『Learn Better』から学ぶ効果的な学習法㉗~心を落ち着かせ,時間を置いて学習する

『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』(アーリック・ボーザー著/英治出版)をもとに,効果的な学習法について探ります。

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

 

問題から一度離れることが大切

「シャワーを浴びていたら良いアイデアが思い浮かんだ」「別の日にやってみたら,分からない問題が分かるようになっていた」という経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。

『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』(アーリック・ボーザー著/英治出版)では,理解を深めるためには問題から一度離れることが重要であると書かれています。

〔……〕自分の思考を理解するためには思考からいったん離れてみる必要があるのだ。問題から一歩引いてみると、問題についてよくわかることが多い。例えばソフトウェアのマニュアルを読む場合、マニュアルを閉じてからのほうが多くの理解が得られる。職場で同僚と議論をした場合も、あのときああ言えばよかったんだということを夜に皿を洗っている最中に思いついたりする。

物事を学習するとき,一度やって分からなかったとしても,別の日に取り組んでみると分かることがあります。私の教室に通ってくれている生徒さんも,解説したその日は理解が曖昧でも,別の日に取り組んでみると「分かった!」と理解が深まることが多いです。分からないからと言って一度で諦めずに,ぜひ別の日にトライしてみましょう。

睡眠にも知識を整理する効果がある

本書によると,睡眠にも知識を整理する効果があり,人は睡眠のおかげで自分の思考をより深く理解できるそうです。私自身,高校時代に先生からこのような話を聞いたことがあります。私は世界史を覚えるのがとても苦手だったので,「寝る前に世界史を勉強して,睡眠を取れば知識が定着するかな?」と考え,睡眠前と睡眠後にあえて世界史の勉強をするようにしました。その学習法が功を奏したのか,世界史も少しずつ覚えられるようになりました。

 

 何より「もっと効果的な学習法はないかな?」と問題意識を持ち,試行錯誤する姿勢は,学習の成果を高める上でとても大切だと感じます。ぜひ諦めずに色々な方法を試し,ご自身に合った学習法を見つけてもらえればと思います。

 

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