『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)をもとに,効果的な家庭教育について探ります。
親が手をかけて子どもの勉強を見る
『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭教育』(杉渕鐵良 著/すばる舎)では,親が子どもの学習に関わることの重要性について書かれています。
「もう小学生だから」ではなく、「まだ小学生だから」手がかかるのです。そうやって関わってあげると、人間は不思議なもので、いつまでも親に頼りっぱなしではなく、自分から動きたくなるのです。
親が関わることで子どもの自律を促す
私の教室でも,保護者の方にご協力をお願いして,学習に関わっていただく場合がありますが,良い結果が得られることが多いです。
「お父さん,お母さんと一緒にやった問題は間違えたくない」「私の勉強にここまで付き合ってくれているんだから,がっかりさせたくない」という思いが,子どもに芽生え,学習への取り組み方が良くなることがほとんどです。保護者の方に依存するどころか,自分で工夫して学習を進めようという姿勢が生まれます。
注意した方がよいポイント
とはいえ,関わり方によっては,子どものやる気を削いだり,勉強嫌いを加速させてしまったりすることがあります。次のようなことに注意しましょう。
- 良いところを見つけたらほめる。「今日は昨日より集中できたね!」「この問題,できるようになったね!」「計算が速くなったね!」など,どんなに小さなことでも構いません。
- できないからと言って怒らない。難易度を下げたり,量を調整したりしながら,半年~年単位で改善していく心づもりでいる。
- 子ども自身でできるようになってきたら,親が手を放していく。「自分でできるようになってきたね」「漢字は自分でやってみようか」「今日から,お母さんは丸付けだけするね」というように,子どもに任せる範囲を少しずつ増やしていく。
最初は保護者の方のサポートがあった方が,学習が軌道に乗りやすいです。上記ポイントに気を付け,子どもに上手く関わりながら,一人で学習できるように導きましょう。