『子どもの学力は12歳までの「母親の言葉」で決まる。』(河村京子 著/大和出版)をもとに,将来活躍できる子どもに育てるための効果的な声かけや接し方を学びます。
わが子が東大・京大に現役合格! 子どもの学力は12歳までの「母親の言葉」で決まる。
- 作者: 河村京子
- 出版社/メーカー: 大和出版
- 発売日: 2017/05/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「がんばれ!」は子どもの自信を奪うことがある
子どもを励ますときに「がんばれ!」という声かけをする方も多いと思います。『子どもの学力は12歳までの「母親の言葉」で決まる。』著者の河村氏は,「がんばれ!」という言葉はときに子どもにプレッシャーを与えると述べています。
たとえば、子どもを応援するとき、励ますときには、
「がんばれ!」
と言いますね。
でもこの言葉、使い方によっては、子どもを追いつめることになります。
もし、あなたが精いっぱいがんばっていてもうまくいかなくて落ち込んでいるとき、
「もっとがんばれ!」
と言われたら、どんな気持ちになりますか?
私だったら、
「これ以上、どうがんばればいいの?」と泣いてしまいそうです。
私自身,保護者の方より,次のような相談を受けたことがあります。
子どもが「パイロットになりたい」と言っていたので,実際に飛行場の見学に行って仕事の話を聞いたり,「英語もできないといけないね」など親が伝えたりしたりしたそうです。すると子どもが「やっぱりパイロットになるのやめる」「ぼくには無理だ」と言い出したのです。「親としては,応援するつもりで色々な取り組みをしたのに,子どもにとっては負担だったのだろうか」「期待をかけるのはよくないのだろうか」と悩んでしまったとのことでした。
子どもにプレッシャーを与えずに,応援するためにはどうすればいいのでしょうか。
「がんばれ!」ではなく,努力を認め,具体策を伝える
本来,周囲から期待をかけられるのは,嬉しいことのはずです。「ここまでで十分。よくがんばった」と言われるより,「あなたならできる」「もっと上を目指せる」と思われている方が,「信じてもらえているんだ!」「もっとがんばろう!」という気持ちがわいてくるでしょう。
しかし,漠然と「がんばれ!」と言われただけでは,どうがんばればいいのか分からず,本当にできるのか心配になってしまうこともあります。
プレッシャーをかけすぎずに子どもを応援するためには,次のようなポイントに気を付けてください。
- 今,がんばっていることを認める
(例)「英会話もがんばって~年続けているもんね」
「学校のテストもよくなってきているね」
「勉強時間が増えてきているね。よくがんばっているね!」
- 具体的に,どうがんばればいいかを伝える
(例)「このまま英会話の宿題をきちんとやれば大丈夫だよ」
「中学校に入ったら英語を習うから,そこから頑張れば十分間に合うよ」
「中学校のテストでは80点以上を目指そう。そのためには小学校のテストでも点数を取っておいた方がいいね」
現時点での努力を評価し,「さらにこうすればいいんじゃない?」と具体的なアドバイスをすることで,子どもは難しい目標にも前向きに取り組んでいくことができるでしょう。
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