『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)をもとに,効果的な家庭教育について探ります。
集団指導では「きめ細やかなサポート」が難しい
知識やスキルを身に付けるためには,反復演習が欠かせません。しかし,学校や塾では,カリキュラム通りに授業を行うことが優先され,子ども一人一人の理解度に応じて指導を行うことが難しい状況です。
伸び悩んでいる子は,次のようなパターンが多いですが,学校や塾では見過ごされてしまいがちです。
- 授業を聞いて分かったつもりになっている
- 「わかった」と思い込んでいるが,いざ問題を解いてみるとできない
- 宿題をやりっ放しになっている
- 丸付け・やり直しができていない
- 間違えた問題をできるようになるまで繰り返し解き直さない
- 数十回反復演習しないと身に付かないのに,1~2回しかやっていない
『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)では,次のように書かれています。
学習の定着はとても大切で、そのために反復の時間を設けること、さらに一人一人の学習速度に合わせて対応すること。このふたつが、子どもを伸ばすために必要です。[……]
復習が大切だとわかっている教師でも、次々に新しいことを教えなければならない今の過密カリキュラムでは、復習する時間を確保するのは難しいでしょう。[……]
ただでさえ復習の時間がとりにくいのに、習得に50回かかる子は、「できない子」として置いて行かれます。
親こそ子どもの家庭教師になれる
学校や塾では,一人一人に合わせたサポートが難しくても,親であれば子どもの家庭教師になれます。
いつもそばにいる親なら、子どものクセや、学習理解の速度に気づいてあげられます。「今、この子には、これは難しいな」「そろそろ次に行けるな」という見極めをして、家庭学習をその子に合わせてカスタマイズすれば、とりこぼしがなくなります。
親なら、その子の個別の家庭教師になれるのです。
ただ,親だからこそ,関わり方が難しい面もあります。具体的には,次のようなことに気を付けましょう。
- 子どもを勉強嫌いにしないために,「何でこんなことも分からないの!」「何回教えたら分かるの!」など感情的にならない
- 「これくらいはできてほしい」と周囲の子どもと比較して,いきなり高い目標を設定しない
- 親がやってほしいレベルの問題集ではなく,子どもの実力より少し上(8割くらい正解するレベル)の問題集に取り組ませる
- 早く結果を出そうとせず,数ヵ月~年単位で改善していく心持ちでいる
- 結果がまだ表れていなくても,「集中できるようになったね!」「前より短い時間でできるようになったね!」「ノートがきれいになったね!」と成長した点を褒める
このような点に気を付けて,学習が軌道に乗るまで,ぜひ保護者の方がお子様をサポートいただければと思います。