色々な保護者の方と話していると,「子どものやる気は塾が引き出してくれる」と思っていらっしゃる方もいるように感じます。
実は,子どものやる気を塾で引き出せる場合と,引き出せない場合があります。両者の差は,子どもが素直に先生のアドバイスを聞けるかどうかによって生まれます。
【子どもが素直に先生のアドバイスを聞ける場合】
「そういう解き方もあるな~」「今度使ってみよう!」というように,新しい知識や考え方をどんどん吸収・活用していくことができます。すると解ける問題が少しずつ増えてきて,勉強の楽しさに気づき始めます。
最初は「勉強嫌い!」「家でも絶対やらない!」と言っていた子も,「あれ?前より勉強が嫌じゃなくなってきたかも」というように感じ方が変わってきます。
次第に宿題を出しても取り組めるようになってきて,テストの点数も伸び始めます。この段階まで到達すれば,勉強に対するやる気は自然と出てきます。
【子どもが素直に先生のアドバイスを聞けない場合】
「ふ~ん」「でもこっちのやり方がいいし!」と自己流にこだわるため,新しい知識・考え方を吸収したり,学習法を改善したりすることができません。
宿題を出してもやってこないので,当然成果も出ません。
勉強がおもしろくないままなので,やる気も出ません。
もちろん,講師として子どもに信頼してもらえるように努力はしますが,それでも素直に話を聞いてくれない子は少数ながらもいるものです。
素直かどうかは,元々の性格によるところもありますが,家庭教育でも変えられる部分です。
親が子どもに「~しなさい!」と日ごろからガミガミ言ったり,勉強を無理やり教えて,親のやり方を押し付けても成果が出なかったりした場合,反抗心が大きくなり,素直さが半減します。
「大人はいつもガミガミ叱る」「どうせ言うことを聞いても勉強ができるようにならないんでしょ?」と斜に構えるようになりますので気をつけましょう。
ここまでこじれる前に,塾に入れる(=第三者に勉強を見てもらう)ことをおすすめします。
素直な子でも,部活や自分の好きなことに気を取られ過ぎていたり,いつも時間に追われ体力・精神面の負担が大きく,勉強どころではなかったりする場合は,やる気を引き出すのが難しいです。
その場合は,勉強をお休みして,部活や好きなことに集中したほうが良いと思います。また時間に余裕ができたり,気持ちが変わったりしたときに,勉強を再開したほうが効果的です。
このように,子どものやる気を塾で引き出せる場合もありますが,引き出せない場合もありますので,お子様の様子を見たり,「本当はどうしたいの?」「勉強できるようになりたいの?」「今は部活を頑張りたいの?」などと話し合ったりしながら,塾に行くかどうかや授業数などについて決めましょう。
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