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『一流の育て方』から学ぶ!お子様の効果的な叱り方

教育理論 教育者育成 書評 家庭教育

 『一流の育て方』をもとに,「ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子」を育てる家庭教育について考察します。

一流の育て方―――ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる

一流の育て方―――ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる

 

『一流の育て方』では,リーダーシップがありグローバル企業で活躍する東大・京大・早慶生が記述したアンケート結果を基にした,効果的な家庭教育が紹介されています。本書を参考にしながら,今回は「効果的な叱り方」について考えていきたいと思います。

どのようなときに叱るのが良いの?

子供が真剣でなければ叱る

「あきらめずに最後までやる」という力の有無は,仕事能力の一流と二流を決める重要ポイントです。諸々の研究調査により,学力やIQより,長期的に達成する力(=グリット)こそ,人生の成功を左右することが分かってきました。

子供のうちから一生懸命にやる習慣を付けるために,「真剣にならなければ叱る」「途中で簡単にやめさせない」という家庭教育を実施することは効果的です。

〔......〕子供が怠けたら断固として叱らなければなりません。

〔......〕部活などで「一生懸命に取り組んでいるときは惜しみなく応援し、一生懸命でないときはこっぴどく叱る」教育というのは、この「真剣さ」を育てるのに役立っているように思います。

小さなことと見すごされがちですが、部活の怠け癖は、部活を超えて人生全般に大きな悪影響を及ぼします。子どものころに「怠けてもいい」「人より優れていなくて当たり前」という負け癖を持つか、「少しでも上を目指して常に向上心を持って努力する」という習慣を持つかは、一生を左右するのです。

習い事に関しても,子供が「やりたい」と言ったら始め,「辞めたい」と言ったら辞めさせるというご家庭を多く見かけます。これでは物事をやり抜く力は身に付きません。始める前に目標を決めておく,目標が達成できれば辞めても良いが,それまでは続けることを子供と約束しておきましょう。

多くの習い事に通ってはいるけれど、やめるのは自由で、いろいろな習い事を取っ替え引っ替えやっている子どもさんをよく見かけます。これでは何一つものにせず中途半端に終わってしまいます。〔......〕

やめたがる子どもを「石の上に3年」座らせるには、親自身が強い意志を持つ必要があります。〔......〕

やめるには何を達成する必要があるかという目標を子供に決めさせるのもよいでしょう。

子供自身がやると決めた部活や習い事なのに,「サボっているな」「真剣に取り組んでいないな」と感じたら,厳しく叱るようにしましょう。幼少期に初志貫徹する習慣を付けることが,人生において物事を最後まで成し遂げる土台となります。

NGな叱り方とは?

次に,有りがちな良くない叱り方を挙げてみたいと思います。

他の子と比べる

「お兄ちゃんはできているのに......」「同じクラスのAくんは90点だったのに......」と他人と比較するのは止めましょう。悪い点数を取りたいと思って,わざと取る子はいません。その子なりに一生懸命やっているのに,その姿勢を親に認めてもらえないのは悲しいものです。

子どもは他人と比較されるだけで、親から愛されていないように感じ、傷つくものです

〔......〕他の兄弟や友だちと比較して本人に自信を失わせたり、親に不信感をもたせるような叱り方は完全に親失格です。

「親から差別を受けた」という不平や劣等感は、他者への不信や警戒心につながり、これから成長していろいろな人と良好な人間関係を築いていくうえで妨げになってしまうのです。 

過去のミス・失敗を責める

過去の出来事は変えることができません。したがって,過去のテスト結果やミスを感情的に叱ること自体に意味はありません。それよりも,失敗から何を学ぶかに重点を置くことが大切です。

親が感情的に叱ると,失敗を隠す子供に育ちます。親に怒られるのが嫌だからといって,成績表を隠すようになったり,自分に都合の悪いことに対して嘘を付いたりするようになります。失敗に蓋をするようになるので,そこから学ぶことができなくなってしまいます。

「失敗を乗り越える強さ」を身につけさせるためにも、失敗に激怒して子どもを委縮させてはいけません。子どもが自信を失わないように励ましつつも、失敗を率直に認め、包み隠さず、失敗の原因を自分で考えることの大切さを教えましょう

このようにして失敗を、そこから教訓を学ぶきっかけにすることが、「失敗を乗り越え、最後までやり遂げる力」を育むのです。

頭ごなしに否定する,感情的に叱る

親から見て「理解できない」「あり得ない」と感じるようなことも,頭ごなしに否定するのではなく,まずは子供の話を聞いてみてください。子供なりの事情や考え方があったりするものなので,親が歩み寄る姿勢を見せましょう。

明らかに子どもが間違っていたり、親として受け入れられないような子どもの言い分でも、相手が子どもだからと頭ごなしに否定したり、親の意見を無理に押し付けるのは大変危険です。子どもはそれを真似てしまい、「違う価値観を受け入れ理解する」という大切なコミュニケーション能力を発達させることができなくなるからです。

「親の私からするとあり得ない!」「子供の考え方が受け入れられない!」という理由で,子供をひどく叱ってきたご家庭がありました。小学生の間は,叱られる恐怖からか,子供はよく親の言うことを聞いたそうです。中学生になった今,誰の言うことも聞かなくなり,手の付けようが無い状態になっています。子供も親と同じように,自分とは違う意見・価値観に(たとえそれらが「ためになる」アドバイスであっても),耳を傾けることができなくなってしまいました

怒鳴ったり,体罰を与えたり,感情的に叱るのも危険です。子供は叱られないように,失敗を嘘で隠すようになります。「どうやったら上手くいくか」「次からどうするか」「失敗をいかに次に生かすか」を考えるよりも,「いかにバレないようにするか」「親に怒られないためには?」という方向に,頭を働かせるようになります。失敗から学ぶことができないため,教育的な効果は皆無であり,これでは本末転倒です。

感情的な親は、子どもがお箸を落とすだけでも厳しく叱りつけます。子どもが幼少期にこのような親とのコミュニケーション上の恐怖を経験すると、極端に親を恐れるようになったり、大人への不信感が生まれたりしてしまいます。そして子どもは防御反応として嘘をつくことを覚え、素直さを失っていきます。これでは、子どもにとってなんの教育的効果もありません。

何のために叱るのか

ここで,そもそも何のために子供を叱るのか,おさらいしてみたいと思います。

・最後まで粘り強く物事に取り組む力を育むため

・失敗から学び,次に生かす力を育むため

・子供自身で気付き,同じ間違いを繰り返さないようにするため

に叱るのであって,決して,

・劣等感を抱かせるため

・失敗を後悔させるため

・恐怖心を植え付け,親の思い通りにコントロールするため

に叱るのではありません。そして,叱ることによる教育的効果を得るためには,「子供に考えさせることができているか」が重要なポイントとなってきます。

子供に考えさせる叱り方をしよう

理由をしっかりと伝える

感情を爆発させて叱るのではなく,子どもの言い分を聞いてから,なぜいけなかったか,その理由を諭すようにしましょう。手間がかかるように思いますが,一度納得すると,子供は案外同じことを繰り返さないものです。繰り返したとしても,2回目以降は軽い注意をするだけで,すぐ止めるようになります。(逆に,なぜ叱られたか理解できていないと,何度でも同じことを繰り返すので,その度に叱らなければいけません。)

「これはこういう理由でやってはいけないんだな」と子供に納得させ,次から子供自身で思い出してもらえるように仕向けましょう

原因を考えさせる

起こった出来事を責め,恐怖心を抱かせるのではなく,「なぜ上手くいかなかったか」「どこが良くなかったか」と子供に質問して考えてもらいましょう。最初は,子供自身で答えられないかもしれませんが,このような声掛けを繰り返すこと自体に意味があります。失敗を冷静に振り返り,同じことを繰り返さないよう対策を立てる習慣が次第に身に付くためです。

 

以上,お子様の効果的な叱り方についてご紹介しました。ご家庭でまだ実践されていないものがあれば,ぜひ試してみてください。

次回は「正しい褒め方」について考察していきます。

 

☆10月4日(火)~10月20日(木),「『一流の育て方』から学ぶ!お子様の効果的な叱り方・正しい褒め方」セミナーを開催します。

www.at-s.com

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