『Learn Better』から学ぶ効果的な学習法㉘~じっくりと考え抜く姿勢が大切

『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』(アーリック・ボーザー著/英治出版)をもとに,効果的な学習法について探ります。

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

 

問題をひたすら解くよりも一問にじっくりと向き合う

勉強が苦手で成績が伸び悩んでいる子どもは,一つ一つの課題にじっくりと向き合わず,新しい問題にどんどん取り組もうとする傾向があると感じます。反対に,勉強が得意で知識を身に付けるのが早い子どもは,一問一問に時間をかけて取り組み,考え抜く姿勢が強いです。

『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』(アーリック・ボーザー著/英治出版)では,内省(じっくり考えること)のほうが練習を重ねるより効果的であると書かれています。

〔……〕研究者グループが被験者グループに難しいクイズを出し、解答するためのトレーニングを施した。その後、被験者は選択肢を与えられた。クイズの練習をもっとしたいか。それともじっくりと考えたいか。

〔……〕被験者の圧倒的多数が練習を選んだが、「考えて書く」ほうを選択したグループのほうが学習効果が高いという結果が出た。

じっくりと考えるためのコツ

このように学習効果を高めるためには,じっくりと考えることが大切ですが,「同じ問題について時間をかけて考えるのは辛い」「イライラしてくる」という声も聞かれます。

「今はこれ以上無理だ!」と感じたら,時間を空けて再チャレンジするのもよいでしょう。下の記事で述べた通り,時間を置くことで思考が整理され,問題に取り組みやすくなります。

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 また,呼吸を整えたり,瞑想したりすることも効果的だと本書では書かれています。

スロー・シンキングに取り組むのはそう難しいことではない。かなりの集中力を要する学習タスクに取り組む前には、まず不安を追いやる工夫をすべきだ。〔……〕例えば呼吸を数えるだけでもよい。〔……〕「一、吸って、吐いて。二、吸って、吐いて」である。

親は子どもが考え抜くのを見守る

子どもがじっくりと問題に向き合っているとき,親が見守ることも大切です。「ちゃんと考えているの!?」「早く次の問題に進みなさい」「進みが遅くてイライラするわ」というような声かけをしないように気を付けましょう。このような声かけを続けると,子どもは焦ってしまい,じっくりと考えることができなくなってしまいます。

量をこなすのではなく,じっくりと時間をかけて一つ一つの課題に向き合うことこそ,学習成果を上げるコツです。ぜひご家庭でも,お子様がじっくりと考える姿勢を見守るようにしてください。

 

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