中学2年生からの質問「我慢強くない方なのですが,どうしたら諦めずに続けられるか」

とある中学校でキャリア教育の授業を担当させていただくことになりました。せっかくなら,生徒さんたちにとって有意義な時間になるといいなと考え,私のプロフィールを見ていただき,事前質問を募集しました。

たくさんの質問をいただき,感激したのと同時に,「自分もこういうことで悩んでいたな~」「中学生は悩み多き時期だよなぁ」と懐かしく思い出しました。

他の子どもたちも同じようなお悩みを抱えているかもしれないと思い,質問の一部と回答をブログにまとめることにしました。

今回は「我慢強くない方なのですが,どうしたら諦めずに続けられるか」という中学2年生からの質問に答えたいと思います。

「本当にやりたいことか」を考える

「我慢」という言葉が出てくるとき,実は本当はやりたくないことをやっている可能性があります。本当に自分がやりたいこと,実現したいことの場合,あまり我慢しているとは思わないような気がします。

例えば,私は東大に合格したかったので,高校時代には進んで勉強しました。遊びの誘いを断ったり,テレビを見たり,ゲームをしたりもしませんでした。そして,1日10時間は勉強するようにしていました。

しかし,それは自分にとって「我慢」ではありませんでした。東大に合格した先のことを思い浮かべ,一人でワクワクしていました。

本当にやりたいこと,実現したいことであれば,そのための努力は自分にとって「我慢」ではなく,「自然とついやってしまうこと」「強制されなくても自ら取り組んでしまうこと」のはずです。

だから,「我慢」という言葉が自分から出てくるとき,本当にそれはやりたいことなのか,心の底から実現したいことなのかを自問自答してみましょう。

夢や目標を実現するには相応の対価が必要

夢や目標を実現するためには,それ相応の努力が必要です。例えば,いくら東大に行きたいという気持ちが強くても,「勉強する」という行動を起こさなければ,現実は変わりません。

目標に向かって行動し続ける中で,辛いとき,もう辞めてしまいたくなるときも,もちろんあるでしょう。私も,模試の結果に落ち込んだり,勉強が嫌になって参考書を見たくもないときもあったり,何度も「もう辞めたい」と思ったことがあります。

このように一つのことを続けていると,モチベーションの波やスランプは誰しも経験します。いくら自分がやりたいこと,好きなことであっても,辞めたくなるとき,投げ出したくなるときはあるものです。

そこで諦めずに,もうひと踏ん張りできるかは重要です。それは「その夢や目標をどのくらい達成したいか」という想いの強さにかかっていると感じます。

「本当にそれは成し遂げたいことなのか」を自問自答し,必ず叶えたい夢や目標であれば,それが叶ったときのことをイメージし,時には休みを挟みながらも,「もうひと踏ん張り!」を繰り返しましょう。そうすることで,いつの間にか「我慢強く」なっているはずです。

 

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作文や小論文に取り組むことでコミュニケーション力が向上する?

『仕事ができる人はやっている!他人との「コミュニケーション障害」を克服する方法』という興味深い記事を見つけました。
https://www.lifehacker.jp/article/2311_book_to_read-1352/

本記事では,仕事ができるようになるために必要なコミュニケーション力について書かれていますが,読み進めるうちに,「これって受験の作文や小論文でも同じことが言えるなぁ」と気づきました。

コミュニケーション障害は以下の3つに大別されるそうです。

3つのコミュニケーション障害
①言っていることの意味がわからない
②言っていることを誤解する
③言っていることはわかるが、理解したくない。やりたくない

①と②は特に,まさに受験の作文や小論文が書けない要因と合致します。
(③に関して,仕事では実際に業務を行いますが,作文・小論文では問題文に書かれていることを日常生活で実行に移すことはないので,今回は省きます。)

「①言っていることの意味がわからない」について,作文・小論文を書くとき,問題文にわからない言葉が含まれていたりして,きちんと意味を理解できていない場合があります。この場合,わからない言葉を易しい言葉に言い換えれば解決しますが,本記事は「その言葉が示すことを経験したことがない」可能性も示唆しています。

たとえば「がんばったら報われる」ということばは、がんばったことのない人、報われたことのない人には理解されないわけです。

「読書を通して,物の見方が変わった経験を挙げなさい」というような作文・小論文のテーマが出題されたとき,このような経験がなければ,本当の意味で問題文を理解するのは難しいでしょう。

勉強以外にも色々な経験をして,視野を広げたり,自分なりに出来事を解釈したりすることが大切です。

「②言っていることを誤解する」については,語彙力が不足していて問題文の意味を勘違いしてしまったり,注意深く読み解けておらず思い込みで解釈してしまったりする子が少なくありません。

語彙力を付け,出題者の意図をきちんと理解する,様々な経験を通して物事を多面的に見ることができるようになれば,作文・小論文が書けるようになるだけでなく,「①言っていることの意味がわからない」「②言っていることを誤解する」という2つのコミュニケーション障害を克服できます。作文・小論文に取り組むことで,コミュニケーション力の向上も期待できると言えるでしょう。

 

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中学2年生からの質問「自分を信じるためにはどうすればいい?」

来月とある中学校でキャリア教育の授業を担当させていただくことになりました。せっかくなら,生徒さんたちにとって有意義な時間になるといいなと考え,私のプロフィールを見ていただき,事前質問を募集しました。

たくさんの質問をいただき,感激したのと同時に,「自分もこういうことで悩んでいたな~」「中学生は悩み多き時期だよなぁ」と懐かしく思い出しました。

他の子どもたちも同じようなお悩みを抱えているかもしれないと思い,質問の一部と回答をブログにまとめることにしました。

今回は「自分を信じるためにはどうすればいいですか」という中学2年生からの質問に答えたいと思います。

とにかく行動を起こす

「自信がないから行動できない」という人がいますが,「行動しないから自信がつかない」のだと思います。「こんなふうになりたいな」「こう変わりたいな」という思いが少しでも湧いたら,「でもどうせできないし」と否定して現状維持するのではなく,何か行動に移してみてください。

例えば,「もっと勉強ができるようになりたいな」と思ったとします。「でもどうせできるようにならないし」とやる前から諦めてしまい,行動を起こさなければ,勉強はできるようにならないままです。「1日10分必ず勉強する」「英単語(漢字)を毎日1つ覚える」「計算問題を毎日1問は必ず解く」というように決め(できるのであれば時間や量を増やしてももちろん構いません),行動に移しましょう。

自分との約束を守る

「毎日これだけはやる!」と決めたことは,自分との約束事です。これを守ることで,自分を信じることができるようになります

「毎日これだけはやる!」と決めたのに,口先だけで行動が伴わないと,自分を信じられるようにはなりません

「これからは必ず〇〇をする」と簡単に言う生徒さんが多いですが,無謀なこと・達成が難しいことを軽く考えてしまっていることも少なくありません。(このような場合,私は生徒さんに「それ,本当にできる?」「できないと意味ないからね」「自分との約束をきちんと守れる?」と声掛けするようにしています。)

「必ず〇〇する(=少し頑張れば実行できること)」と自分で決めて,それを守りましょう。1週間,1か月,半年......と続けるうちに自信が付き,思い描いた夢や目標に近づくことができます。1週間,1か月,半年というように継続できたら,ぜひ自分で自分を褒めましょう

日常生活の中で意識してもらえるとうれしいです!

 

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高卒・大卒のちがいを子どもにどう説明する?【進路相談・設計】

最近,中学3年生の生徒さんの保護者の方から,進路についてご相談を受けました。「子どもが高校を卒業したら働こうとしているけれど,親としては大学まで行った方が良いと思う」「でも,子どもにどう伝えて良いかわからない」とのことでした。

高卒・大卒のどちらが良いかは人によってちがう

その生徒さんは,苦手な教科があったり,理解するのに時間がかかったり,勉強自体はそこまで得意ではありません。

しかし,学ぶこと自体が好きで,楽しんで考えたり,新しい問題にチャレンジしたり,知的好奇心が旺盛です。またプログラミングが非常に得意で,自分で作品アイデアを考え,プログラミングして素晴らしい作品を作り上げることができます。

生徒さんが「大学に行ったら,また勉強しないといけないんでしょ?」とおっしゃっていたので,「高校までの勉強と,大学での勉強は違うよ」「大学では,自分の好きなことをとことん勉強できるんだよ」と話しました。「プログラミングを4年間勉強してもいいんだよ!最高じゃない?」と話すと,目を輝かせていました。

学ぶこと自体が嫌いな子,研究して深掘りしたい分野が特にない子は,大学での勉強が苦痛になってしまうと思います。その場合は,高卒で働いた方が良いかもしれません。

高卒・大卒の現実を伝える

高卒・大卒の現実的なちがいについても,ありのまま生徒さんにお話ししました。

  • 高卒だと就職できない企業,取得できない資格がある。
  • 大卒の方が就職・仕事の幅が広がる。
  • 高卒だと転職するのが難しい。
  • 大卒と高卒で担当できる仕事がちがったり,昇進スピードに差が出たりする場合がある。
  • 高卒の方が働き始めるのは早いが,実は大卒の方が生涯年収が高い。

職業によっては(職人や現場密着型の仕事など),このような違いが一切なく,むしろ高卒で早くから働いた方が有利な場合もあるかもしれません。

このようなことを伝えると,中学3年生の生徒さんは,「自分は大卒の方が合っていると思う」という考えに至ったようです。

「高卒・大卒について考えたこともなかったし,知らないことばかりだった」「何だか大人になったな~って感じ!」と嬉しそうにおっしゃっていました。

大学では一人暮らしをしないといけないものと思い込み,金銭面の心配もされていたので,「この近くだと静岡大学や静岡文化芸術大学があるよ」「家からバスで通えるから,一人暮らししなくていいんじゃない?」と伝えると,ホッとした表情をされていました。

高卒・大卒のちがいを知らずに,進路を選んでしまうと,大人になったときに後悔してしまう可能性があります。ぜひ現実的な話をした上で,どのような進路を歩むかを子ども自身に決めてもらいましょう!

 

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勉強する=知識を丸暗記することではない!~東大過去問を見てみよう

勉強する≠知識を丸暗記する

勉強する=知識を丸暗記することだと思っている方がいます。子どもに細かな知識を覚えさせる親や,自分が知っている知識をひけらかす子ども(大人)もいます。

しかし今の時代,Webで検索すれば,ほとんどのことがわかります。細かな知識を暗記していることに,どれだけ価値があるのでしょうか。知識を知っているだけでは,AIに取って代わられてしまうでしょう。

東大・京大受験でも,知識を問われる問題はほとんど出題されません。その知識を知った上で,自分自身はどう考えるのか,その知識をどう応用するのか,どのように生かしていくのかが問われます。

知識をひけらかしている人も,自分の意見を問われたら,答えられないことが少なくありません。知識の丸暗記で終わってしまったら,勉強している意味はほとんどないと言っても過言ではありません。

例えば次の問題は,2016年度に東大入試 英語で出題されたものです。(過去問 -東大入試ドットコム- (toudainyuushi.com)より抜粋)

東大過去問2016年英語

いくら英語ができても,答えられない人は少なくないと思います。多くの帰国子女を見てきましたが,彼らが答えられない割合も決して低くないと感じます。

一方,英語があまりできなくても,自分が知っている英文法や語彙を使いこなして,上手に意見を述べられる人もいます。れだけ知識を知っているかよりも,どう使うかがはるかに大事なのです。

家庭教育で考える習慣をつける

子どもに知識を丸暗記させるよりも,「これに対してあなたはどう思う?」と聞くようにしましょう。家庭教育で子どもに考える習慣を付けることが大切です。

考える習慣は一朝一夕では身につかないので,小さいうちから,子どもに考えさせる声掛けをしましょう。足りない知識は後からついてきます。ぜひ家庭教育で意識してみてくださいね!

 

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プレッシャーや自信のなさを力に変える方法~入試直前期の受験生へ

入試がすぐそこまで迫ってきて,不安や焦りを感じている生徒さんが増えてきています。入試に関係なく,普段からプレッシャーに弱かったり,自信がなかったりして悩んでいる方もいるかもしれません。今回は,そのような心理的なストレスを力に変える方法についてお伝えします。

いつまでに何をやるかを決めて行動する

不安や焦り,プレッシャー,自信のなさを原動力にして、行動を起こしましょう。

現状に満足している場合,「このままでいいか~」と甘えが出やすくなりますが,不安や焦りが強いと,「このままじゃいけない!」「何とかしなければ」と駆り立てられるはずです。このような気持ちを上手く活用して,いつまでに何をやるか,具体的な目標と計画を立て,日々実行するようにしましょう。

例:入試が心配でどうしようもないとき

  • 入試までに何をやるべきか洗い出す
  • それぞれをいつまでに終わらせるか決める
  • 日数で割って一日あたりの学習量を決める
  • 毎日計画を実行する

ストレスに飲み込まれないことが大事

不安や焦り,プレッシャーを感じているだけで,何も行動しなければ,目標達成の確率が上がらないだけでなく,ネガティブな気持ちもどんどん増幅していきます。ネガティブな気持ちに飲み込まれそうになったら,とにかく行動してみましょう。

やるべきことを一つ一つ着実にこなすことで,自信が付き,気持ちが落ち着きます。目標を達成できる確率も上がるので一石二鳥です。入試や発表会など本番がある場合,当日も「ここまでやり切ったんだから大丈夫」「何があっても悔いがない」と良い意味で開き直れるはずです。

自分の気持ちをコントロールする方法を学ぶつもりで,ぜひ不安や焦り,プレッシャーを乗り越えてほしいなと思います。

 

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宿題をきちんとやると自信につながる

これまで色々な生徒さんを指導してきて,宿題への取り組み方が,授業態度や意欲,自信に関係していると感じます。

宿題をきちんとやってきたときは,「宿題やってきました!」と笑顔で自ら報告し,授業に積極的に参加するのに対し,宿題をやってこなかったときは,後ろめたさがあるのか,授業中の集中力や積極性も今一つな生徒さんが多いです。

宿題をやると自信につながる

宿題にきちんと取り組むことで,①~④のような良い循環が生まれます。

①学習内容に対する理解が深まる

②授業内容も理解しやすくなり,学習が楽しくなる

③次の宿題に対するやる気も高まり,きちんと取り組む

④さらに分かる問題が増え,ますます学習意欲が高まる

このような良い循環が生まれると,子どもは自然と学習に取り組むようになります。

一方,宿題に取り組まないと......

①学習内容に対する理解が深まらない

②「宿題をやらなかった」という罪悪感もあり,授業に積極的に参加できない

③次の宿題に対するやる気も生まれず,取り組めない

④分かる問題が増えないので,学習意欲が下がる

宿題を嫌がる子は,このような悪循環に陥っていることが少なくありません。

親がサポートすることも大事

宿題をやる習慣がつけば,上記のような良い循環が生まれ始めます。自然と学習意欲が出てきて,自信もついてきますので,ぜひそこまで保護者様がサポートしていただければと思います。

 

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〇〇ができない子は勉強もできない!

〇〇に入る言葉は......

生活面で〇〇ができない子は,勉強もできません。〇〇に入る言葉は「片付け」です。

片付けができない子は,身の回りの物や持ち物の管理ができません。勉強をしようとしても,次のような問題が生じてしまいます。

  • 家で勉強する際,問題集や解答集が行方不明でできない
  • 塾の授業に問題集や解答集を持っていくのを忘れてしまう
  • これまでのプリントや模試もどこかに行ってしまってやり直しができない
  • 宿題を書いた紙を失くしてしまう→宿題ができない

小学校高学年や中学生になって,いざ本格的に勉強しようと思っても,上記のような問題がネックとなり,勉強にスムーズに取り組めない子が少なくありません。

小学生の間にやっておきたいこと

勉強が本格化する前に,子ども自身で身の回りの物の管理ができるようにしておきましょう。

細かく収納して,すごく綺麗に片付ける必要はありません。あまり細かく収納場所を決めると,ストレスになってしまい,片付けの習慣が付かないためです。

「問題集はこのBoxに入っている」「プリント類はこのファイルの中に全て入れてある」というように収納場所を決めて,そこを探せば必ず入っているという状態にできれば,ひとまずOKです。

それだけでも,「どこに行ったかわからない」「どこを探せばよいかわからない」という事態を防ぐことができ,探す時間を短縮できます。

子ども自身で身の回りの物を管理できるようになることは,社会で生きていく上でも大切ですので,ぜひ家庭教育で意識していただければと思います。

 

※ここ最近,はてなブログの調子が悪く,他の方の記事にスターを付けることができません。私自身のブログもなかなか開けず,何度も読み込まなければいけない状況です......。ブログの調子が良くなりましたら,他の方のブログにも訪問させていただきますので,どうぞよろしくお願いいたします。

 

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〈子どもの語彙力の付け方〉わからない言葉があるとき,紙の辞書を使う?電子辞書?それとも親が説明する?

「子どもが知らない言葉が出てきたとき,紙の辞書を引かせた方がいいですか」「電子辞書でもいいでしょうか」「親が説明したほうが効果的ですか」というご質問をいただくことがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるので,状況やお子様の様子に応じて,使い分けるのが良いと思います。


【紙の辞書】

メリット:

①調べた言葉に付箋を貼ったり,マーカーで色を付けたり,記録できる。

学習を見える化できるので,達成感を味わえる

②辞書に載っている他の単語にも自然と目が行く。

調べようとしていた単語以外の知らない単語を知るきっかけになる。

③「実際に手を動かして紙の辞書を引く」という体験を伴っているので,記憶に残りやすい。

高い学習効果が期待できる。


デメリット:

①調べるのに時間がかかる。

他の学習を圧迫してしまう可能性がある。

→面倒くさいから辞書を引くのをためらってしまう。わからない言葉が出てきても放置してしまう可能性がある。


【電子辞書/ Webでの検索】

メリット:

①短時間で調べることができる。

「わからない言葉があれば辞書を引く」という習慣が付きやすい。


デメリット:

①紙の辞書よりも記憶に残りづらい


【親が説明する】

メリット:

①具体的にどのような場面・ニュアンスでその言葉が使われるか,イメージが湧きやすい


デメリット:

①親が上手く説明できないことがある。

②親の時間が取られてしまう。

子ども自身で調べる習慣が付かない。親に頼るようになる可能性がある。

 

このようにそれぞれメリット・デメリットがあるので,その時の状況や子どもの様子に応じて,調べ方を変えたり,色々な手段を組み合わせたりしましょう。

  • 時間があるときは紙の辞書を引く。
  • 急いでいるときは電子辞書やWebで検索する。
  • 「この言葉ってこういう使い方で合ってるかな?」と子どもが質問してきたら,「この言葉はこういう文脈で使うから,表現をこう変えたほうが自然かな?」などと親がアドバイスする。
  • 親子で一緒に辞書を引いて(紙でも電子辞書でもWeb検索でも可),言葉の意味や例文を確認して話し合う。

「面倒くさいから,わからない単語があってもそのまま放置する」というのが一番良くありません。「紙の辞書を引きなさい!」と言って子ども任せにするのではなく,親子で一緒に辞書を引いたり,言葉の意味・使われ方について話したり,子どもが言葉に興味を持てるように導きましょう!

 

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「うちの子には良いところがない」は本当か?

家庭教育で子どもの良い点に目を向け,それを伸ばしていくことで,将来子ども自身が納得のいく人生を歩みやすくなります。しかし,保護者様の中には「うちの子には良いところが本当に無いんです」「何の才能もありません」と言う方がいらっしゃいます。本当にそうでしょうか。

「良いところがない子」はいない

例えば,集中力が途切れやすく,短時間でコロコロと興味の対象が移り変わる子がいます。「集中力が無い子」と見ることもできますが,「色々な物事に興味を抱ける子」とも見ることができます。

理解力が低く,なかなか物事のコツが掴めない子も,見方によっては「要領が悪い子」ですが,別の見方をすると「一つのことを粘り強く続けられる子」でもあります。

一つの個性も,見方によって良く見えたり,悪く見えたりします。そして、隣の芝生は青く見えるものです。

「うちの子は集中力が無くて,コロコロと興味の対象が移り変わるんです……」と悩んでいる保護者の方もいらっしゃれば,「うちの子は特定のことにしか興味がなく,他のことに全然興味を持ってくれないんです」「一つのことにしか興味を持てないので,将来不安です」と悩んでいる保護者の方もいらっしゃいます。

「うちの子はなかなか物事のコツを掴めず,時間がかかってしまいます……」と悩んでいる保護者の方がいる一方で,「うちの子はすぐに何でも理解できるけど,その分,努力することを知りません。壁にぶつかると,すぐに諦めてしまいます」と悩んでいる保護者の方もいます。

お子様の個性・他の子と違っているところは,一見,悩ましい特徴に思えるかもしれませんが,見方を変えれば良い点・才能かもしれません。ぜひ見方を変えて,お子様を叱るのではなく,「こういうところが良いね!」と伝え,個性を伸ばしていきましょう。

 

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