『「超」勉強力』(中野信子, 山口真由 著/プレジデント社)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。
『「超」勉強力』(中野信子, 山口真由 著/プレジデント社)をもとに,効果的な家庭教育について考えます。
コミュニケーション力≒国語力
「子どもにどんな人になってほしいですか?」と質問すると,「コミュニケーション力のある人」「人間力がある人」などとおっしゃる保護者の方がいます。コミュニケーション力や人間力とは,いったい何なのでしょうか。
著者の中野氏は,コミュニケーション力の本質は国語力だと言います。
世の中では、実に多くの人が、「社会に出てからは人間関係こそが重要で、勉強はさほど重要ではない」「別に勉強しなくても人付き合いができれば稼いで生きていける」「頭のよさと組織のなかで仕事ができるかどうかは別」などと考えています。そしてそんな人たちほど、「コミュニケーション力がすべて」「頭のよさよりも人間力だ」などと主張しがちです。
〔……〕しかし、コミュニケーション力の本質は、性格でも人間力でもありません。コミュニケーション力とは国語力であり、言語の運用能力です。
国語力とは何か
国語力とは「言語の運用能力」を指しますが,あらゆる意味で重要であると中野氏は言います。
- 国語力がなければ,試験などで自分の考えを述べることができない
- 問題を正しく読み取ることができない
- 相手の意図が理解できない
- 国語力がなければ,外国語ができても「相手はこんなことを語ってほしいんだな」と解釈して返答することが難しい
- 外国語をいくら勉強しても,いつまで経っても豊かな会話を楽しむことができない
子どもの国語力を高めるために親ができること
国語や作文のドリルに取り組むことももちろん効果的ですが,日常生活の受け答えで,子どもは会話のキャッチボールがきちんとできているでしょうか。
- まずは子どもの意見を最後までしっかりと聞いてあげる
- 子どもの発言で分かりにくい部分があれば,質問をして深掘りする
- 分からない言葉があれば,意味を教えたり,一緒に調べたりする
- (親の意見を押し付けるのではなく)大人の視点や解釈を伝える
- 子どもの答えがズレている場合は,「こういうことじゃないかな?」と導く
お時間があるときに,ぜひご家庭で取り組んでみてください。
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