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「漢字がなかなか覚えられないんです」「国語が苦手で困っています」「文章をなかなか自分で書くことができません」――。このようなお悩みを持つ生徒さんが,私の教室にも多く通ってくれています。一緒に色々な学習法を試して,「漢字の意味が分かるようになった!」「語彙力が付いてきて,文章を読み解けるようになってきた!」「文章を書くことが好きになった!」というように皆さん成長していきます。
今回は,私の教室で実践してみて効果的だった学習法の1つをご紹介したいと思います。
漢字を使って自由に文を作ろう!
おすすめの学習法は,漢字を使った自由作文ゲームです。例えば「宿」という漢字について考えてみましょう。「宿」という漢字は「しゅく」とも読みますし,「やど」とも読みます。
漢字や作文,国語が苦手な子は,漢字そのものの意味を理解できていなかったり,1つの読み方や意味しか分かっていなかったりします。例えば,「雪の宿」というお菓子を「ゆきのしゅく」と読んでいる生徒さんがいましたが,その生徒さんは漢字や作文,文章読解が苦手でした。
漢字そのものの意味を理解していない/1つの読み方・意味しか分からない
⇒語彙力が乏しい(漢字の組み合わせで単語ができていることが多いため)
⇒言葉を使いこなせないため作文が苦手/ 分からない言葉が多く文章を読み解けない
このように漢字の力は,語彙力,文章作成力,読解力すなわち国語力全体に影響します。
漢字の持つ意味や複数の読み方を理解するために,漢字を使った自由作文に取り組んでもらいましょう。「宿」という漢字を例に考えます。
【作文の例】
宿にとまる。
宿題を終わらせる。
ホテルに宿はくする。
できる限りたくさん,思いつくだけ挙げてもらいます。この学習法は,漢字の意味を把握して,文章を作る良い練習になります。書き取りだけでは覚えられなくても,この自由作文ゲームに取り組んだら,漢字を覚えられるようになったという子も多いです。
もしできそうなら,もう1つ漢字を加えて文章を作成してもらいます。例えば「安い」という字と「宿」という字の2つを使って例文を作ってもらいます。
安い宿に泊まる。
宿題が終わったから安心だ。
漢字1つの時より難易度は上がりますが,考える力,文章作成力はさらに鍛えられるでしょう。文章は一文にまとめる必要はなく,複数に分かれても構いません。
「作文の力を高めたいから」といきなり作文に取り組ませても,何を書いていいかわからず戸惑ってしまう子も多いので,「この漢字を使って作文しよう」というように制限を設けると逆に取り組みやすいようです。
接続詞を使った自由作文もおすすめです
漢字のほかに接続詞を使った自由作文ゲームもおすすめです。「しかし」「たとえば」「だから」など接続詞を使って自由に文を作ってもらいましょう。
接続詞の使い方が分かると,前後の文章の関係性を理解できるようになります。自分で文章を作るときはもちろん,文章読解にも役立ちます。
漢字や接続詞を使った自由作文ゲームは,親子で何個アイデアを出せるか競争したり,作った文章をお互いに見せ合ったりするのも楽しいと思います。ぜひゲーム感覚でやってみてください。
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★語彙力アップにおすすめの教材
シンプルなレイアウトで,写真で意味が表現されており(マンガ等読み解く必要すらなく),視覚的に分かりやすかったです!
マンガを楽しく読み解きながら,言葉の意味を深く理解できるのでおすすめです。