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東大卒業生が語る!息子3人を東大に入れた佐藤ママ「受験に恋愛は無駄」に対する一意見

「受験に恋愛は無駄」――息子3人を東大理Ⅲに入れた佐藤亮子さんの発言が議論を巻き起こしているようです(内容については以下の記事をご覧ください)。

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自律化コンサルタントとして教育的な観点から,また東大卒業生として自身の経験を踏まえながら,意見を述べたいと思います。

子供に「受験に恋愛は無駄」という事実を伝えることには意味がある

議論の的となっている,佐藤さんの次の発言について考えてみましょう。

受験に恋愛は無駄です(会場笑)。1日は24時間しかありません。女の子とスタバで2~3時間、お茶する。年1回ならいいですよ。けれど10回あれば30時間! その時間があれば参考書が1冊終わります。

「受験に恋愛は無駄」=「恋愛禁止」ではない

一点ご注意いただきたいことがあります。本記事を読む限り,佐藤さんは「受験に恋愛は無駄」と言っただけで,「子供に恋愛を禁止した」とは言っていないということです。両者は似ているようで,大きな差があります。

「受験に恋愛は無駄(かもしれない)」――これは客観的な事実です。確かに恋愛は人生において有益かもしれませんが,受験にとっては足枷となる可能性があります(もちろん,恋人同士で同じ志望校を目指すことでモチベーションが高まり,より一層勉強に励むというパターンもあり得ます)。

一般的に,子供は目の前の辛いことから逃げ,楽しいことを優先させる傾向が強いため,「こういう行動をとると,こういう未来が待っているよ」「今頑張ったほうがよいよ」と周囲の大人がアドバイスすることは有効です。子供が長期的・客観的な視野を養うための糧となります。

 

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いつでも子供の言いなりになること=子供の味方というわけではない,時には諭すことも必要であるということが書かれています。

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さらに佐藤さんの発言を見てみましょう。

子どもにいちばん効くのは、先輩の失敗談です。灘のお母さん方から「○○先輩は遊んでばかりで2浪した」「彼女がいる△△先輩は、医学部をあきらめたらしい」と聞くたびに、ぜーんぶ話して聞かせていました。

佐藤さんのこのような取り組みも,子供に判断材料を与える・判断能力を高めるという点で有効です。作り話や隠し事をして,あるいは話を誇張して,親が子供を説得しようとしているなら問題ですが,単純に事実を伝えている場合,むしろ子供にとって有益であると言えます。

「かわいそうだから」と言って,「遊びたい」「周りもやっているから~してもいい」など子供の甘えを許してしまうと,嫌なことや面倒なことから逃げる性格になりやすいです。そうなると将来,子供自身が苦労することになります。目標達成に向かう際,壁にぶち当たっても乗り越えることができないので,物事を成し遂げられない大人になってしまいます。親が日常生活で子供に様々な視点を与えることで,思考力・判断能力を鍛え,「やりたいこと」より「やるべきこと」を優先させられるよう教育することが,長期的に見て子供のためになります。

「受験合格=ゴール」「恋愛禁止」は意味がない

親が様々な事実や客観的・長期的視点を与えた後,恋愛するかしないかを最終的に判断するのは子供自身です。子供の年齢が低ければ,親が最良だと思う選択肢を取ることも時には有効かもしれませんが,中3~高校生にもなれば本人の意思に任せるのが一番です。

大切なのは子供本人が目的意識を持っているかどうか

また親が無理やり恋愛を禁止したところで,子供がゴール到達を強く望んでいなければ,恋愛以外の娯楽(例えばマンガ,TV,ゲームなど)に逃げるので無意味です(先ほど述べた通り「受験に恋愛は無駄(かもしれない)」という事実を子供に伝えることは意味がありますが,親が「恋愛を禁止」することは効果的とは言えないのです)。結局は,子供がゴールを明確にできているか,ゴールを心底達成したいと思えているかという部分が最も重要です。

子供に目的意識が無ければ,周りが無理やり何かを禁止しても,ゴール到達に向け自発的に努力することができません。仮に運よく一つのゴールに到達できたとしても,次のゴールを子供自身で設定していくことができません。親が無理に子供に勉強させ「受験合格=ゴール」になっている,将来就きたい職業など大きなゴールを子供が見いだせていない場合,注意が必要です。

逆にゴールが自身の中にはっきりと思い描けている,心の奥底からゴールを達成したいと願っている場合,子供は恋愛をしていても,ゲームをしていても,ゴール到達を目指し本気で努力します。目的意識さえあれば,周りから何かを禁止されなくても,自制できるのです。またゴールを自身で設定する・明確にすることが習慣化しているので,一つのゴールを達成した後も息切れしてしまうことなく,次の目標を子供自身で設定し,その達成に向けて頑張ることができるのです。

これはまさに東大に入学して私自身が実感したことです。色々なことを禁止され,周囲に言われた通り勉強ばかりしてきた学生たちは,「東大合格=ゴール」になってしまっており,自分で目的意識を掲げることが難しいため,留年・退学してしまう,ニートになってしまう割合が高かったです。逆に,東大の中でも成績優秀で社会に出てからも活躍してる人たちは,幼少期~受験生時代にすでに恋愛・ゲーム等の娯楽や勉強以外の習い事なども充実させている割合が高いのです。常に自身で目標や目的意識を持って,学習やその他の活動に取り組んできたのでしょう。このような事実から,無理に娯楽を禁止して子供に勉強ばかりさせ,その結果,仮に東大に入れたとしても,幸福な未来はあまり待っていないと私は思います

子供自身がゴール・目的意識を持つ,その達成をあくまで周囲は「支援」する形で必要なアドバイスをすることが,子供の幸福に繋がるのではないでしょうか。禁止・強制をしない,理想を押し付けない,そして長期的・客観的に考えられるような声掛け・情報提供を行うことこそ,親・教育者が子供のためにできる最大のサポートだと信じています。

 

 

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