模試の結果が返ってくると、つい気になってしまうのが「A判定?B判定?C判定…?」という判定表。でも、受験を控える子どもにとって、模試は“通過点”でしかありません。
大事なのは、その結果をどう受け止め、どう次に活かすか。今回は、模試の判定に振り回されないための親の関わり方と結果の活用法をお伝えします。
判定は“未来の可能性”であって、成績のすべてではない
模試の判定は、あくまで今の学力をもとにした、合格の可能性の目安。模試の形式や母集団、受けた時期によって大きく変動することもあります。
たとえば…
春の模試でC判定だった子が、秋にA判定に上がることはよくあります。逆に、判定が良くても安心して勉強の手を抜けば、あっという間に落ちることも。
つまり、判定はゴールではなく中間報告。それ以上でも、それ以下でもありません。
結果にどう反応するかが、子どものモチベーションを左右する
模試のあと、こんな声かけをしていませんか?
「なんでこんな点数なの?」
「このままだと受からないよ」
「〇〇ちゃんはもっと良かったって」
これらはすべて、子どもの自信や意欲をそいでしまう声かけです。
おすすめは、結果より過程と振り返りに目を向けること。
たとえば…
「今回、英語の長文がんばってたね。成果が出てると思うよ」
「この科目は点が伸びてるね。どうやって勉強したの?」
「今回はうまくいかなかったけど、ここからどう修正しようか?」
子ども自身が「次はどうするか」と考える余白をつくることで、前向きな気持ちに切り替えることができます。
模試結果の“ここを見ると役立つ”チェックポイント
ただ判定を見るだけではもったいない!模試結果を活かすには、以下のポイントもチェックしてみましょう。
●得点分布・平均点と比べる
自分だけが低いのか、全体的に難しかったのか、冷静に見られるように。
●教科・単元ごとの得点バランス
得意・不得意の傾向が数字で見える。勉強計画の調整に役立ちます。
●ケアレスミスの傾向
「見直し不足」「問題文の読み落とし」など改善点もチェック。
おわりに:模試は、受験への「リハーサル」
模試は失敗してもいい場です。だからこそ、うまくいかなかったときこそ大切にしましょう。子どもが悔しがったら、それは本気の証拠。親は「失敗=価値のある経験」として、一緒に受け止めてあげてください。
「A判定が出たから安心」ではなく「C判定だったけど、これから伸ばせる」――そう言える家庭が、最後に笑顔でゴールを迎えます。
模試のたびに落ち込むより、「次に何をするか」を親子で考える。それが、受験を“成長のチャンス”に変える鍵なのです。
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