「甘くしようか,厳しくしようか……」子どものしつけでお悩みの方に知ってほしい3つのポイント

「子どもが言うことを聞かないので困っています」「厳しくしつけるべきか,自由にさせるべきか悩みます」といった相談をよくいただきます。このようなお悩みをお持ちの方は,以下の点について振り返ってみてください。

1.叱る基準・ルールが明確かどうか

あるときは「テレビは30分までしか見ちゃダメ!」,またあるときは「今日はテレビ自由に見ていいよ」など,ルールが統一されていない場合,子どもは混乱してしまいます。子どもはOKだと思って、テレビをずっと見ていたら親に叱られた……といった問題が生じます。
「テレビを見るのは,どんなときでも30分以内にしようね」なのか,「宿題が終わったら自由時間だから,テレビを好きなだけ見ていいよ」なのか,ルールを明確にしておきましょう。

2.親の感情で子どもへの接し方を変えていないか

同じ状況下で,同じことを子どもがしていても,親の機嫌や感情で叱ったり叱らなかったりするのも問題です。
例えば,子どもがまだ宿題をやっていないのに,レゴで遊んでいたとします。親の機嫌がいいときや,たまたま「レゴは思考トレーニングに有効らしい」という話を聞いた直後には,「レゴで遊んでいるんだね!すごいね~何を作っているの?」と優しく質問し,子どもの創作活動を促します。
一方,親の機嫌が悪いときや,たまたま悪いテスト結果が返ってきた直後には,「レゴで遊んでいるの!?レゴで遊んでいる暇なんてないよね!?早く宿題しなさい!」と怒ります。
親のその時々の感情で,子どもに対する接し方を変えていると,親子間の信頼関係を築くことができません。子どもが小さいうちは大きな問題が出てこないかもしれませんが,反抗期以降,問題が表面化し,取り返しがつかなくなるので注意しましょう。

3.親のルールを押し付けていないか

親のルールを押し付けると,子どもはストレスを感じ,やる気がなくなってしまいます
例えば,お弁当箱を出すタイミングは,必ず帰宅後すぐでなくてはいけないのでしょうか。宿題は帰ってきてすぐにやらなければいけないのでしょうか。翌日の朝にお弁当箱が使える状態になっている,宿題を提出できる状況になっていれば問題ないはずです。
それなのに,「すぐにお弁当箱を出さないと気持ち悪いから」「宿題を先にやらせないと親が不安になる」といった親の感情で,「お弁当箱は帰ってきてすぐに出しなさい」「宿題は帰宅後すぐにやりなさい」と,ルールを増やしていないでしょうか。
親自身のルールを押し付けると,子どもに余計な負荷がかかり,本当に大事なことも疎かになってしまいます。ルールはなるべくシンプルにして,子どもの取り組みやすいタイミング・やり方を考慮しましょう。
例えば,晩御飯のときの方がお弁当箱を出しやすいのであれば,そのようなルールにしましょう。ルールを守れない場合は,子ども自身でお弁当箱を洗ってもらう約束をしても良いです。
帰宅後に一度休憩してから,宿題をやった方がはかどるのであれば,そうしましょう。ただし,宿題が間に合わないようであれば,きちんと叱ったり,子どもと一緒に話し合って別のルール(30分休憩したら勉強を始める,毎日19時~必ず勉強する等)を設けてください。
ぜひ明日からの家庭教育に生かしてもらえると幸いです。
 
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