『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』(伊藤敏雄著/主婦の友社)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。
勉強はゲームと同じ
漢字がわからないということは、国語というゲームの最初のモンスターにスら勝てないということです。ならば、その最初のモンスターである漢字を、少しずつやっつけるところから始めればいいわけです。
私自身,子供時代に「勉強ってゲームみたいだな」と思っていたので,筆者の考え方にとても共感できます。
簡単な問題からスタートし,できるようになると,問題(=敵)も強くなります。それは自分もレベルアップしたという証拠です。レベルアップするにつれ,問題は難しくなります。問題が自分で解ける,テストで高得点が取れれば,「やった!ゲームクリア!」と子供時代の私は考えていました。
勉強のやり方を考えること=ゲームの攻略法を考えること
効果的な勉強の方法を考えることは,ゲームの攻略法を考えることと似ています。本書では次のように書かれています。
そのときに大切なことは、漢字というモンスターをそうやったら倒せるのかという攻略法を身につけることです。つまり、どうやったら漢字を楽しく、そして、確実に覚えられるのかという勉強のやり方を身につけることです。
「やったつもり」では意味がない
たくさん書いて,勉強したつもりになっている子どもが少なくありませんが,いかに効率的に学習するかがポイントです。たくさん書いても,中身を覚えられておらず、ただの作業になっている場合は意味がありません。これではゲームが攻略できない=勉強ができるようにならないからです。
私は子供時代,暗記シートを作ってこまめに見たり,単語カードを活用して自分にクイズを出したりしていました。自分に合った学習法を見つけることが大事です。
攻略法を考えることに意味がある
勉強をすることの価値は,勉強のやり方=ゲームの攻略法を自分で見つけ出すことにあります。「どうやったら効率的に覚えられるかな?」「どうやったら問題を解けるようになるかな?」と知恵を絞り,試行錯誤することに価値があるのです。
算数・数学なら、計算というモンスターの倒し方を、英語なら、英単語というモンスターの倒し方を、子どもが身につける。そうすることで、学年が上がっても、中学、高校に進学しても、大学に進学しても、果ては、社会人になっても通用する強さを身につけることができるのです。
親や先生が攻略法をすべて教えてあげるのではなく,一緒に考えたり,子どもに考えてもらったりすることが大切です。勉強を通して培ったこのような「考える力」は,社会に出てもきっと役立つでしょう。