「静かにしなさい!」「集中しなさい!」「ふざけてないでまじめにやりなさい!」「いい加減にしなさい!」――つい子どもに「~しなさい!」という言葉がけをしていないでしょうか。
「~しなさい!」という言葉がけは効果がない
「~しなさい!」と伝えるだけでは,問題の根本的な解決につながらないため,親が何度も子どもに声かけしなくてはなりません。いつまでたっても子どもが問題行動を繰り返すので,親が毎回声かけしなければいけないという悪循環に陥ってしまいます。子どもも「~しなさい!」と何度も言われると,やる気を失ってしまうでしょう。
問題行動をわざと起こしている子どもはいない
子どもは悪い子になりたくて,問題行動を繰り返しているわけではありません。子どもも親に叱られたくない,自分のことを認めてほしいと願っています。しかし,どうしてよいか分からなかったり,構ってほしかったり,色々な原因から問題行動を起こしてしまうのです。
原因を探り対応策を考える
親の都合や要望を伝えるために,つい「~しなさい!」と口にしてしまうかもしれません。しかし,問題を根本から解決し,子ども自身で考えて行動できるようになるためには,問題行動の原因を探ることが大切です。
「なぜ騒いでしまうんだろう?」「なぜ集中できないんだろう?」「なぜふざけてしまうんだろう?」と原因を探りましょう。子どもに質問して一緒に考えることもおすすめです。子どもの年齢が小さく,質問に答えられない場合でも,考えるきっかけを与えることに意味があります。
原因を探った後には,次のような対応策が見つかるでしょう。
- 「じっとしてるのは退屈だったね。一緒に絵本を見ようか」「難しすぎたね。簡単なのにしようか」等の代替案
- 「5分だけがんばってみようか!」「5分がんばれたね!次は10分できるかな?」等の目標設定
- 「最近,叱ってばっかりだったから,子どもにもストレスがかかっていたのかな。子どもの良い点を見つけたら,ほめるようにしよう!」と親なりの改善点
問題が解決され,「がんばったね!自分でできたね!」と親がほめることで,子どものやる気を引き出すことができます。「~しなさい!」で済ましてしまうのではなく,ぜひ問題の根本原因にアプローチするようにしましょう。
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