捨てる・捨てないの判断基準
本内容については,スタンドエフエムでもお話ししています。
子どもの好きなことや得意なことを伸ばすのは確かに大事です。「苦手なものは完全に捨ててしまっていいの?」「なるべく克服した方が良いのでは?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。今回は,苦手なものを捨てるかどうかを判断する基準についてお伝えします。
①子どもの年齢
子どもがまだ小さいのに「苦手なんだね!じゃあやらなくていいよ」と言うのは,子どもの可能性を狭めてしまいます。
年齢が小さいと感情的に「嫌だ!」と言ってしまうことがあります。なかなかコツを掴めないこともあるでしょう。「ここを乗り越えたらできるようになるのに」というところでやめてしまうと本当にもったいないです。
子どもの年齢が小さい場合,ある程度親が苦手なことをやるように促す,子どもと一緒に取り組むことが大事です。
具体的には,小学生~中学2年生くらいの間に,苦手なものを捨ててしまうのはもったいないと感じます。小学校で苦手なものを放置してきたけれども,中学校に上がってからコツコツ頑張って,中学3年生ごろに苦手分野を克服できた生徒さんを知っています。
子どもの気持ち次第ではありますが,中学2年生くらいまで頑張ってみて,やはりどうしても苦手でやりたくないということであれば,それ以上取り組まなくて良いと思います。
- 理系教科が苦手なら文系に進む
- 文系教科が苦手なら理系教科をとことん伸ばす
- 勉強自体が合わない場合は専門職を検討する
年齢が小さいうちは苦手なものを捨ててしまうのではなく,なるべく「克服できないかな?」と考えてみてほしいです。
②将来への影響度
以前,運動が苦手でつい子どもを叱ってしまうという相談をいただいたことがあります。運動ができないことは子どもの将来にそこまで影響を及ぼさないので(もちろん職業にはよりますが),克服に注力しなくても良いのではと思います。
一方,勉強が苦手な場合は,子どもの進路や将来に大きくかかわってくるでしょう。特に国語が苦手だと影響が大きいです。教科書を読み解いたり,授業を聞いて理解するにも国語力が必要です。学年が上がると理系教科でも文章題が増えてきますが,問題がどのような状況を指しているか,何を聞かれているのかを読み解く力が必要になってきます。面接や入社試験においても,さらには社会に出た後も国語力は必要になってきます。
したがって国語が苦手な場合,将来に及ぼす影響が大きいので,克服できるようなるべく取り組んだ方が良いと言えます。
苦手なものが子どもの将来にどれくらい影響を及ぼすか,影響の大きさで捨てるかどうかを考えてみてください。
③拒否感の大きさ
最初はアレルギー反応が出そうなくらい嫌い・苦手なものでも,少しずつ取り組むうちに抵抗感がなくなってくるものです。私の教室にも,勉強や特定の教科に強い苦手意識を持つ生徒さんが通ってくれていますが,早い子では1~2ヵ月,遅い子でも半年ほどで拒否感が薄れてくるようです。
しかし,最初の拒否感があまりにも強いと,ご家庭で苦手なものに取り組むのは難しいと思います。そのような場合,一度苦手なものは置いておいて,子どもの得意なこと・好きなことをまずとことん伸ばして自信を付けるのがおすすめです。
得意なもので自信を付ける→苦手なものにも少しずつチャレンジする→苦手なものができるようになってきたら褒める...というように,一歩一歩ステップアップしていきましょう。
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