中学生までは、苦手な教科にもなるべく取り組んだり、「捨てる」ことをあまり意識しない方が良いと思います。苦手なものを切り捨ててしまうと、子どもの可能性を狭めてしまうからです。
中学生くらいまでであれば、お子様の能力も柔軟なので、苦手なものに関してもまだまだ伸ばしていくことができます。
もちろん、小学生、できれば小学校低・中学年の方が伸ばしやすいのは言うまでもありません。テラックでは、なるべく小さい年齢からご受講いただくことを推奨しています。
高校生にもなると、得意・不得意はおおよそ固定されてしまい、お子様の能力を大きく伸ばすのは難しくなります。また3年後に大学受験が差し迫っているので、タイムリミットから逆算して戦略を立てる必要があります。
高校に上がると、理科→物理、化学、生物、社会→地理、世界史、日本史に分かれるなど、科目が細分化され、それだけでテスト勉強の負担は相当なものになります。その上、部活動をされている場合は、勉強時間の確保が難しく、テストの成績が全体的に悪くなりがちです。
高校生になったら、「選択と集中」を意識することをおすすめします。
例えば、私立大学の文系であれば、大学受験で理科や数学が不要なところが多くあります。高校1年生から、英語と国語、社会に絞って集中的に学習すれば、受験でかなり有利です。私立大学の文系を目指すのに、「物理の成績が悪いから何とかしたい」「数学を頑張りたい」などと時間を割くのは、あまり効果的ではありません。
私立大学の理系を目指すのであれば、理科、数学、英語の学習に力を入れましょう。国語、社会は大学受験で使用しないことが多いので、優先度を下げても大丈夫です。
ただし、国公立大学を目指すのであれば、理系であっても文系教科、文系であっても理系教科が必要です。ご参考までに東京大学を受験する場合に必要な教科・科目を記載します。
東京大学 文科
- 国語
- 地理、日本史、世界史、倫理、政経から2科目
- 数学
- 物理、化学、生物、地学から2つの範囲を選択
- 英語
- 情報
東京大学 理科
- 国語
- 地理、日本史、世界史、倫理、政経から1科目
- 数学
- 物理、化学、生物、地学から2科目
- 英語
- 情報
配点・比重は異なるものの、文系であっても数学、理科、理系であっても国語、社会が必須です。とはいえ、理科や社会も4つの中から2つ選ぶという形で、全科目に取り組む必要はありません。
まずは高校1・2年生で全科目を習い、その後に自分がどの科目を選択するか決めることになると思います。私が通っていた高校では、高1で物理、化学、生物の授業・テストがありましたが、私は物理が苦手で、また文系に進むつもりだったので、「おそらく物理は大学受験で使わないだろう」と予想して、化学と生物の学習に力を入れていました。
どの大学・学部を目指すか、必要な受験科目は何かというゴールから逆算し、自分の得意・不得意、どの教科を受験で使うかを考えながら、「選択と集中」を意識して必要な科目に時間とエネルギーを注ぎましょう。
家庭学習・教育のコンサルティングを実施しております。お子様に合った教材や学習法のご提案,進路設計・志望校・習い事選び,声掛け・接し方等,家庭教育に関するアドバイスを行います。目標設定→計画立案・実行→改善→振り返りという学習PDCAサイクルをお子様自身で回せるよう,学習サポ―トも行っております。
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