教育業界に携わり、15年以上になりますが、効果的ではないやり方で勉強に取り組んでいる子をたくさん見てきました。
今回は、やりがちなNG勉強法を4つご紹介します。当てはまっていないか、ぜひチェックしてみてください。
①問題を解かない
教科書を読んだり、解説動画を見たり、授業を聞いたりするだけで、わかったつもりになっていないでしょうか。
見たり聞いたりして理解できるのと、知識・考え方を自分の物として吸収し、問題に応用できることは全くの別物です。
「わかった」と思っても、いざ自分で問題を解こうとすると、「あれ?どうやって解くんだっけ?」とわからなくなってしまうことは多々あります。
テストでは、アウトプットできて初めて点数がもらえます。だから、普段からインプットだけでなく、問題を解くというアウトプットをすることが大事です。
問題を解けなかったら、「この部分の理解が曖昧だったんだ」「こう考えればいいんだ」というように、きちんとやり直すことで、理解がさらに深まります。
②先の範囲にとにかく進む
あまり理解できていないのに、どんどん先のページに進むと、同じ間違いを繰り返してしまいます。結果、やり直しが多くなり、やる気が低下したり、学習効率が落ちたりします。
1ページ(場合によっては半ページ)ごとに丸付け・やり直しをする→覚えきれていない場合はきちんと暗記して同じページを解き直す、間違えた問題を答えを見ずにもう一度解く→全問正解になったら次のページに進むというやり方が効果的です。
理解が曖昧なまま、とにかく先の範囲に進み、何も身につかないまま終わってしまう、数か月後にはすっかり忘れてしまい頭の中に何も残っていない......という生徒さんを多く見てきました。せっかく勉強しているのに、これでは時間がもったいないです。
時間がかかってもいいので、1ページずつしっかりと理解して、次のページに進みましょう。
③新しい問題集に次々に手を付ける
「この問題集が良いと聞いたから」「これもやった方がいいかな」と問題集をどんどん購入し、最後までやり切らなかったり、やっていないページがあったり、丸付け・やり直しをきちんとしなかったりする子がいます。問題集の種類を増やしてどれもいい加減に取り組むよりも、1冊の問題集を繰り返し学習したほうがはるかに効果的です。
間違えた問題を完全に自力で解けるようになるまで、何度でも反復学習しましょう
「この問題集は全部自力で解ける!」と言えるくらいまで、1冊の問題集をやり込むと、かなり実力がつきます。
④ノートを綺麗に作る
時間をかけてノートを綺麗に作っていませんか。ノートを綺麗に作って満足していませんか。
時間をかけて綺麗に作ったノートを暗記に使用する(重要語を赤ペンで書いて赤シートで消えるようにする)等であれば、確かに効果的かもしれませんが、時間に対する学習効果を常に意識する必要があります。
ノートを綺麗に作ることに時間を割くと、その分、問題演習する時間が減ります。①でお伝えした通り、問題を解くことは、学習において非常に重要です。問題演習が疎かになるくらいなら、ノート作りの時間を削った方が良いでしょう。
ノートまとめをしなくても、暗記する方法は他にもあります。
模試、定期テスト、過去問等で間違えた問題・解き方をノートにまとめるのは、入試直前に自身の苦手な問題のみ見直せるため、とても効果的です。
ノートは、基本的に考えを自由に発散する場所なので、綺麗に書くことにこだわりすぎなくて良いと思います。ノートを綺麗に作ることに気を取られ、時間が掛かりすぎて、他の学習ができない......という事態にならないよう気をつけましょう。
ぜひ普段の学習で意識してみてください。
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