『Learn Better』から学ぶ効果的な学習法⑮~学習には努力が必要

『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』(アーリック・ボーザー著/英治出版)をもとに,効果的な学習法について探ります。

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

 

楽して勉強ができるようになる方法はない

「どうやったら英語ができるようになりますか?」「もっと早く数学の得点を上げる方法はないんですか?」といった,成果をすぐに求める質問を受けることがあります。しかし,楽して成果を上げる方法はありません。地道な努力を積み重ねるしかないのです。『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』では,次のように書かれています。

身もふたもない言い方をすれば、努力せずにできる学習などというものはない。スキルを伸ばすためには、大変な思いをし、気を張りつめ、多少なりとも自分を追い込むこともある。学習分野の重鎮の意見はこの点でほぼ一致している。

心理学者や認知が心理学者は,学習や練習のことを「苦労して当たり前」「望んでする苦労」「苦行(ハードワーク)」などと表現しているそうです。

行き詰まっている点を知り,克服することが大事

 とはいえ,むやみやたらに学習するのが良いわけではありません。過去記事で述べた通り,自身の行き詰まっている点を知り,その克服に向けて重点的な学習を行うことが大切です。

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例えば次のような点で行き詰まっていないでしょうか?

・学習計画の立て方

- 立てた計画が予定通りに実行できているか

- 実行できていない場合は,計画そのものに無理がないか

- 日々の時間の過ごし方に問題がないか

・学習内容

- 実力や目標に合った教材を選んでいるか

- 難しすぎないか

- 一気に全ての教科や範囲に取り組み,消化不良になっていないか

・学習の取り組み方

- 自力で解けるようになるまで,何度も反復演習しているか

勉強に限らず,どのような分野のスキルを身につける場合も,弱点を把握して改善しようとする姿勢は必要です。特に反復演習はとても重要です。

[……]専門分野を身につけるには反復演習が必要だということだ。専門分野の力を伸ばすためには、その専門分野に何度も、できれば何通りもの方法で取り組む必要がある。これはスポーツの世界を見ればある程度わかる。テニスのサーブを一回でマスターする人はいない。半日で棒高跳びの技術を習得する人はいない。

 同じことはどんな知識についても言える。心理学者のグレアム・ナットホールが数年前にこの考え方を独自に開拓し、ある概念が本当に身につくまでには、少なくとも三回は取り組む必要があることを研究で証明した。

すぐに成果が出る,魔法のような学習法はありません。自身の弱点を把握し,取り組むべき課題や方向性が明確なのであれば,成果が出るまで腰を落ち着けて努力し続けることが大切です。学習を通じて培った,このような姿勢や粘り強さは,将来社会に出たときにきっと役立つでしょう。

 

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