『「非認知能力」の育て方 心の強い幸せな子になる0~10歳の家庭教育』(ボーク重子/小学館)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。
子どもの自制心を高めるために,家庭でルールを決めておくことは大切です。ルールの決め方・気を付けたいポイントについては,過去記事でご紹介しました。
子どもがルールを守らないときの対処法
子どもがルールを守らないとき,どうすればよいのでしょうか。本書では次のように書かれています。
①親が代わりにやってあげない
子どもがルールを守らないとき,代わりに親がやってあげることは簡単かもしれません。しかしそれでは自分の役割や責任に子どもは気づくことができません。筆者は自分の子どもがルールを守らないとき,自分の役割を果たさなければ皆が迷惑するということをわかってほしかったため,子どもの代わりにやってあげることはなかったそうです。
②やらない理由を聞く
子どもがやろうとしないとき,叱るのではなく,理由をじっくり聞くことが大切です。そしてその理由が正当な場合は,特例として見逃しても構わないと筆者は言います。しかし「やりたくない」は正当な理由にならないため,③の対処法を実践しましょう。
③対話して自分の責任や役割を思い出させる
子どもが「やりたくない」と言ったとき,「それは自分の仕事で責任がある」という結論に自分でたどり着けるよう,丁寧に対話しましょう。
「もしも、パパがやりたくないからって会社を辞めちゃったら、家族はどうなるかな?」
「お金がなくなっちゃう」子どもは不安そうな顔で答えるでしょう。
「そうだね。そうすると、あなたの生活はどうなると思う?ご飯を食べられるかな?」
「ご飯が食べられない!」
[……]
そこで再び「じゃあ、パパもやりたくないからってお仕事をやめてもいい?」と問いかけると、子どもはちゃんと答えるでしょう。「だめ!自分のお仕事はやらなくちゃ」
ルールを無理やり押し付けて守らせるのではなく,子どもが自主的に守れるように導きましょう。