『Learn Better』から学ぶ効果的な学習法⑯~暗記力を高める方法

『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』(アーリック・ボーザー著/英治出版)をもとに,効果的な学習法について探ります。

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

 

「暗記が苦手」を克服する方法

「暗記をすることが苦手で,学習内容を覚えることができません」「何度も同じ間違いを繰り返してしまうんです」「そのとき覚えたと思ってもすぐに忘れてしまいます……」という相談をよく受けます。暗記する力や勉強ができるかどうかは,生まれつき決まっていて,どうすることもできないのでしょうか。それとも,何かよい対策はあるのでしょうか。

暗記が苦手であったり,スキルの習得が上手くいかなかったりすることは,取り組み次第で克服することができます。「『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』では,次のように書かれています。

シュウォーツ(アメリカ随一の記憶の専門家)は自己テストを使っている。知識に磨きをかけるために、彼はたえず自分に質問を出して、さまざまな単語を思い出せるかどうかを確認する。信号待ちしているときや自分の研究室で人を待っているとき、彼は自分がすでに学んだこと、これから学びたいことについて自分に質問している。

自分が苦手な問題をまとめたノートや単語帳などを,空き時間に何度も見直したり,クイズ形式で答えを紙に書き出したりする学習法は,とても有効です。「この知識はまだ覚えられていないな」「この部分は理解できてきたな」と自分自身でチェックでき,「ここはまだ繰り返しやった方がいいな」と,まだ不完全なスキルの習得に集中することができます。私自身,学生時代はこのような方法で学習に取り組んでいましたが,非常に効果的だと感じていました。

情報を思い出す練習をすることが大切

「自分が知っていることを思い出す」「自分の知識について質問して,それが再生できるかを確認する」学習法が効果的であることは,実験でも証明されています。

ある有名な実験では、被験者グループが文章を四回読む。別のグループは一回しか読まないが、思い出す練習を三回行う。研究者が数日後に二つのグループを追跡調査したところ、思い出す練習をしたグループのほうがはるかによく文章を覚えていた。つまり情報を繰り返し読んだ被験者より思い出す試みをした被験者のほうが、はるかに習得度が高かったのだ

教科書を何度も読んでも頭に入ってくる感覚がなかったり,小テストで得点を取れなかったりする場合は,学習方法を見直してみましょう。常に「知識が頭の中に入ってきているかな?」と自分自身に問いかけ,「学習方法を変えてみようかな」「このやり方のほうが知識が身に付いてきている感じがするな」と問題意識を持ち,試行錯誤することが大切です。今回ご紹介した「自分自身にクイズを出す」学習法も,ぜひ試してみてください。

 

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