【塾業界の闇!?】塾選びの際,合格実績をあてにしてはいけない理由

「○○中学校/高校/大学 ~名合格」というように,合格実績を売りにしている学習塾や予備校は多いですが,個人的にはあまり意味が無いように思います。今回はその理由についてお伝えします。

合格者以上に不合格者がいるから

「○○中学校/高校/大学 ~名合格」という華々しい合格実績の裏には,数多くの不合格者がいます

塾としては,レベルの高い学校に一人でも多く合格してくれた方が実績が上がるので,その子にとっては難しい(無謀な)学校でも,チャレンジを促すことが少なくありません。公立の学校は一校しか受けられないことが多いと思いますが,そのような場合でも難しい学校を受けるよう誘導します。その結果,不合格になる子も多いです。

「合格者数が多い=この塾はすごい!」のではなく,その裏には数多くの不合格者がいることを考慮する必要があります。

元からできる子が合格しているだけから

学習塾の中には,入塾時にテストを実施し,学力が一定水準以上の子しか入塾を許可しないところがあります。

また,模試しか受けていない子を合格実績にカウントしている塾もあります。

私自身の経験ですが,模試で成績が良く,優秀者の表に名前が載ると,その模試を受けた有名な塾から無料で教材(当時はDVD)が送られてきました。その代わり,私が志望校に合格した場合,その塾の合格実績にカウントされる仕組みでした。このようにして,普段はその塾の授業を受けていない子も,合格実績に含められている場合があるのです。

成績が優秀な子は,その塾に通わなくても,合格をつかみ取れる可能性が高いです。元から優秀な子を集めて,その子たちの合格実績=塾の実績と謳うのは,信ぴょう性があるのかな?と疑問に思います

例えば元から偏差値60くらいの子は,理解が速く,ある程度勉強のやり方もわかっているので,塾の指導に関係なく,自分で勉強を進めることができます。そのような子が,偏差値60の学校や,少し勉強して偏差値65の学校に合格しても,どれくらい塾が貢献したのかはわかりません。

偏差値30の子を偏差値50の高校に合格させることのほうが,よほど難しいです。偏差値30の子は,そもそも何学年も前の内容から理解していない可能性が高く,学年をさかのぼって復習しなければなりません。勉強のやり方がわからなかったり,解説しても一度では理解できなかったりするので,かなり手間がかかります。

精一杯指導して,偏差値30だった子が学力UPし,偏差値50の学校に合格したとしても,合格実績としては一般的に弱いでしょう。だから,一般的な塾はあまりやりたがらないのだと思います。

しかし,その子個人の人生を見たときに,きっと大きな変化・分岐点となったはずです。私自身,勉強のやり方がわからず困っている子,他の塾では指導が難しい子を教えることに,大きなやりがいを感じます。「わかるようになってきた!」「勉強ってやればできるんだ!」「楽しくなってきたかも!」と思ってもらえることが本当に嬉しいです。

合格実績以上に,生徒さん一人一人の人生にどれくらい影響を与えられたか,その生徒さんの成長にどれくらい貢献できたかが,私の中のやりがい・指標となっています。

塾を選ぶ際に合格実績だけを見るのではなく,ぜひ色々な角度から判断していただきたいなと思います!

 

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