『Learn Better』から学ぶ効果的な学習法③~仲間とともに学習する

『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』(アーリック・ボーザー著/英治出版)をもとに,効果的な学習法について探ります。

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

 

仲間がいるとモチベーションが上がる

仲間がいると学習に対するモチベーションが上がり,目標に向かって努力を続ける確率が高くなると著者は述べています。

[……]仲間、チーム、同族、サークルからの同調圧力の良い面で、学習に打ち込む者が一人いると、他の人間も学習に打ち込むようになる。私たちは仲間外れとか落ちこぼれとかなまけ者になりたくないため、モチベーションと意味が集団内に広まる。意欲は人から人へと移ることがある。[……]「知的努力には伝染性がある」のだ。

私の教室でも,モチベーションが低い生徒さんを,あえてモチベーションの高い生徒さんと一緒にすることがありますが,よい刺激を受けるようです。「あの子は真面目にやってるから,自分もやらないと...…」「早く自分もあの子に追いつきたいな!」と感じるようです。

仲間と一緒にいなくてもよい

仲間と一緒に学習をすることは確かに効果的ですが,たとえ距離が離れていても同等の効果を得ることはできます。たとえば,一緒の授業を受けなくても,学習状況やテスト結果を共有すれば,仲間意識や競争心が芽生えます。

「○○くん,宿題をきちんとやってきてくれるから,もう次の章の勉強に入ったよ」

「この小テスト,○○くんもやったものだから,チャレンジしてみない?」

「○○くんは80点だったよ」

このように伝えると,「負けたくない!」「やってみようかな!」とスイッチが入る生徒さんが多いものです。

「ぼくは90点取るから!」「○○くんに伝えておいて!」と言って,学習に励むようになる子もいます。このように目標について公に宣言することも,努力の可能性を高めます

友達に「これをやる」と宣言すると、目標に向かって努力を続ける確率が高くなる。フェイスブックやツイッターで、例えば「不動産ライセンス取得のための勉強をする」と宣言すると、その公約を達成しやすい。自分が属する集団に対して誓ったことを守ろうとするからだ。

友達ではなく,家族内で宣言してもらうのもよいでしょう。

いつも周りを気にしすぎるのはよくありませんが,子どもが怠けているな,サボっているなと感じたら,このような方法を試してみるのもよいかもしれません。

 

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