュールが分かっておらず,心づもりができていないからかもしれません。勉強や練習をしないのは,やっても達成感や面白さが感じられないからかもしれません。
問題行動の原因を把握せずに,「早く用意をしなさい!」「勉強しなさい!」と表面的な声掛けするだけでは,事態は良くなりません。「なぜこの子はこのような行動を取るのだろう?」と原因を考えることが大切です。
(2)子どもが自発的に考え行動できるように導いているか?
親が声掛けしなくても,子ども自身で考え行動できるように導くことも重要です。問題行動の原因が分かれば,それを取り除けるような対策を考えましょう。
問題行動:子どもが自分で支度できない
→「なぜ?」→原因:スケジュールを把握していないから
→「どうやったら原因を取り除けるか?」→対策:メモでスケジュールを示す
原因を取り除ける対策は,一つとは限りません。
問題行動:子どもが勉強しない
→「なぜ?」→原因:勉強が楽しくないから
→「どうやったら原因を取り除けるか?」→対策①:アプリを使う/対策②:学習マンガを読む/対策③:ドリルの難易度を下げる……
スケジュールを事前に示しておけば,子ども自身で「~時に遊びを終わらせよう」と心づもりをして,行動できるようになるでしょう。アプリを使ったりして,勉強が楽しくなれば、親の声掛けや叱責がなくても,子ども自身で勉強するようになるかもしれません。
子ども自身で考えて行動するよう導くことができれば,親の声掛けや叱責は不要になるでしょう。
(3)子どものタイミングを待っているか?
問題行動の原因を探り,対策を実行した後は,子どもを見守りましょう。例えば,メモでスケジュールを示したのであれば,その後は口うるさく声掛けせずに,子ども自身できちんと支度できるか見守りましょう。勉強する時間を約束したのであれば,その時間に気づいて行動できるかどうか,あえて声掛けせずに様子を見ましょう。
親が焦って「~しなさい!」とガミガミ言うと,「うるさいなぁ」「もう少ししたらやろうと思っていたのに……」と子どもは嫌な気分になります。親子間の信頼関係を築くことが難しくなってしまいますので,子どもを信じて見守るようにしてください。もし子ども自身で考えて行動できないようであれば,「なぜできないのだろう?」と再度原因を分析して,対策を練り直しましょう。
ぜひ幼少期から,子ども自身で考え行動する姿勢を養うことで,「やり抜く力」を高めましょう。
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