『「非認知能力」の育て方 心の強い幸せな子になる0~10歳の家庭教育』(ボーク重子/小学館)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。
「非認知能力」の育て方~心の強い幸せな子になる0~10歳の家庭教育~
- 作者:ボーク重子
- 発売日: 2018/11/30
- メディア: Kindle版
否定的な言葉かけに気を付けよう
親が子どもに話しかける言葉が多いほど,子どものIQテストの得点も高くなるという研究結果があります。しかし,「ダメ!」,「やめなさい!」などの否定的な言葉は例外で,子どもの言語習得などを低く抑えていることがわかりました。
他にも否定的な言葉かけを止めた方が良い理由があります。
- 否定の言葉に効果がないから。否定的な言葉かけをしたからといって子どもは言うことを聞かない。
- 否定的な言葉かけは子どもの自己肯定感を下げ,自発的にやろうとする気持ちをなくしてしまう。
- 反抗心を煽り,聞く耳持たずの子どもになるかもしれない。(怒鳴られて育った子どもは,ティーンエイジャーになるころには親の言うことを聞かなくなるという調査結果がある。)
- 子どもが問題行動に走ったり,うつ傾向になったりすることがある。
どうしようもないことを責めない
子どもが何かできないとき,否定的な言葉かけをしてしまうこともあるかもしれません。「どうしてこんなことができないの!」「どうしてもっと速く走れないの!」「どうしてこんなに簡単な問題が解けないの!」など,その子にはどうしようもないことを責めるのは止めましょう。
たとえば運動が苦手な子に、「どうしてもっと速く走れないの!」などと言っても無意味であるばかりか、その子の自己肯定感を低くするだけです。
肯定的な言葉かけに変える
否定の言葉をなるべく肯定的な言葉に変えるようにしましょう。
×「部屋を片付けなければテレビを観てはいけない」
→○「オモチャを片付けたらテレビを観よう」
×「寝る前にトイレに行かないとダメ」
→○「トイレに行ってから寝ようね」
子どもが何かできないとき,「どうやったらできるかな?」と一緒に考えるのも効果的だと思います。「どうやったらお片づけができるかな?」「どうやったら同じ間違いをしないと思う?」と声かけして,今後の対策を立てましょう。このような言葉かけを続けると,成長とともに子ども自らが考え,問題を解決できるようになるはずです。