創造力を養うために,子どもが好きなことをする時間を確保する

『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』(ジュリア・キャメロン著/サンマーク出版)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。

新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。

新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。

 

創造性を回復するためのツール「アーティスト・デート」

創造力を回復させるためのツールの1つとして,本書ではアーティスト・デートが紹介されています。アーティスト・デートとは,自身の創造的な心(内なるアーティスト)を育むために確保される,週2時間ほどの時間のことです。

大型雑貨店に行く、ビーチへのひとり旅、ひとりで見る古い映画、水族館やアートギャラリーに足を運ぶ……どれも時間がかかるがお金はかからない。大切なのは時間をかけることなのである。

アーティスト・デートから逃れようとする自身の心の動きや,他人から邪魔されやすいことを見つめ,それらから身を守る術を学ぶことが大事です。なぜなら,創造性を回復するためには,じっくり時間をかけて自分と親しみ,自分を知る必要があるからです。

子どものが自由に好きなことをする時間を確保しよう

教育に当てはめて考えてみましょう。子どもが自由に遊んでいるときに,「そんな時間があったら勉強しなさい」「習い事の練習をもっとしなさい」などと声をかけていないでしょうか。一見,無駄に見える時間でも,子どもなりの探求をしている,思考を深めるきっかけになっていることがあります。

もちろんやるべきことが終わっていないときは,声かけして取り組んでもらうことも必要ですが,それ以外の場合はなるべく子どもが自由に好きなことをする時間を確保しましょう。子どもが一人で自分と対話する時間を設けることによって,創造力がきっと育まれるはずです。

 

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創造力を養うために,子どもの自由な発想を否定しない

『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』(ジュリア・キャメロン著/サンマーク出版)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。

新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。

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創造性を回復するためのツール「モーニング・ページ」

創造力を回復させるためのツールの1つとして,本書ではモーニング・ページが紹介されています。モーニング・ページとは,三ページほどの手書きの文章であり,意識の流れをありのままにつづったものです。

モーニング・ページはただ手を動かし、心に浮かんでくるものをそのまま書きとめることをめざしている。卑劣なこと、愚かなこと、ばかげたこと、奇妙なこと、どんなことでもかまわない。

「そんな内容は創作と言えるのか?」「句読点すら正確に付けられないじゃないか」「ほら,また字を間違えた」「創造的になれるわけない」など,否定的な自分の心の声を聞き流しながら,手を動かすことが大事だと言います。

子どもの自由な発想を否定しないようにしよう

本書では,人は生まれながらにして,誰しも創造的であると書かれています。それなのに,なぜ創造力が失われてしまうのでしょうか。

原因の一つに,モーニング・ページに取り組む際の心の声のように,子どもの自由な発想を周囲の大人が否定してしまうことが挙げられるかもしれません。

  • 「そんな内容じゃダメだよ。作文って言えないよ。」
  • 「そんなこと,あり得ないよ。」「もっと現実的な話をしなさい。」
  • 「学校の先生に怒られるよ!」「もうちょっと良い内容にできないの。」
  • 「こんなのじゃ提出できないから,書き直しなさい!」「親として恥ずかしいわ。」

 もちろん入試や資格試験など,本当に大事な場面では,このようなアドバイスも必要かもしれませんが,日常生活では,なるべく子どもの自由な発想を受け入れましょう。

授業中,子どもが突飛な発言をしたり,かなり自由な内容の答案を目にしたりすることがありますが,私もなるべく否定せずに,じっくり話を聞くようにしています。

「さっき教室に来る途中でUFOを見た!それでね,色々と考えたんだけど……」と子どもに自由に話をさせるうちに,ロボットやプログラミングの作品アイデアに繋がったこともありました。

一見意味が分からない作文内容についても,子どもに話を聞くうちに,「そういう意味で書いたんだね!」「なるほど,面白いアイデアだね!」とお互いにとって新しい発見があることも多いです。

「またそんなこと言って!」「意味が分からない」「まともな内容を書きなさい」と,子どものアイデアを否定するのではなく,「これはどういうこと?」「へ~そんなことがあったんだ!」「その発想は面白いね!」と,楽しんでコミュニケーションを取ることで,子どもの創造力を引き出しましょう

 

 

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創造性を回復するために痛みを受け入れ,言い訳をやめる

『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』(ジュリア・キャメロン著/サンマーク出版)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。

新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。

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創造性を回復するには痛みを伴う

本書によると,創造性を発揮して,夢を実現するのは簡単なことではありません。なぜなら,創造性を回復させるために悲しみや痛みを伴うからです。

創造性を回復させるには,次のようなプロセスを経るそうです。

・抵抗感や居心地の悪さ

・爆発的な怒り

・その後に悲しみが続き,抵抗と希望の波が交互に訪れる

・強烈な気持ちの高ぶりと,「こんなことをしていてなんになるのだろう?」という疑いの間を行き来する

・何もかも放り出して,また元の生活に戻りたいという強い衝動が芽生える

このようなプロセスにあるときは,自分自身との取引の時期なので,瞑想をして自分のゆるぎない核を作ること=「創造的な引きこもり」になることを著者は勧めています。

引きこもりのプロセスを通して自分の核を形成すれば、自分自身の限界、夢、本当の目標といったものをもっとはっきりとさせることができる。ころころ変わる他人の気分に振り回されることも少なくなり、より柔軟に生きられるようになる。そのとき私たちは、自立することの真の意味を知る。

自分の創造性を本気で信じて,言い訳をやめよう

「妬み」という感情が,自分の創造性が阻まれているかどうかを知る鍵だと著者は言います。あなたは妬みを感じる相手がいるでしょうか。もし創造性を発揮して夢を叶えられたら,「妬み」という感情に変化があるかもしれません。

自分の創造的な力を本気で信じて,次のようなことをやめましょう。

・「遅すぎる」と自分自身に言う

・お金がたまるまで,自分が本当にしたいことをするのを待つ

・より創造的な人生を求めるたびに,「単なるエゴさ」と自分自身に言い聞かせる

・「夢は取るに足らないものだ。それはしょせん夢でしかない。お前はもっと良識をもつべきだ」と自分自身に言う

・家族や友人に,頭がおかしくなったと思われるのではないかと恐れる

・「創造はぜいたくであり,すでにあるものに感謝すべきだ」と自分自身に言う

教育に当てはめて考えてみましょう。子どもに次のような声掛け・接し方をしていないでしょうか。

  • 親の都合やエゴで,子どものしたいことに取り組ませない
  • 子どもがまだ小さい場合,「早すぎる」「どうせできないよ」と言う
  • 子どもが好きなことの芽を見つけても,「年齢的にもう難しいよ」「勉強の方が大事だから」と取り組ませない
  • 「そんなことをやっても将来お金にならないんだから」「安定した職業に就けるようにしなさい」と,子どもが好きなことを阻止する
  • 学校の先生,親戚,ママ友の目を気にしすぎる

このような声掛け・接し方をしないように気を付けて,子どもが創造性を発揮できるように導きましょう。

 

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「非認知能力」を育むために「好き」を見つけよう

『「非認知能力」の育て方 心の強い幸せな子になる0~10歳の家庭教育』(ボーク重子/小学館)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

 「非認知能力」とは,「テストの結果」や「IQ」などの数値化できる能力ではない,「くじけない心」「想像する力」「コミュニケーション力」「問題解決能力」「やり抜く力」「我慢する力」など「生きる力」のことです。幸せな人生を自ら切り拓いていくにために,「非認知能力」は大きな武器になります。

「非認知能力」を育む入口=「好き」

著者は「非認知能力」を育む入口は「好き」であると述べています。

  • 好きだから自分からやる
  • 好きだから諦めない
  • 好きだからより良い方法を考え出す
  • 好きだから続けられる
  • 好きなことをしているから自己肯定感、自尊心、自信が高まる
  • 自分を大切にできるから他人に対して共感力や協働力を発揮することができる
  • そんな自分だから応援してくれる人が現れる

親がやらせたいことではなく,子どもが本当に好きなこと・やりたいことを見つけることが大切です。

  • 親が希望する進路や習い事を押し付けていないか
  • 無理やり勉強ばかりをやらせていないか

このようなことに気を付けながら,子どもが好きなこと・夢中になれることを見つけるサポートをしましょう。

子どもが好きなこと・夢中になれることを見つける方法については,以下の記事で詳しく紹介しています。

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 子どもが好きなこと・夢中になれることをなかなか見つけられないからといって諦めずに,色々な経験や挑戦をさせることが大事です。勉強で忙しくなる小学校高学年,中学入学前に,好きなことの芽,興味のある方向性を見つけられるといいのかなと思います。時間に余裕のある幼少期のうちに,子どもの好きなこと・夢中になれることを探す取り組みをスタートしましょう。

 

【関連記事】

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子どもの好きなことで食べていくのが難しいとき,親が考えたいこと

『「非認知能力」の育て方 心の強い幸せな子になる0~10歳の家庭教育』(ボーク重子/小学館)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

 子どもに幸せな人生を歩んでもらうために,好きなこと,夢中になれるものを見つけることが大事だということは,以前の記事で述べた通りです。

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好きなことでは食べていけない!?

子どもが「サッカー選手になりたい」「作曲家になりたい」と言うような場合,親は「スポーツや音楽で食べていくのは難しい」「もっと堅実な仕事を選んだ方がいい」と思うかもしれません。

著者も娘がバレリーナを目指しており,「パッション(好きなこと,夢中になれること)を取るか?堅実な仕事を選ぶか?」という問題に直面していたと言います。しかし,「バレエをやめなさい」とは言わなかったそうです。

〔……〕バレリーナという職業だけで食べていくのは非常に困難なことです。ですが我が家では一切、「パッションでは食べていけないのだからやめなさい」とは言いませんでした。その代わり「どうやったらバレエを続けていけるか」を考えることにしたのです。

好きなことを続けるために,教育や勉強が大切

パッションだけで食べていくのが難しいのであれば,そのパッションを支えていける副業があればいいと著者は述べています。副業の選択肢を広げるために,経済的に困窮しないように,高校や大学にむしろきちんと行った方がいいのです。

〔……〕娘も今年大学2年生になりますが、バレエというキャリアを卒業することに決めました。そして高校3年生から温めてきた、政治やファイナンス分野の勉強に本格的に打ち込むことになりました。このパッションの方向転換が可能だったのも、教育というアンカーがあったからだと思います。

好きなことだけで食べていくことを考えるのではなく,好きなことを続けていけるような経済的基盤をどうやって作るかに目を向けることが大切です。

親がマインドチェンジしよう

 子どもの好きなことを「そんなものでは食べていけない」と否定するのではなく,親が考え方を切り替えるようにしましょう。

〔……〕大切なことはパッションを持つということ。生きがいのある人生を生きるということです。

別にそれで食べていくことを考えなくてもいいのです。〔……〕そこで経済的基盤ができないなら、それを可能にする有償の仕事を見つければいい。そんな親側のマインドチェンジはお子さんのパッションをサポートするときに大いに役立つことでしょう。反対にこのマインドチェンジができなければ「いい大学、いい会社」と、いつかどこかでお子さんに押し付けてしまうのではないでしょうか。

子どもが好きなことを続け,生きがいのある人生を歩めるよう,ぜひ親がマインドチェンジしましょう。

 

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親自身が自分の人生を歩むことが大切

『「非認知能力」の育て方 心の強い幸せな子になる0~10歳の家庭教育』(ボーク重子/小学館)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

 子どもに幸せな人生を歩んでもらうために,好きなこと,夢中になれるものを見つけることが大事だということは,以前の記事で述べた通りです。

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親自身が自分の好きなことを見つける 

子どもが情熱を傾けられるものを見つけるために,親自身が心から打ち込めるものを見つけることが大切だと筆者は述べています。

 〔……〕子どもは親の姿を見て育つので、口で「好きなことを見つけなさい」というよりも、親が自分の姿を通して「好きなことを持つ素晴らしさ」のお手本を見せる方が効果的だからです。

筆者も,出産後すぐは子育てで精一杯でしたが,少しずつ自分の夢に目を向け始め,小さなボランティアを始めたそうです。

〔……〕子育てをしている自分が自分の全部じゃなくて、自分という人生がある。そして子育てはその一部。〔……〕

「ママ」や「妻」というアイデンティティで終わらせず、自分自身の夢や個人的なアイデンティティを見つめ、そのための「仕事時間」を確保する。それは自分の幸せのために大切なことです。

子どもを自己実現の道具にしない

子育てに没頭し,親が自分の人生を歩まなければ,子どもの成功で親自身の成功を測るようになってしまいます。

  • 子どもがいい学校に入ること=親の成功と捉える
  • 過度に他人との比較をするようになる
  • 親の希望や思い込みを子どもに押し付ける

このようにならないためにも,親は自分自身の人生を生きることが大切です。そして,子どもが自分の人生を自由に選べるように導きましょう。

 

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期間限定 谷島屋様キャンペーンのお知らせ

私が執筆した育児本『お母さんの「怒りの言葉」は子どもの「やる気を引き出す言葉」に変えられる!』が,期間限定で谷島屋 浜松本店様でお買い求めいただけます

 谷島屋様で本書をご購入いただいた方限定で,無料オンライン教育セミナーを開催いたします。お申し込み方法につきましては,谷島屋 浜松本店様のPOP・チラシをご覧ください。

オンライン教育セミナーでは,「怒りの言葉」を「やる気を引き出す言葉」に変えるためのベースとなる考え方をお伝えし,実際に声かけを変える練習を行います。子どもに日常的にガミガミ怒ってしまうという方,どのような声かけ・接し方をすればいいか分からないという方におすすめです。

ぜひこの機会に本書をお手に取っていただけますと幸いです。谷島屋様、誠にありがとうございます!

親の仕事は「子どもが好きなもの」を見つけること

『「非認知能力」の育て方 心の強い幸せな子になる0~10歳の家庭教育』(ボーク重子/小学館)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

 情熱を注げるものを見つけることが幸福な人生の鍵

子どもに幸せな人生を歩んでもらうために,親は子どもの好きなことを見つけ,サポートしましょう。親の理想を押し付けても,子どもは幸せな人生を送ることができません。

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 自分が情熱をかけられるもの,そしてそれが誰かを笑顔にし,より良い社会のために役立つもの。そのようなものを見つけ,将来の仕事にすることで,幸せな人生を送ることができます。

では,どうやったら子どもが情熱をかけられるものを見つけられるのでしょうか。本書では次のような方法が紹介されています。

① さまざまなことに挑戦させる

② いろいろな人に会う機会をつくる

③ 子どもの「フロー状態(極度の集中状態)」を見逃さない

④ 見つかるまで探し続ける

⑤ はじめ方,止め方のルールを決めておく

 ― 例えば3ヵ月等の期間を決め,その期間はどんなに嫌と言ってもやり遂げさせる

⑥ 「何のために」という質問を習慣にする

 ― 「一番になる」「お金持ちになる」と言う自己実現だけに終わらず,ビジョン,やりがい,社会貢献について考えさせる

 子どもが夢中になれるものは,そう簡単に見つからないこともあります。習い事を2つ3つ試しただけで,「子どもの好きなことが見つからない」とおっしゃる保護者の方がいらっしゃいますが,見つかるまで根気強く探し続けることが大切です。勉強がまだ忙しくない幼少期のうちに,色々な経験をさせ,子どもの好きなこと,夢中になれることを探しておきましょう。

 

 

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親の理想より子どもの気持ちを大切にしよう

『「非認知能力」の育て方 心の強い幸せな子になる0~10歳の家庭教育』(ボーク重子/小学館)をもとに,効果的な家庭教育について学びます。

 親の理想を押し付けない

「子どもが思い通りにならない」と親が感じるとき,親が思い込みを押し付けているのかもしれません。親が思い込みを押し付ければ,たいてい言うことを聞かない面倒な子だと思うことになるでしょう。

筆者は世間体や親の理想よりも,子どもの個性を尊重することが大切だと言います。

医者の子どもだから、医者にならないといけないのでしょうか?弁護士の子どもは弁護士になるのが幸せなのでしょうか?

子どもの心がそこになければ、その子がたとえ医者になろうが弁護士になろうが、けっして幸せにはなれないでしょう。

 子どもの個性をあるがままに受け入れる

  • 医者の家系だからと言って,子どもの好きなことよりも受験勉強を優先させた結果,不登校になってしまった
  • 親戚一同が東大卒だからと言って,無理やり詰め込み学習をさせた結果,東大には入学できたものの,燃え尽き症候群になって退学してしまった
  • 親の希望に沿って猛勉強した末,医者にはなれたものの,仕事が自分には合わず辛い日々を過ごしている

 私の周りにもこのような人がいます。親の理想を押し付けると,子どもはどこかのタイミングで行き詰ってしまいます。たとえ親の期待通りの進路を歩めたとしても,子どもの個性に合っていなければ,幸せな人生とは言えないでしょう。子どもに幸せな人生を歩んでもらうためには,子どもの心を自由にさせ,個性を尊重することが大切なのです。

 

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