『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』(ジュリア・キャメロン著/サンマーク出版)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。
自分の中に眠っている創造性を刺激する方法
本書では,創造性を引き出す方法が多く紹介されています。その中の一つに,リズム運動や規則正しい反復的な行為があります。
- 野菜の皮をむいたり切ったりすること
- 縫い物
- 皿洗い
- シャワーを浴びる
- 体をごしごしこすって洗う
- ひげ剃り
- 車の運転
このような規則的で反復的な活動によって,論理脳から創造的なアーテイスト脳へと移行することができます。
「シャワーを浴びている最中に、どうして最高のアイデアが浮かぶのだろう?」とアインシュタインは腹立ちまぎれに言ったという。現在の脳研究は、シャワーを浴びることがアーティスト脳の活動を盛んにすることを明らかにしている。
子どもの創造力を刺激するために
教育に当てはめて考えてみましょう。子どもがアイデアを思いつかないとき,急かしたり,親の意見を押し付けたりしていないでしょうか。
私の教室では,生徒さんがなかなかアイデアを出せないとき,1週間~1ヵ月ほど待つようにしています。ロボットやプログラミングの新しい作品アイデアが思い浮かばないとき,作文で書きたい内容が思いつかないとき,一定期間を空けると,ふとアイデアが思い浮かぶことがあります。
「お家に帰ってからも,頭の中でぼんやりと考えてみて。お風呂に入っているときや移動中など,ふとしたときにアイデアが出てくるから」「アイデアが出てくるまで保留にしておこう。アイデアが浮かんだら,また授業でやろう!」と話すようにしています。
「早くアイデアを出さなきゃ!」と焦るのではなく,このように「遊び」を持たせて,アイデアが自身の内側から湧き出てくる体験をすることが大事だと思います。子ども自身でアイデアが出せるまで,親はぜひ気長に見守るようにしましょう。