創造力を養うために,子どもの自由な発想を否定しない

『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』(ジュリア・キャメロン著/サンマーク出版)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。

新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。

新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。

 

創造性を回復するためのツール「モーニング・ページ」

創造力を回復させるためのツールの1つとして,本書ではモーニング・ページが紹介されています。モーニング・ページとは,三ページほどの手書きの文章であり,意識の流れをありのままにつづったものです。

モーニング・ページはただ手を動かし、心に浮かんでくるものをそのまま書きとめることをめざしている。卑劣なこと、愚かなこと、ばかげたこと、奇妙なこと、どんなことでもかまわない。

「そんな内容は創作と言えるのか?」「句読点すら正確に付けられないじゃないか」「ほら,また字を間違えた」「創造的になれるわけない」など,否定的な自分の心の声を聞き流しながら,手を動かすことが大事だと言います。

子どもの自由な発想を否定しないようにしよう

本書では,人は生まれながらにして,誰しも創造的であると書かれています。それなのに,なぜ創造力が失われてしまうのでしょうか。

原因の一つに,モーニング・ページに取り組む際の心の声のように,子どもの自由な発想を周囲の大人が否定してしまうことが挙げられるかもしれません。

  • 「そんな内容じゃダメだよ。作文って言えないよ。」
  • 「そんなこと,あり得ないよ。」「もっと現実的な話をしなさい。」
  • 「学校の先生に怒られるよ!」「もうちょっと良い内容にできないの。」
  • 「こんなのじゃ提出できないから,書き直しなさい!」「親として恥ずかしいわ。」

 もちろん入試や資格試験など,本当に大事な場面では,このようなアドバイスも必要かもしれませんが,日常生活では,なるべく子どもの自由な発想を受け入れましょう。

授業中,子どもが突飛な発言をしたり,かなり自由な内容の答案を目にしたりすることがありますが,私もなるべく否定せずに,じっくり話を聞くようにしています。

「さっき教室に来る途中でUFOを見た!それでね,色々と考えたんだけど……」と子どもに自由に話をさせるうちに,ロボットやプログラミングの作品アイデアに繋がったこともありました。

一見意味が分からない作文内容についても,子どもに話を聞くうちに,「そういう意味で書いたんだね!」「なるほど,面白いアイデアだね!」とお互いにとって新しい発見があることも多いです。

「またそんなこと言って!」「意味が分からない」「まともな内容を書きなさい」と,子どものアイデアを否定するのではなく,「これはどういうこと?」「へ~そんなことがあったんだ!」「その発想は面白いね!」と,楽しんでコミュニケーションを取ることで,子どもの創造力を引き出しましょう

 

 

blog.terak.jp

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