『Learn Better』から学ぶ効果的な学習法⑨~勉強しているのに成績が上がらない原因と対処法

『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』(アーリック・ボーザー著/英治出版)をもとに,効果的な学習法について探ります。

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

 

勉強しているのに成績が上がらないのはなぜ?

「長時間勉強しているのに成績が良くなりません」「本人もやる気があり,たくさん勉強しているのですが……」という相談をよく受けます。このような場合,問題をこなすことで分かったつもりになっている,すでに分かっている部分・まだ分からない部分を明確にできていないことが多いです。

  • 量をこなせばいいと思っている
  • 宿題をやりさえすれば大丈夫だと思っている
  • 答え合わせがいい加減になっている
  • 同じ間違いを繰り返している

このような考え方・取り組み方では,長時間学習しても内容が身に付かず,成績が上がらないままです。

小テストで理解度を確認する

子どもが分かったつもりになっている,宿題をやることで満足してしまっているときは,ぜひ小テストを実施して理解度を確認しましょう。『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』では,小テストの利点について次のように書かれています。

[……]テストの利点は、明確化・フィードバック・判定だ。つまり、テストによって自分のわからないところが具体的に理解できる。この手法の威力は大きい。例えば会計学の試験に落ちたら、会計学をもっと勉強しなければならないとわかる。

「宿題やってきたからできるよ!」と自信満々な子どもも,小テストを実施してみると,「あれ?意外と点数が取れなかったな」「どうやって解くんだったかな~?まだまだ復習が必要だな」と気づくことが多いです。小テストを実施することで,このように子どもに気づくきっかけを与えることができます。本書によると,実はスキルや知識の習得が上手な人は,頭の中で頻繁に自身でテストを行っているそうです。

家庭教育でも小テストを実施したり,「今日勉強したことを教えて?」「この問題の解き方はどうだったかな?」と声かけして理解度確認を行うことで,スキルや知識を効率的に習得できるようになるでしょう。

 

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