子どもをやる気にする言葉がけ⑨~ポジティブな表現に変える

同じことを伝える場合でも,伝え方によって,相手に与える感情や影響は大きく変わってきます。次のような例を考えてみましょう。AとBはどちらも同じ状況でのコメントですが,受け取る印象はかなりちがうと思います。

 

A「また進級テスト不合格だったの⁉何回不合格を取るの!はずかしい……。もっとがんばらないといけないんじゃないの⁉」

B「進級テスト不合格だったんだね。最近、不合格が続いているね。でも先生からの評価は上がっているからいいね!『この部分がもっとできるといいね』って書いてあるから、そこをがんばれば、次こそ合格できるんじゃない⁉」

 

A「こんな簡単な問題を間違えたの⁉他の子はみんなできているわよ。本当にできない子ね!」
B「この問題を間違えたんだね。弱点がわかってよかった!次からできるようにしておこう。難しかったかな?それとも計算ミスかな?間違えることは悪いことじゃないけど、原因を分析して,次から同じ間違いを繰り返さないことが大切だよ」

 

A「また遊んでるの⁉いい加減にしなさい!何度言ったらわかるの!」

B「今は何をする時間だったかな?そうだね、宿題をやる時間だったね。どうして遊んでしまうのかな?叱られるのもイヤだと思うし、お母さんも叱りたくないなぁ。どうすれば宿題に集中できるか,一緒に考えようか!机の上にゲームが置いてあるからかな?集中しやすいようにお片づけをしようか!」

 

A「汚い字ね!書くのも遅いし……。もっと速くきれいに書けないの⁉それに,ここはカタカナでしょ!カタカナも書けないの⁉」

B「最近,がんばって日記を書いてくれているね。苦手なことにも自分から取り組む姿勢がとてもいいね!ひらがなは前より上手に書けるようになってきたね。慣れてきたら,もっと速くきれいに書けるようになるから,この調子でがんばろう!カタカナも書けるようになると,もっといいね!」

 

AとBを読んで,それぞれどのような気持ちになりましたか。Aのようなマイナスの表現だと後ろ向きの気持ちになり,逆にBのようなプラスの表現だと前向きになれることを感じ取っていただけたことと思います。

実際に,子どもは親の言葉がけや考え方から大きな影響を受けます。悲観的,否定的な言葉がけが多いと,子どもも「ダメだ」「できないんだ」とネガティブな考え方になり,逆に楽観的、肯定的な言葉がけが多いと,「できそう!」「よし、がんばってみよう!」とポジティブな考え方になりやすいです。

もちろん何の根拠もなく,「できるよ!がんばって!」とむやみに励ますのは効果的ではありません。「ここはいいね!」「もっとこうするとさらによくなるね!」「そうすればきっと夢を叶えられるよ!」と具体的な理由や対策を話しながら,明るい未来を子どもと一緒に思い描きましょう

このように,伝え方を工夫するだけで,子どものやる気を引き出すことができます。ぜひマイナスの言葉がけをプラスの表現に変えるように意識してみてください。

 

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子どもが問題行動を起こす原因を知る②~問題行動だとわかっていないから

 叱られたくて,問題行動を起こしている子どもはいません。子どもは皆,お父さんやお母さんからほめてもらいたい,認めてもらいたいと願っています。それなのに,なぜ問題行動を起こしてしまうのでしょうか。

 問題行動だとわかっていないから

大人から見ると問題行動に思えることも,子どもは問題行動だと思っていないことがあります。

具体例をご紹介しましょう。小学一年生のAくんは授業中に私の話をまったく聞いてくれません。「そんな問題やりたくない!」「おれは自己流でいく!」「好きなプログラミング作品をつくりたい!」「お手本なんて見なくてもロボットをつくれる!」――。授業中,Aくんは自分の思いのままに行動します。自分のやりたくないことは一切やりません。

そこで私は次のような話をしました。「お手本通りに勉強することは大切なことなんだよ。お手本通りに勉強したら,色々な知識や考え方が身につく。すると先生に質問しなくても,自分の好きな作品をつくれるようになるんだよ。」「だから,まずはお手本に沿って勉強をしよう。好きなことばかりやると遊びになってしまうよ。授業では毎回やるべきことがあるけど,それをやっていくと力がつくようになっているんだよ」――。

このような話をすると,Aくんは「そうなの⁉」ととても驚いた様子でした。授業中に好き勝手にすることを,Aくんは問題行動だと思っていなかったようです。授業中には何をすべきか,そのことにどんな意味があるのかを説明すると納得したようです。このような話をしたあと,Aくんはカリキュラムに沿って学習を進められるようになりました。

このように大人から見ると問題行動に思えることであっても,子どもは問題行動を起こしているつもりがないこともあります。なぜその行動はよくないのか,どのように行動するのがよいのか,その行動を取るとどうなるのか,ぜひ子どもと話し合いましょう。子どもが納得すれば問題行動がおさまるはずです。

 

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子どもが問題行動を起こす原因を知る①~構ってほしいから

問題行動を起こそうと思って起こしている子はいません

お父さん,お母さんに叱られたくて,問題行動を起こしている子どもはいません。子どもは皆,お父さんやお母さんからほめてもらいたい,認めてもらいたいと願っています。それなのに,なぜ問題行動を起こしてしまうのでしょうか。

構ってほしいから問題行動を起こしてしまう子もいる

やってはいけないことだとわかっていながらも,ついふざけたり,悪いことをしてしまう子がいます。お父さんやお母さんが忙しく,あまり構ってもらえなかったり,「もっと自分のことを見てほしい」という気持ちが子どもの中で大きくなると,問題行動を起こす場合があります。叱られてもいいから自分に注目してほしい,叱られても自分に構ってくれることがうれしい――。このような感情から子どもは問題行動を起こすことがあるのです。

実際に私の教室でも,そのような生徒さんがいました。ご両親はとても優秀な方で,お仕事で忙しくされていましたが,事情を説明すると納得してくださいました。「なぜうちの子は問題行動を繰り返すんだろう,他の子より問題行動が多いと感じていましたが,理由がわかりました」とおっしゃり,その後は私のアドバイスに沿って,子どもへの接し方を変えてくださいました。

子どもの話をこれまで以上にきちんと聞き,よい点やがんばった点は意識的にほめてもらったところ,その生徒さんの問題行動は収まりました。

子どもが問題行動を繰り返すとき,「子どもと向き合う時間をきちんと確保できているかな?」「子どもなりにがんばってる点を見つけてほめられているかな?」と,ぜひふりかえってみてください。

 

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子どもをやる気にする言葉がけ⑧~自分で決めさせる

子どもに指示するのをやめる

子どもがダラダラしているのを見て,「早くやりなさい!」「まだやってないの⁉」とつい怒りたくなることもあるでしょう。しかし、子どもはそのような言葉を投げかけられると,「今からやろうと思ってたのに」「うるさいなぁ」と意地になって反発してしまうかもしれません。そして親子げんかに発展し,親子ともども嫌な思いをするといった経験をしたことがあるお父さん,お母さんも多いのではないでしょうか。

子ども自身で決めさせることが大切

「早くやりなさい!」という言葉がけを,ぜひ「いつやるの?」「どうするの?」と子ども自身で決めさせる質問に変えてみてください。「このテレビが見終わったらやる」「夕食後にやる」「明日にやる」など,子ども自身に考えさせ,約束して守ってもらいましょう。

多くの子どもは,自分で決めたことはやり遂げようとします。他人から「やりなさい!」と指示されるよりも,自分で「こうしよう!」と決めたことについては、誰しもやる気が出るものです。「よし、番組が終わったからやろう!」「夕食を食べ終わったからやろう!」「約束したからね!」と,素直に行動を起こすことができます。

子ども自身で考えて,予定を決めるということ自体,とても大切なことです。親に「早くやりなさい!」と言われなくても,子ども自身で考えて行動できるよう,ぜひ質問してきっかけを与えましょう。

自分の言動に責任を持たせる

「このテレビが見終わったらやる」「夕食後にやる」「明日にやる」と,子どもが約束したにもかかわらず,守れていない場合は,注意するようにしましょう。「さっきの約束覚えているかな?」「約束はきちんと守ろう」と,約束の重要性について伝えるようにしてください。自分の言動に責任感を持たせることは,とても大切です。

約束をきちんと守れたときには,「約束を守れたね!覚えていてくれたんだね」「お父さん、お母さんはとても嬉しいよ」と子どもをほめるようにしましょう。「お父さん,お母さんは,自分のことを見守っていてくれるんだ!」「よし,もっとがんばろう!」と子どものやる気を引き出すことができます。よくないこと,不十分な点についてはきちんと指摘しつつも,よくなったところ、努力した点については評価することを心がけると,子どもと強い信頼関係が築けるでしょう。

子ども自身で考え決めてもらうことで、自ら行動できるよう導きましょう。 

 

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子どもをやる気にする言葉がけ⑦~感情的に叱る前に問いかける

親の感情をぶつけない

子どもを叱るとき,「いい加減にしなさい!」「やめなさい!」「謝りなさい!」と感情をぶつけていないでしょうか。

子どもが危ないことをしているときなど,一刻も早く問題行動をやめさせたい場合は,たしかに厳しい声かけも必要です。しかし日常的に感情的な声かけをしていると,「また怒ってるなぁ」と子どもの心に響かなくなってしまいます。子どもを叱る前に一呼吸置いて,なるべく感情的な言葉を投げかけないようにしましょう。

子どもに問いかけて考えさせる

「今は何の時間だったかな?」「お片づけの時間だったよね」「お友だちにそんなこと言っていいのかな?」「お母さん、前にお話ししなかったかな?」――。感情的な声かけを問いかけや確認の言葉に変えるだけでも,子どもを叱る回数がぐんと減ります。そして,このような言葉を投げかけられると,子どもは自分自身で気づいて,問題行動をやめられるようになります。

「今はお片づけの時間だった!」「また遊んでしまったけど,お片づけを始めなきゃ!」「お友だちを傷つける言葉を言ってしまった!」「お母さんに前も注意されたな。次から気をつけよう」と自分の行動を振り返り,変えられるようになります。

「自分で気づけたね!」と親が子どもの成長を認めてあげると,子どもは嬉しくなって、ますますいろいろなことに前向きに取り組めるようになるでしょう。

私の教室でも,生徒さんがやるべきことに取り組めず,つい遊んでしまったり,大声で騒いでしまったりすることは多くあります。年齢が小さい子どもの場合,ある程度仕方がないことだと感じます。「ちゃんとやりなさい!」と叱らず,「今は何をやる時間だったかな?」「それは今やることだったっけ?」「大声で騒いでもよかったかな?」「なぜダメか,前にお話したかな?」と生徒さんに質問して考えてもらうようにしています。問いかけるだけで,ほとんどの生徒さんはご自身で気づき,行動を改善してくれるので,私が叱ることはありません。

「いい加減にしなさい!」「やめなさい!」「ダメでしょ!」と感情をぶつける前に,ぜひ子どもに問いかけて,気づくきっかけを与えましょう。「よく自分で気づけたね!」「次からはそうしようね!」とほめることで,子どものやる気を引き出すことができるでしょう。

 

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子どもの集中力の引き出し方~『「損得の人」「好き嫌いの人」の意外に大きい差』から考える

東洋経済オンラインで興味深い記事を見かけたので,シェアさせていただきます。

toyokeizai.net

本記事をもとに,子どもの集中力の引き出し方について考えてみたいと思います。

集中できない原因を探ることが大切

子どもがなぜ勉強に集中できないのか,原因を探ることはとても大切です。本記事の冒頭で述べられている通り,それは勉強に興味関心が湧いていないからかもしれません。勉強に興味関心が湧かない原因も様々です。

  • 好きな教科を見つけられていない→例えば国語ではなく理科なら楽しいと思えるかもしれません
  • 難しすぎる問題ばかりに取り組んでいる。「できる!」「分かる!」という経験が不足している
  • 間違えることが嫌だと思っている
  • 勉強は書き取りや計算問題のような単純作業だと思っている。考える楽しさを知らない

その他,テレビがつけっぱなし,机の上が散らかっているなど,環境的な要因から勉強に集中できないこともあるかもしれません。勉強に興味関心はあるけれども,どのように勉強を進めていいか分からなかったり,勉強しても身に付いている実感がなかったりすることが原因かもしれません。

集中できない原因に応じた対策を取る

子どもに勉強に集中してもらうためには,なぜ集中できないのかを明らかにして,その原因を取り除きましょう。

本記事を執筆された石田勝紀先生は,子どもを「マルチタスク型」「シングルタスク型」に分けて意見を展開されています。

  • マルチタスク型:価値基準は「損得」。無駄が嫌い。効率性を好む。方法論,やり方,ノウハウ,スケジュールなどが大好き。
  • シングルタスク型:価値基準は「好き嫌い」。好きなことは徹底してやるが,そうでないことは後回しにするか,やらない。

当然のことながら人間誰しも、損得、好き嫌いの両方の価値基準を持っていますが、どちらが優位であるかということで考えてみると、何か糸口がつかめるはずです。

確かに子どもの価値基準によって導き方は異なるでしょう。石田先生がおっしゃるところの「マルチタスク型」の子どもに対しては,「こうやったらもっと勉強ができるようになるかな」と効果的な学習法を一緒に模索し,「シングルタスク型」の子どもには好きな分野・教科から取り組ませて,勉強に興味を持ってもらうとよいかもしれません。

大きなポイントは,勉強に集中できない原因がどこにあるかということです。勉強のやり方が分からないから身が入らないという場合は,効果的な学習方法やスケジュール管理などについて子どもと話し合いましょう。好きなことでないと取り組めない性格で,勉強の楽しさが分からないから集中できないという場合は,子どもが「楽しい!」と思える分野や教科から学習を始め,少しずつ範囲を広げていくとよいでしょう。

子ども一人一人の性格や状況に応じて,集中力の引き出し方は異なります。「なぜこの子は勉強に集中できないんだろう?」と原因を考え,子どもに合った対策を立てましょう。

 

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子どもをやる気にする言葉がけ⑥~周囲と比較して否定するのを止める

周囲と比較して否定すると子どもは自信を失う

「お友達はもうこんな難しいのをやってるんだって!」「まだこのドリルをやってるのはあなただけじゃない!」――。子どもに競争心を持たせたくて,ついこのような言葉がけをしていないでしょうか。

周囲と比べて否定する言葉がけは,子どもの自信を喪失させます。「周りと比べて自分はダメなんだ」とマイナス思考になってしまったり,「自分なりにがんばっているのに!」「お母さん,お父さんは自分をきちんと見てくれていない!」と怒りを感じたり,心を閉ざしてしまうでしょう。

このような言葉がけを続けていると,嘘を付いて見栄を張るような,子どもの言動が目立ち始めます。分からないのに「分かるよ!」,できていないのに「できたよ!」と言ったり,悪い点数を隠して良い点数のものだけ見せたりするようになるかもしれません。子どもの中でコンプレックスが大きくなると,できない部分から目を逸らして,できる部分にしか着目しなくなります。そうなると,上手くいかない原因を分析して、やり方を改善したり,新しい目標に向かって努力したりすることが難しくなるでしょう。

子どもの成長を見守ることが大切

成長のスピードは子ども一人一人によって異なります。現時点で周囲と比較して遅れていても,時間が経つと追いついたり,追い越したりしている可能性も十分にあるのです。私の教室に通われている生徒さんで,成長がゆっくりの子がいましたが,小学校高学年になると,周囲と比較しても高いレベルにまで学力が伸びました。小学校三年生のころには,周囲と比較してかなり成長が遅く,保護者の方も焦っていましたが,「前よりこの部分はよくなったね!」「次はここもできるようになるといいね!」とその子自身の成長を認め,次の目標に向かえるような言葉がけを心がけてもらいました。そのおかげで生徒さんは,「ここはほめてもらえた!見守ってくれていて嬉しいな」「もうちょっとがんばってみよう!」「次はここもできるようになりたいな!」とコツコツと頑張り続けることができました。

成長した点を認め次の目標を伝えることでやる気を引き出す

ありのままの現実を受け止めて,物事に自発的に取り組んでもらうためには,周囲と比較して子どもを否定するのではなく,「前よりこの部分はよくなったね!」「ここもできるようになるといいね!」とよくなった点を認め,次の目標を伝えましょう。そうすれば,「お父さん,お母さんはきちんとがんばりを見ていてくれるんだ!」「まだお友達よりもできないけど,もうちょっとがんばってみようかな!」と子どものやる気を引き出すことができるはずです。

 

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子どもをやる気にする言葉がけ⑤~「~しなさい!」は効果がない

「静かにしなさい!」「集中しなさい!」「ふざけてないでまじめにやりなさい!」「いい加減にしなさい!」――つい子どもに「~しなさい!」という言葉がけをしていないでしょうか。

「~しなさい!」という言葉がけは効果がない

「~しなさい!」と伝えるだけでは,問題の根本的な解決につながらないため,親が何度も子どもに声かけしなくてはなりません。いつまでたっても子どもが問題行動を繰り返すので,親が毎回声かけしなければいけないという悪循環に陥ってしまいます。子どもも「~しなさい!」と何度も言われると,やる気を失ってしまうでしょう。

問題行動をわざと起こしている子どもはいない

子どもは悪い子になりたくて,問題行動を繰り返しているわけではありません。子どもも親に叱られたくない,自分のことを認めてほしいと願っています。しかし,どうしてよいか分からなかったり,構ってほしかったり,色々な原因から問題行動を起こしてしまうのです。

原因を探り対応策を考える

親の都合や要望を伝えるために,つい「~しなさい!」と口にしてしまうかもしれません。しかし,問題を根本から解決し,子ども自身で考えて行動できるようになるためには,問題行動の原因を探ることが大切です。

「なぜ騒いでしまうんだろう?」「なぜ集中できないんだろう?」「なぜふざけてしまうんだろう?」と原因を探りましょう。子どもに質問して一緒に考えることもおすすめです。子どもの年齢が小さく,質問に答えられない場合でも,考えるきっかけを与えることに意味があります。

原因を探った後には,次のような対応策が見つかるでしょう。

  • 「じっとしてるのは退屈だったね。一緒に絵本を見ようか」「難しすぎたね。簡単なのにしようか」等の代替案
  • 「5分だけがんばってみようか!」「5分がんばれたね!次は10分できるかな?」等の目標設定
  • 「最近,叱ってばっかりだったから,子どもにもストレスがかかっていたのかな。子どもの良い点を見つけたら,ほめるようにしよう!」と親なりの改善点

 問題が解決され,「がんばったね!自分でできたね!」と親がほめることで,子どものやる気を引き出すことができます。「~しなさい!」で済ましてしまうのではなく,ぜひ問題の根本原因にアプローチするようにしましょう。

 

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子どもをやる気にする言葉がけ④~「それくらい自分で考えなさい!」と言わない

「分からない」「できない」と子どもが質問してきたとき,どのように対処するのがよいのでしょうか。

まずは自分でやらせる

本当は子ども自身でできるのに,甘えて「分からない」「できない」と言っている場合も確かにあります。そのような場合,すぐに手助けしてしまうと,子どもはますます親を頼るようになるでしょう。

自律という観点から考えると,まずは子ども自身で取り組ませることが大切です。「ちょっと自分で考えてみようか」「こうやって調べてみるのはどうかな?」など声かけし,まずは子ども自身で取り組んでもらいましょう。

あとでチェックやフォローを行う

少し時間を置いてから,「あれ調べてみた?分かった?」「あれからどうなった?」と確認するようにしましょう。できていれば,「自分で解決できたんだね!よくがんばったね!」とほめましょう。できていない場合は,「一緒に考えようか」「どうやって調べればいいかな」などサポートするようにしましょう。

このようなチェックやフォローを忘れてしまうと,分からないものが曖昧なまま終わってしまうことがあります。子どもが成長する機会が失われることになるので,注意しましょう。

チェックやフォローを通して,子どもの理解度を確認し,不足している部分についてアドバイスすることで,子どもの思考力をますます高めることができます。

「それくらい自分で考えなさい!」と子どものSOSサインを突っぱねない

忙しいとつい「それくらい自分で考えなさい!」と子どもに言ってしまうかもしれません。ただ子ども自身もどうしてよいか分からず,本当に困っている場合に,そのような言葉がけをしてしまうと心配です。「お父さん,お母さんに相談しても,どうせ『自分で考えなさい』って言われるしなぁ...…」と考え,次第に子どもはSOSサインを出さなくなるでしょう。分からないことやできないことをそのままにし,問題を一人で抱え込んでしまうようになります。

「まずは自分で考えてみよう!」「分からないところは一緒に考えよう!」という姿勢で,ぜひ子どもに向き合ってもらえればと思います。

 

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子どもをやる気にする言葉がけ③~子どもが勉強しないときの対処法

子どもが勉強しないときの対処法

子どもがなかなか勉強しないとき,宿題をやらずに遊んでいるとき,どのような声かけや接し方をすればいいのでしょうか。次の①~④の選択肢について,それぞれ子どもにどのような影響があるか,効果的なのかどうかを考えてみましょう。

①「早く勉強しなさい!」「いい加減にしなさい!」と言う

このような声かけは「今からやろうと思ってたのに……」「またガミガミ言ってる」と子どものやる気を削いでしまうでしょう。親にガミガミ言われるから仕方なく勉強をする,ガミガミ言われないと勉強をしない……というのが,日常茶飯事になってしまうかもしれません。親が声かけしなくても,子どもが自分から勉強できるような対策を考えることが大切です。

②「何時から勉強する?」と質問する

子どもなりの段取りがあるかもしれないので,まず「何時から勉強するの?」と聞いてみるのはよいでしょう。「~時に勉強しなさい!」と言われるよりも,子ども自身で時間を決めた方が,約束を守ろう,時間通りに勉強しようという意識が高まります。約束の時間になっても勉強をしないときは,声掛けするようにしましょう。

「がんばったら~買ってあげるよ!」とご褒美で釣る

一時的にはやる気を引き出すことができ,子どもは勉強に取り組むようになるでしょう。しかし,ご褒美がないとがんばれなくなったり,「これやったら~ちょうだい!」と駆け引きをしてくるようになったり,長期的に見ると問題が出てくるかもしれません。(親のため,他の誰かのためではなく)子ども自身のために勉強していること,日々の取り組みが将来の夢や進路に繋がっていることを子どもに理解してもらいましょう。ご褒美がなくても勉強に取り組めるようになると理想的です。

④「今日はどんな勉強をするの?」と質問する

このような声かけは「今日は何が宿題だったかな?」「どんなことを勉強するんだったかな?」と子どもが考えるきっかけになります。勉強に興味を持つことができず,なかなか手を付けられない子どもの場合,このような声かけを通じて,興味が湧くことも少なくありません。「今はどんなことを勉強してるの?」「今,習っている範囲をお母さん,お父さんに説明してみてほしいな」「ちょっと一緒に考えてみる?」と子どもの学習に親が関心を示し,会話をすることで,子どもは宿題だけでなく普段の授業にも少しずつ興味を持つようになるでしょう。

子どもが勉強しないとき,上記を参考にして,ぜひ色々なアプローチを試していただければと思います。

 

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