『「超」勉強力』(中野信子, 山口真由 著/プレジデント社)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。
効果的な暗記法について
「暗記が苦手で全く覚えられない」という相談を受けることがありますが,本書では効果的な暗記法が紹介されています。
「自分ごと化」しよう
「勉強する内容やテーマに対して,その世界の中に”入り込む”イメージで覚えると上手くいく」と著者の中野氏は言います。
- 「本能寺の変」について覚えたいなら,自分が明智光秀になったような気持ちで教科書を読む。
- 地理なら自分が「ゴルゴ13」の主人公になったつもりでいろいろな国へ飛び回っていく。
- 化学「ファンデルワールス力」という作用について覚えるなら,自分が分子になった気持ちで「手をつなぐわけじゃなくても,お互い好きだから近くにいようね」とイメージして覚える。
このように「自分ごと化」すると格段に覚えやすくなるそうです。
綺麗なノートを作っても内容を覚えていなければ意味がない
中野氏は綺麗にノートをまとめる学習法に疑問を呈します。
[……] このような(綺麗なノートを作る)勉強法には罠があります。それは、「満足感」だけが高まってしまうということ。要は、「勉強した気」になってしまうのです。[……]
厳しい言い方かもしれませんが、板書をきれいに写しても、内容を覚えていなければなんの役にも立ちません。
以前,スタンドエフエムで「ノートが綺麗な子が陥りがちな落とし穴」についてお話ししました。
中野氏は,先生が教科書に書いていないことや,重要なことを話していると感じたときにノートに記録していたそうです。そして,帰宅後,自分だけが見るための「1日の振り返り」ノートを作成したと言います。今日やったことを自分なりにまとめて,頭の中で結びつける作業を中学高校を通して続けていたそうです。
暗記法やノートの使い方を工夫して,ぜひ自分に合った学習法を見つけていきましょう。
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