高校での勉強は社会で役に立たない!?
本内容については,スタンドエフエムでもお話ししています。
スタンドエフエムで次のような質問をいただきました。
確かに高校での学習内容は,小学校・中学校でのそれと比べて専門性が高く,学んだ知識・考え方は就く職業によってはほとんど使わないでしょう。
高校での学習は「学問の入り口」
私は高校での勉強が面白いなと感じましたが,その理由は「学問の入り口」という印象を受けたからです。中学校までの学習内容は,じっくりと考え抜くものよりも,単純な処理能力を問われるものだったり,やり方が分かっていたら解けるものが多かったりします。しかし,高校での学習内容は「考える比率」が高くなってきます。
特に高校での現代文を初めてみたとき,衝撃的でした。私は国語が得意でしたが「日本語なのに意味が分からないってことがあるんだ!」と驚き,逆に感激しました。同時に日本語の奥深さや面白さを感じました。
国語に限らず,ほかの教科の学習についても,中学校以前では感じたことのない難しさ,醍醐味を感じました。大学に入ってようやくはじめて「学問をする」という印象を個人的に持っていますが,高校はその入り口を体験できる貴重な機会だと思います。
目標を設定し達成する力が養われる
学習内容が難しくなる中で,目標や計画を自分で立て,達成していくことはますます困難になります。問題解決力,考える力が問われます。上手くいかないことも多いので粘り強さも養われます。
私にとってはゲームのレベルがどんどん上がっている感覚で,「どうやったらこんな難しい問題を解けるようになるのかな?」「どうやったら成績を上げられるかな?」「計画を工夫してみたらどうかな?」と試行錯誤するのが楽しかったです。これはボスを倒す前に戦略を練るワクワク感と似ています。
このように私は勉強嫌いではなく,ゲーム感覚で楽しめていましたが,勉強に興味が無い子にとっては高校の学習内容は苦痛なのかもしれません。
ドイツでは10歳で進路選択をする
ちなみに日本では15歳までが義務教育ですが,ドイツでは10歳までが初等教育で,そこから職業教育と高等教育に進路が分かれます。職業教育では職人のもとで実践的な教育を受けます。高等教育は大学進学を目指して学習します。職業教育から大学進学には進むことができません。
10歳で進路を決めるのは難しいかもしれませんが,勉強に興味がない場合や特定の職業に就きたいという希望が明確な場合は,良い制度だと感じます。
だから「高校での学習はやる必要があるのかな?」「面白くないな」「自分は興味がないな」と感じる方がいらっしゃるのは,全くおかしいことではありません。子どもの興味や就きたい職業に応じて,最適な進路を選び取っていきましょう。
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