人生において成功できるかどうかは,「やり抜く力」の有無に左右されると言われています。「やり抜く力」とは,「目標やゴールを明確にし,その達成に向けて,情熱を持って努力し続けることができる力」のことです。何となく取り組みを続けていても,物事を「やり抜く」ことはできません。
「やり抜く力」を高めるためには,PDCAサイクルを回せるようになることが大切です。PDCAサイクルとは,Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)の4つを順に繰り返すことです。各ステップについて詳しく説明します。
Plan(計画)
目標から逆算して計画を立てます。目標達成のために何をするべきかを考えて,対策を練ります。例えば「テストで80点取りたい」という目標を立てたとすると,その目標を達成するために,日々どのようなスケジュールで学習を進めるか,どのような教材を使い,どんな方法で学習するか(見て覚える,アプリを使う,単語帳を作ってみる)等を決めます。
Do(実行)
計画に沿って学習や練習を行います。計画したことを意識し,結果が分かるように,時間を測ったり,ページ数を記録しておいたり,「視える化」することが大切です。
Check(評価)
実際の学習や練習がきちんと計画に沿っていたか,目標が達成できたかを確認します。例えば,「毎日2ページ学習を進める」という計画に対して,実際は何ページ学習したか,「テストで80点取る」という目標に対して実際は何点だったのか,理想と現状に差がないかを確認しましょう。
Act(改善)
理想と現状に差があった場合は,原因を分析して,対策を立てます。「テストで80点取る」という目標に対して,実際のテストの得点が60点だったとしたら,差が生まれてしまったのか,どうすればその差を埋められるのかを考えます。
Act(改善)が終わると,再びPlan(計画)に戻り,次のサイクルを実施します。
これら4つのステップ繰り返し,目標を達成し続けることで,らせん状に成長していくことができます。PDCAサイクルを子ども自身で回せるようになることこそ,「やり抜く力」を高める方法なのです。
親が「勉強しなさい」とガミガミ言ったり,学習方法を押し付けたりするのではなく,子ども自身で目標や計画を立ててもらう,学習方法を考えてもらうことが大切です。そして,計画通りに学習が進んでいるか,目標が達成できたか,親が声掛けしてチェックしましょう。上手くいっていない場合は,次からどうすればいいか,子どもと一緒に話し合ってみてください。
「勉強ができる子ども」ではなく,自力でPDCAサイクルを回すことのできる,「やり抜く力」の高い子どもに育てましょう。
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